アーマセルのキャンプサイトは一泊10ユーロ、電気代も含まれた金額でこんなサイトで長期に滞在していればそのほかの出費は食費だけ、ずいぶん安く越冬できる。ということでこのサイトには毎年ここに来ている各国の元気な年寄りでいっぱい。ほとんどがグループでアーマセルの町や郊外をサイクリングして楽しんでいた。一週間に一回は広場に集まってボーリング競技をやっていたり,毎週木曜夜はキャンプ場内のバーに集まりラインダンスをするという。夕食後バーまで行ってみた。ほとんどの人たちは仲間同士で飲んだりおしゃべりをしたりしている。ダンスはほとんどが女性だったが皆毎年やって来て年季の入った人たちらしく、次々と踊りまくって私に教えてくれる人も居ない。見よう見まねでやってもついていけないから諦めて帰ってきた。
住み着いている人たちもいるのだろう。キャンパーやキャラバンに付属テントを張り出し、その周囲を取り囲んで自分の場所を主張している。ずいぶんいろいろな人たちがいるものだとサイトを一回りしてあれこれ写真を撮ってみた。
私たちのキャンパーの近くに駐車しているイギリス人のメアリーとエリックはこのサイトの常連で、毎週金曜日の朝は本の交換が行われるという。このサイトに居た3週間の最後の日に行って見た。バーの横の小部屋に3つの大きな本立てが在り英語、ドイツ語、オランダ語の本に分けて納まっているが金曜日朝は英語の本の交換会。もって行った分だけしか換えられないかと思ったが、好きなだけ持っていってよいという。前日夜中の2時までかかってやっと読み終えた一冊の英語の本を持っていって、5冊もらってきた。メアリーがいろいろな人たちを紹介してくれ、ドイツ人の老女は昔デュッセルドルフで日本人駐在員の奥さんたちと一緒に英語学校へ通ったものだと懐かしそうに話してくれた。
バーの玄関では自分たちで作ったカードや諸工芸品を売っており、ポケットサイズに折りたためるバッグを亭主の為に買ってきた。
ポルトガルの町の道路わきに往々にしてある直径1.5メータもあるゴミ入れの容器は、地面に掘られた深い穴(2-3メータは在るかと思われる)で初めて見たときはどんなか驚いてゴミがいっぱいになったらどうやって空けるのだろうと思っていたが、ここも相当機械化が進んできている・・・・ムムム。
町の片隅の空き地にキャンパーが集まって野宿しているところが在るがそこの入り口の看板は駐車禁止、罰金が29,927-87ユーロと書いてある。一体この金額はどこから割り出したものだろう。どうして端数を切り上げないのか本当に不思議だ。
さて丸3週目の土曜日の朝このサイトを出ていよいよ帰国の途についた。6年前にも行ったエボラを目指す。6年前もアルガーヴを去る日から天気が崩れエボラの町は雨で寒くあまりしっかり見ないで先を急いだ。エボラのサイトにはWiFiが在るから大いに期待していった。
なだらかな丘陵地帯はコルクの林や、オリーヴ畑が連なる。時時はブドウ畑がどこまでも伸びていたりする。
頂上に城砦を抱く街角はPostelという城下町で時々こんな中世の城下町が現れた。