ドアの向こう

日々のメモ書き 

告白

2009-01-25 | アートな時間
 

      くちびる…… 花のない花瓶
      くちびる…… 嘘をつくほど色がきれいになる    寺山修司 「唇譜」 

   ね  きれいで かたちの良い唇でしょう 
    
  三階の図書室へ行きましたら、 向かい側の突きあたりに赤い花びらのように置かれていました。 色鮮やかなのは、 今しがたお化粧し直したばかりなのでしょう。  実際に座ってみることができるのです。 数あるなかで一番人気のためカバーがすり切れて、 何度も張り替えているそうです。 
 スタジオ65 ソファ  <マリリン> 埼玉県立近代美術館のコレクションです。 

  マリリン・モンローのクチビル……   誰もいないので 独り占めしました、 七年目の浮気です。

            -☆-

    次回の企画展は 「青春のロシア・アヴァンギャルド」  2月7日(土)~3月22日(日) です。今日の新日曜美術館で放送されたグルジアの画家 ニコ・ピロスマニ に逢いたいと思います。 画家のことは  とても心に残りました。 何も知りませんでした。

       「百万本のバラ」

  小さな家とキャンバス 他にはなにもない
 
  貧しい絵描きが 女優に恋をした
  
  大好きなあの人に バラの花をあげたい
  
  ある日街中の バラを買いました
  
  百万本のバラの花を   
             ニコ・ピロスマニ  《雌鹿》

  あなたに あなたに あなたにあげる

    ……      (後略)
                     

    伝記映画 「ピロスマニ」 1969年もあります。 
   

 

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2 コメント

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マリリンのくちびる (boa!)
2009-01-26 07:37:00
日がな一日を赤い花瓶のなかに埋もれている人もあったりして?
毎回感心する企画ですが、これもすぐれたものですね。美術館の一つのありかたですね。
帰りには蛙さんの歩き方も何時もとは違っていたりして・・・・

新日曜美術館は数少ないTVのお楽しみ番組で、できる限り見ることにしています。
加藤登紀子さんの唄で知った「百万本のバラ」の貧しい絵描きニコ・ピロスマニの絵になぜか宮沢賢治を重ねて見ていました。

暖かく、真っ直ぐな絵ですね。描きたいものをかまわず大きく描く心の豊かさを感じさせ、グルジアという国に親近感さえ抱かせました。人々がお札の顔にして誇りにするのも頷けます。
私も紹介された絵の中ではこの雌鹿が一番印象に残っています。輪郭に沿って置かれたやわらかい白の巾のある線は、作者の生き物に寄せる愛情からくるものでしょうね。すべて動物達の目がよかったですね。
こんな絵が描けたら日々が心豊かで楽しいことだろうと思います。
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日がな一日 ()
2009-01-26 11:01:30
 浸りたい。ここは椅子のコレクションも楽しみで見たり触れたり、体感できます。マリリンに座るのはほとんどが子供たち、男性はあまり見かけません。ご感想を聞きたいですね。私もまだ。

 その国をよく知り、暮らす人々に通じる飾らない温かなものを感じました。動物の目はピロスマニ自身にも思え、boa!さんが宮沢賢治に重ねられたのも解ります。貧困と孤独、それでも温かい、やさしい。雄鹿の絵に村野四郎の「鹿」がいました。 

「こんな絵が描けたら日々が心豊かで楽しいことだろうと思います」ほんとうに とても佳い絵です。上手く描こうとする自分もはずかしいです。
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