春の夜のやみはあやなし梅の花色こそ見えね香やはかくるる 凡河内躬恒
あっ 梅が咲いてる
香りをたづねれば
暗くても わかりますね
清少納言は 秋の夕暮れ…
一方
見わたせば山もとかすむ水無瀬川
夕べは秋となにおもひけん
と讃美されるお方もあって
どちらの情趣も すてきです
春の夜のそこ行くは誰そ行くは誰そ 子規
銜えた羽根を落とすまい
耳も背中も 尾の先まで緊張して 忍び足で 抜けていく
小茂田青樹 オモダセイジュ 「春の夜」 1930
梅見弁当に添えられた花を 持ち帰った
コップに挿して… ほのかにかをる 宵の春