ドアの向こう

日々のメモ書き 

ドラマチック

2014-10-23 | イーゼルのうた

 

 雨のため野外スケッチはなし、 仲間が用意した野菜を描いた。 泥つきの葱。 泥つきの人参。
土の匂い、 乾きかける土の色。 重なるミドリ、 葱のうえの 細かな人参の葉を表わせないで終わった。

習作に ドラマはない 


 

12年前 9月30日。 この日、千葉の勝浦は暴風雨に見舞われた。  何か月も前から予約して楽しみにしていた宿に一泊。 颱風だからって…  もう行くしかない!  変更できないと、 みな若かった。 

  宿の屋上にあがり眼下の太平洋を望む。 普段見られない光景だ。 早い雲の流れ、 風におどり荒れ狂う木々、 ドラマチックな波。 わくわくしながらキャンバスに向かった。 屋上の一角に屋根はあるが囲いはない。 柱の陰に身を寄せてもキャンバスは何度も倒れ、 帽子は飛ばされ、雨に打たれ。 傍から見れば狂気の沙汰だ。 一時間余り粘って描いた。

 途中ながら、 海の絵はこれ一枚しかない。
 潰す気にもならず今日まで残った。  F8 油彩

 

 

 

 

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4 コメント

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Unknown (東風)
2014-10-25 20:45:44
お芋さんが、良い色をしてまるで湯上がりのふくよかな娘さんのようです。
蔬菜たちの豊かなの実りの時を素敵に描いてらっしゃいますね!柔らかな線に蛙さんの何気ない自然への愛情が溢れています。勝浦の絵は、大変な思いをして描かれたものなのですね。嵐のなかで嵐を捉えるのは難しいことなのでしょうね。描くことのない私は驚嘆いたしました。思い出深い作品ですね。
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未完 ()
2014-10-25 21:55:13
東風さん ありがとうございます。
 湯上がりのふくよかな娘さん… 紅色がすてきでした。今見ると、ポイントがぼやけて何が描きたかったのか…
 野外スケッチが雨で変更になり、皆さんも気が乗らない。  やさしいご批評をいただいて元気が出ます。

 嵐の絵は、ふとターナーを思いました。 マストに体を縛り付けて4時間も観察したとか。
 勝浦は未完ながら、 思い出が深い。 二度と描けない、描かないだろうと、若き日の記念です。
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嵐の勝浦海岸 (ふくら雀)
2014-10-26 07:09:23
素晴らしい絵です。空も波打ち際も、臨場感があります。
私も房総の旅の途中で颱風に逢いました。
勝浦から少し九十九里寄りの、一の宮のある近くの宿だったと思います。急な宿泊でしたが、確かかんぽんぽの宿だったと思います。キャンセルで宿泊者は2組の年寄り夫婦だけでした。

颱風に巻き上げられる波を眺めながら温泉につかっていました。もしかしたら同じ颱風の日かもしれませんね。

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オーシャンビュー ()
2014-10-26 08:51:07
 そりゃあもう、 臨場感!!
 ふくら雀さん ありがとうございます。
 こちらは「かんぽの宿、勝浦」です。 その後の奇しき出会い!をみれば、ご縁の深さを想います。 雀さんはきっと「旭」にお泊りだったのでしょう。 ドラマチックな波を眺め温泉につかる… 思い出に感謝ですね。 めったにない、ありがたき体験でした。
 
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