ドアの向こう

日々のメモ書き 

手袋

2008-02-19 | こころ模様

              手套テブクロ を脱ぐ手ふと休ヤ む
              何やらむ
              こころかすめし思ひ出のあり 
                                    石川啄木

 

                  

  

                          -☆-

   脱ぎ捨てられた手袋は  机のうえで しばらくその人のかたちをしていた。 
     逡巡する想いも 体温も記憶している。  冬の思い出。   

       
         手袋の手を振る軽き別れあり        友次郎

 

   春になると 黒いレースに変えた。  丈は短く手首まで。 
     編み目の奥に明るい肌色が覗いて うたた寝をしている。
       若草色のスーツを 引き立ててくれた。   

             

  ・ 夏  肘の上まである長い手袋を着け、 変身する。 指先が 妖しくうごく。
    灼熱の太陽も、 黒い手でかざしてみると 我がものとなった。  

            何の関係もない画像は  6F   

   

コメント (4)
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