心の風景

晴耕雨読を夢見る初老の雑記帳

内に秘めたパッション

2012-06-03 15:50:25 | 四国遍路
 日本最大の海事都市 今治。市庁舎にこんな横断幕があります。そう、私は昨日、四国は今治市に出かけてきました。先週は広島県呉市から車で岡村島(今治市関前)を訪ねましたが、今回は岡山から予讃線に乗っての愛媛入りでした。でも、用件はまったく違います。

 ホテルの部屋に置いてあった地図をみて位置関係がわかりました。本州(尾道)と四国(今治)とが、世界最長の斜張橋「多々羅大橋」と世界初の三連吊橋「来島海峡大橋」で構成される「瀬戸内しまなみ海道」で結ばれているのです。いつものように少し早めに現地入りした私は、ホテルから徒歩10分の今治城天守閣からその位置関係を確認することができました。_
週末には徳島に行きます。これで当面の四国出張は終わりますが、なにやらリタイア後の四国巡礼の旅への思いを強くした、そんな出張でもありました。

 さて、話題はがらりと変わりますが、先週、知人からジャズフェスティバルのチケットをいただいたので、家内と出かけました。今回は、ビル・エヴァンス・トリオ最後のドラマーだったジョー・ラバーベラ(64歳)、そしてベースのニール・スウェインソン(57歳)の演奏が聴けるとあって、興味津々でした。お二人ともネクタイをつけているのに堅苦しさを全く感じさせない都会派の装い。木住野佳子のピアノでワルツ・フォー・デビイ。最高でした。
 もうひとつ驚いたのが、若手ピアニスト山中千壽との出会いでした。カーネギーホールなどで喝采を浴びた新進気鋭の女性ジャズピアニストですが、ジャズ特有のぎらぎら感は微塵もなく、1メートル60センチ代の、一見きゃしゃにさえ見える女性が、椅子に座るや否やピアノと一体化していく。パンフには比類なき超絶技巧とメロディセンスと紹介されています。身体の奥底に秘めた心、確かなパッションを思ったのもです。

 ふと思いました。ジャズピアニストとして世界的に活躍している日本人には意外と女性が多い。内に秘めた情念、思い、心を素直に表現すれば、こういうことなんだろうと妙に納得しました。私を含む世の男性諸氏は、置かれている環境に安住してしまいどこかに屈折した心をもっていないかどうか。ぼんやりと、そんなことを考えました。
 そういえば2カ月前、職場のトップから幹部に提出が求められた課題「40年後の我が社の姿」のなかで、私は「管理職の半数は女性になっている」と書きました。シンフォニーホールの前列席で演奏を聴きながら、ふとそんなことを思ったものです。

きょうのブログは、今治駅8時47分発の特急「しおかぜ」の車中で書いています。帰宅してから、写真を添えてアップすることにいたしましょう。
コメント