Reiko's Travel 記事と現在の英国事情

在英51年、2020年7月未亡人になって以来、現在英国事情と過去の旅行の思い出を記載。

ポルトガルの旅 (32) アーマセル・デ・ペーレ(Armacao De Pere)

2010-10-10 15:31:24 | キャンパーヨーロッパ 2010年



まず初めに訂正しなければならないのが、この町の名前で、今までアーマカオ・デ・ペレと呼んでいたが、キャンプサイトで初めてアーマセルと呼ぶのだと教えられ、ポルトガル語のなんと複雑なこと。この町は2004年の冬にフランス、スペイン、ポルトガルを周ったときにすっかり気に入って、2週間も落ち着いたところだ。町から1Kmほど離れたキャンプサイトで2週間楽しんだものだが、今回は町の入り口のキャンプサイトに決めた。ここのほうがショッピングに行くのは便利だし、サイトの値段も変わらない。以前はこの便利なサイトは1Km離れたサイトより高かった。

たった6-7年間のこの町の変化にはとっても驚いた。町のサイズが2倍になっているし、古くて汚らしい建物が,一掃されてどこを見ても真新しい高層建築ばかり。ほとんどがホリディフラットらしいが、一般住民のフラットもきれいになっている。旧市街は総タイル張りの壁の住宅地が並んでいて、この辺りを歩いてみて昔をおもいだした。












この町の中心はこの小さくてきれいな教会で、カソリックのこの国では、聖母マリア信仰が篤い。きれいな聖母マリアの絵が飾られていた。ここは日曜日に開いているが牧師様を見かけたことは無かった。その下の小さなチャペルは城砦の真ん中に建っていて、中は3人ほどしか入れない。






観光客があふれる夏にはこのおもちゃのような列車が町を練り歩く。キャンプサイトは年寄りばかりで、ほとんどが自転車を乗り回しているから、この列車はサイトの駐車場で夏の来るのを待っていた。道端にタイル張りのテーブルと丸イスが設置されている。出来るなら海岸通りだとよいのに、排気ガスの多い主要道路の脇なのが惜しい。





一年の300日は晴天といわれるこのアルガーヴ地方は、2月中の3週間の内、雨や曇りで出かけられなかったのは3日だけで、雲もほとんど無い青空に太陽がぎらぎら輝き、半そでにショーツで歩き回ったものだ。毎年このサイトで越冬しているイギリス人によれば、一昨年の11月から昨年1月までの3ヶ月は雨と寒風で悩まされ、そのため今年のキャンパーが異常に少ないのだという。










日曜日ともなれば、プロムナードから長い砂浜はサンデーディナーの食後の散歩をする人たちで賑わっていた。








教会の近くに小さな市場が在り魚や野菜の屋台が数軒づつ開いているが、これが土曜日になるとこの市場をぐるっと取り囲んで、あらゆる屋台が店開きする。その中でも珍しかったのがこのケーキらしきもので、アーモンドがぎっしり入っていてどうしても食べてみたかった。4分の1サイズのがおまけしてもらって5ユーロ、ずいぶん高いと思ったけれど早速味見してみて、これはケーキではなく干しイチジクとアーモンドを蜂蜜で押し固めたものらしい。どっしり量感のある珍しいものだった。



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ポルトガルの旅 (31) 2月の下弦の月

2010-10-10 15:14:59 | キャンパーヨーロッパ 2010年

2月6日まだ完全な闇に包まれていない西の空に白っぽい下弦の月が浮かんでいた。英国の冬空では2月にこれほどきれいな月を見たことは無く、大感激。一時間後、真っ暗な空に浮かぶ月は地球の陰がほとんど月を覆って、陰の黒い月の部分さえはっきり見える。私の立っているこの地球の裏側は太陽が輝いているのだなと実感できた。この2週間ほど毎晩星は降るほど夜空を覆って夜遅く歯を磨きに洗面所へ行くのにしばし夜空を見上げていたものだ。






それから毎晩月が少しずつ太ってゆくのを見ることが出来た。下3枚は7日、8日、9日の月で確実に目に見えて太ってゆくのがわかる。月日のたつのは早いというけれどこれほど日々に変わってゆくものなのだ。








クエテイラーのキャンプ場はたくさんのユーカリの大木が生えていて、シャワールームから出るといつもユーカリの花の香りがただよう。1月はじめにこのサイトを去って、1ヶ月ぶりに戻ってみればミモザの大木もあちこちに在ったのだ。只花が咲いていないとなんの木かわからないものだ。ほとんどのミモザは花も終わりかけで、遅咲きらしいこの一本はいまや盛りと咲き誇っている。





ミモザの花を探しながらキャンプサイトを一回りして下のすばらしい花の木を見つけた。この見事な木いっぱいに咲く花にミツバチが群がっているらしい。木の近くへやってくると、ミツバチのうなりで辺りの空気さえ振動している様に思えた。花の形もはの形もミモザの花と違うが、フランスに住んでいるというイギリス人のアンに聞くとこれらはオーストラリア産のミモザだそうだ。










このサイトにたった1本生えているコルクの木はずいぶん昔に皮をはがれたものらしい。そして新しい皮が幹を覆い始めているのが判った。ここでは木の生命力の強さがよくわかる。



クエテイラーのキャンプ場はそれまで居たオルニャオの半分ほどのサイズで、キャンプしている人たちも大変友好的、私たちの到着と同時に以前から居た人たちが歓迎してくれた。中でもスエーデンから来てもう2ヶ月半ここにいるという婦人二人はメールアドレスを交換したくらい友達になってしまった。
12月に居たアイルランド人夫妻のキャンパーが見えないので、亭主は ”おかしいなー、4月までここに居てキャンパーを置いて一時帰国すると行っていたのに・・・”と不思議がっていたら、インターネットがつながるサイトのレストランでばったり出会った。
なんと彼らが3週間ほど一時帰国していた1月に雷がキャンパーに落ちてすべての電気系統が焼けてしまったのだという。なんとアンラッキーな人たちだろう。特におじさんがとっても陽気で楽しい人なのに。只一つラッキーだったのは彼らがキャンパーの中に居なかったことだ。スエーデンの女性によれば、落雷のあったときは轟音と同時に地面が揺れたというから恐ろしい。
キャンパーを修理するにもエンジンからキャンパー内のすべての配線を更新しなければならないし、落雷は自然現象で保険の対象からはずされるので、彼は連日、キャンパーのメーカーや保険会社との連絡で大騒ぎしている。その間彼らはキャンプサイトのバンガロー(一泊30ユーロ)に落ち着いてキャンパーはファーロの修理工場へ引き取られていったそうだ。







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