ここ大阪は17日ぶりに雨が降りました。毎日水遣りをしているとは言え、庭の木々もどことなく元気そうです。それにしても今夏は暑かったですね。それに極端です。狭い国土なのに一部の地域では強烈な豪雨、他の地域では渇水、連日の暑さにうんざりしたものです。愛犬ゴンタも、さすがの暑さには参ったご様子で、少しでもひんやりとした場所を見つけてお昼寝です。
さて、長期休暇の締め括りは大腸内視鏡検査でした。結果は9月初旬の再診で明らかになりますが、どうやら大事にはならずに済みそうな気配です。この検査、初めて受けました。前日は素うどん、お粥、食パン、豆腐といった軽いものに制限されました。こっそり冷たいビールはいただきましたが.....(笑)。夜の9時にコップ1杯の水とプルゼニド2錠、10時にコップ2杯の水を飲んで眠ります。翌日の検査前には、プリンぺラン2錠を飲み、次いで腸内を洗浄するための薬(ニフレック)2リットルを時間をかけて飲み干さなければなりません。とにかく前準備がたいへんでした。
でも、画面に映し出された腸内の映像を見て、なんと美しいものかと驚き感動さえいたしました。この腸が私の生命を司る重要な役割を果たしてくれている、それも63年間にわたって働き続けてくれている、感謝せずにはいられません。そんな映像を見ながら、ふと思い出したのは福岡伸一著「動的平衡」の一節でした。「胃の中は身体の外」「人間の消化管は、口、食道、胃、小腸、大腸、肛門と連なって、身体の中を通っているが、空間的には外部と繋がっている。それはチクワの穴のようなもの、つまり身体の中心を突き抜ける中空の管である」と。「人間は考える管である」とも。この言葉を実感いたしました。
長期休暇があけると、さっそく東京出張が待っていました。午後1時から6時まで、みっちり会議をこなしました。ぐったりです。帰りの新幹線の中では、グレン・グールド奏でるバッハの「ゴールドベルク変奏曲」を聴きながら、ジョナサン・コット著「グレン・グールドは語る」(ちくま学芸文庫)の第1部を再読していました。代表的なレコードの演奏前後の思いをインタビューしたもので、曲を聴きながらグールドの神髄に迫ります。
その翌日は、大阪駅前のホテルの日本料理屋さんで異業種の方と一献傾けました。同じ狢同士でああでもないこうでもないとしかめっ面をして議論しても埒があきません。ここはあっさりと視点を変えるのが早道です。
そうそう、お約束の時間より少し早く到着しそうだったので紀伊国屋書店に立ち寄りました。そこで手にしたのは小林秀雄講演CD第5巻「随想二題」です。これで講演CD集全8巻が揃いました。私は、そのすべてをiPodに忍ばせて歩いています。時々、電車のなかで聴いています。それもおなじものを何度も何度も。きょうの土曜日は所用のため京都に出かけましたが、往復時間のなかで「随想二題」を聴きました。
京の街で道すがら、珍しい「炭屋さん」を見つけました。ひと口に炭といってもいろんな種類がありそうです。胴炭、丸管、割管、毬打、割毬打、点炭、輪胴.....。珍しくなって、ついついカメラに収めました。
京都での会合は明日もあります。なので、1日早い真夜中のブログ更新と相成りました。