心の風景

晴耕雨読を夢見る初老の雑記帳

私の2022年10大ニュース

2022-12-22 20:41:36 | Weblog

 今日は冬至です。1年で昼の長さがいちばん短く、夜の長さがいちばん長い日です。久しぶりにNPOで仕事の整理をしたあと立ち寄ったお店で「ゆず」を見つけました。「木頭ゆず」とあります。「木頭ゆず」と言えば徳島県那賀町の特産です。2年前、無料で学べるオンライン講座gaccoの講座「なかなかいいいなか きてみんで徳島県那賀町」で出会った町です。正規の修了証のほか那賀町長名で杉の板に刻印された修了証までいただきました。那賀町には四国八十八カ所21番札所の太龍寺があります。
 今夜は「木頭ゆず」を浮かべたお風呂に入って1年の心の疲れを癒そうと思います。その前に、ある意味で淡々と流れた1年を振り返ってみたいと思います。題して「私の2022年10大ニュース」。BGMは、YouTubeにアップされているアンドレア・ボチェッリの「セイクリッド・アリアズ」です。


【1】ロシアの無謀なウクライナ侵略に呆れる
 このブログでウクライナのことに触れたのは4月22日の記事が初出です。それまで政治的なことには言及しない方針で避けていましたが、この日は、黒川祐次著「物語 ウクライナの歴史」(中公新書)を紹介し戦争の悍ましさについて触れました。その後、ウクライナが舞台となった映画「ひまわり」に触れ、ウクライナ戦線で仲間の兵士たちの心を慰める戦場バイオリニストの演奏を紹介したりもしました。一向に収まる気配のないロシアのウクライナ侵攻です。何もできないもどかしさを感じながら、年明けにはウクライナ国立歌劇場の歌劇「CARMEN」に出かけます。
【2】「スマホ脳」への挑戦。宅配新聞をキャンセル
 長い間、新聞は宅配をお願いしてきましたが、ここ数年、紙面に確固とした報道姿勢が感じられず1紙に限定して購読することに違和感がありました。そこで4月から、思い切って新聞の宅配を止めました。現在は朝日新聞のデジタル版(有料)と、読売、毎日、産経、日経の無料デジタル版そしてNHK+を利用しています。各社の記事(報道姿勢)を読み比べながら社会の動きを多面的に読み解く、そんなお付き合いです。新聞紙のインクの匂い、ほとんど見ることのなかった分厚い広告チラシも今となっては懐かしく思いますが、いましばらく「スマホ脳」への挑戦が続きます。

【3】高野山夏季大学を楽しむ
 今夏、久しぶりに高野山夏季大学(毎日新聞主催)を受講しました。びわ湖ホール前館長の山中隆さん、精神科医の名越康文さん、夏井いつきさん、阪神大震災の復興に尽くされた古市忠夫さん、プロデューサーの残間里江子さん、そして女優でUNDP親善大使の紺野美沙子さんからは「今、私たちにできること~「星を見ている」朗読とともに~」をテーマにお話しをいただきました。最終日は、神戸大学教授の中屋敷均さん、高野山大学教授・副学長の松長潤慶さんと充実のひと時を過ごしました。その合間を縫って奥の院まで足を伸ばし1年半前に結願した歩き遍路の御礼参りもしました。
【4】大自然と棟方志功の世界に魅せられた青森の旅 
   東北の温泉地に行こうと急に思い立ち、8月末に2泊3日で青森に行ってきました。連泊する酸ヶ湯温泉に向かう前に偶然訪ねた棟方志功記念館が印象に残っています。かつては湯治場として賑わった酸ヶ湯温泉。棟方志功もよく出入りしていたようで、なんとなく親近感を覚えました。そういえばここ数日の大雪で、酸ヶ湯温泉付近は2メートルもの積雪だとか。八甲田山の山頂にはもう樹氷ができているのでしょうか。大阪にいると東北を飛び越して北海道に飛んで行ってしまいがちですが、奥入瀬、八甲田山と東北の風景を満喫した「心の旅」でした。
【5】母校OB会の世話役を仰せつかる
 長い間、先輩方にお世話いただいてきた母校のOB会の世話役を今夏引き継ぎました。秋にはコロナのため中断していたOB会を3年ぶりに開き、楽しいひと時を過ごすことができました。組織自体は大学紛争後に解散しましたから、メンバーは減りこそすれ増えることはありません。それでも当日は、半世紀も前の活動風景をスライドショーにまとめて見ていただき、夜遅くまで飲み語らいました。健康上の理由でやむなくご欠席の先輩方からは、後日お電話やお手紙をいただき、今後の活動資金にとご寄付までいただきました。「心の絆」はこれからも大切にしていきたいと思います。
【6】「老い」を考える
 昨年に続いて「老い」というテーマを引きずった1年でもありました。中央公論6月号の特集は「老いと喪失 死と向き合う思想」。古本祭で手にした山折哲雄対話集「こころの旅」(現代書館)も考えさせられるものでした。河合隼雄さんとの対話「フールな老健者~老年期の心理」に登場する映画、イングマール・ベルイマンの映画「野いちご」とヘンリー・フォンダ父娘共演の映画「黄昏」も見ました。自分の「老い」と重ね合わせながら、ついつい見入ってしまいました。現役をリタイアして6年が経過します。
【7】個性豊かな孫たち
 この年末年始には家族14名が我が家に勢揃いです。孫もだんだん大きくなってきたので、狭い家が潰れるかもしれません(笑)。大家族でお正月を迎えるのも、そう長くは続かないだろうと思いつつ、年末になると皆からLINEが届きます。長男君宅の孫長男君はサッカーに夢中です。次男君宅にはつい1カ月前、鎌倉の鶴岡八幡宮で孫娘の七五三を祝うため行ってきました。近所にいる長女宅の孫次男君は毎週土曜日、ピアノのレッスンの前に我が家にやってきます。孫も6人もいるとそれぞれに個性があります。その個性が良い方向に生かされる社会であり時代であってほしいものです。

【8】ジャカランダの花
  昨年の夏、ある方からジャカランダ(紫雲木)という花木を教えていただきました。さっそく天王寺の一心寺に向かい満開のジャカランダの花に出会いました。鳳凰木、火炎木に次ぐ世界三大花木のひとつで、アルゼンチンなど中南米が原産のようです。今年の春、義妹の三回忌法要で一心寺に行ったときジャカランダの樹の下に直径5センチほどの種殻を見つけました。硬い殻をこじ開けて種子を取り出し水に浸したあと植木鉢に植えると、数日たって淡い緑色の芽が顔を覗かせました。あれから8カ月経ちます。今では30センチほどの苗木が8本元気に育っています。
【9】メダカの誕生
 夏の終わり頃、メダカの鉢に入れた水草の端にきらりと光る卵がくっついていました。そんなある日の朝、メダカに餌をやろうと水槽を覗いたら、なんと小さなメダカの子どもが6匹泳いでいました。このままでは餌と間違って親メダカが食べてしまうかもしれません。急ぎ小さな器を買ってきて水草ごと移しました。子メダカといってもほんとうに小さなメダカです。それが秋を過ぎて冬を迎えるこの時期になると、ずいぶん大人らしい体に成長してきました。残念ながら生き残ったのは4匹。これから寒い冬を迎えますが、頑張って暖かい春を迎えてほしいと願っています。
【10】私にとって最後のPC
 現役時代から愛用していたレッツノートが、寄る年波に勝てず引退しました。初期設定はWindows8でした。それを10、11とバージョンアップして使っていました(笑)。さすがに動作が重くなってきたので、パソコンショップに行きましたが機種が多くてよくわかりません。ということでPCに長けた東京の甥にアドバイスを求めました。まずは、ふだん私がPCで何をどの程度使っているかというインタビューです。そのうえで予算にあった機種を何点か推薦してもらいました。あれから10カ月、何の不自由もなく使っています。おそらくこれが私にとって最後のPCになることでしょう。

以上、この1年を振り返ってみました。なんとも他愛ないことでした。
ブログ「心の風景」を開設して今日で6,588日目、18年が経過します。なぜ50代半ばでこんな他愛無いことを始めたのか。よくわかりません。でも、企業間競争の真っ只中で自分を見失いそうになりながら、なんとか立ち位置を確かめたい、そんな心の変化があったのだろうと思います。今となっては老人の戯言に過ぎませんが............(笑)。

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