2週間ぶりにWiFiのあるキャンプサイトへやってきたので、このブログを再開する事ができた。ここはポルトガルのクェイテイラのサイトで、クリスマス前からお正月まで過ごしたところ。ポルトガルは安く、暖かく住みやすいところだ。このサイトで1週間、ブログを Up to Dateまで書き込み来週は次のサイト(WiFi が無い)へ移動する予定。
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ロンダは歴史豊かな見所いっぱいのすばらしい町だがなにぶん高所に在るため寒い。おまけにキャンプサイトが高くて一泊23ユーロ、ここに4泊もしたが観光に繰り出したのはたったの一日だけだった。2週間前に書いたロンダのブログの後からは、天気が崩れ寒風吹き荒れ、町を取り囲む山々は雪で真っ白になってしまった。5日目の朝、雨模様の寒い日でとうとう諦めて、来年機会が在れば又来ることにし、この地を去ることにした。ひとまずこの山を降りなければならない。
郊外のオリーブ畑を通って山脈にさしかかった。それまではなだらかな丘陵地帯で、オリーヴの木が整然と並んでいる。これで青空だったらどんなにすばらしいだろうとため息をつきながらここを通り過ぎた。
この道は山越えの道路ではなく山脈の中腹をどこまでも走り、途中に岩山にへばりついたような村が現れる。村の周囲はアーモンドの花盛りでいろいろな濃さのピンクで彩られていた。
道路も最高部辺りに石器時代の洞窟絵画が有名なところが在り周囲はアーモンドの花が満開だった。せっかくこんな辺鄙な道を近くまで来たのに、今夜のキャンプサイトに早く着きたい一心で余所見をしない亭主は停まってくれない。ここも来年来ることにと固く心に誓った。
山脈の中腹は行けども行けども果てしなく、道の両側はコルク樫の木が整然と並びそれが全部皮を剥ぎ取られている。新しく皮をはがれたコルク樫の幹は赤っぽい塗料が塗られで木を保護して在るらしい。まるで傷口に赤チンを塗ったみたいだった。それも古くなると赤色が黒さを増し、若しこれらの木が皮を再生しなかったらどうなるのだろうと心配しだした。
アルカラ・デ・ロス・ガザレスの町近くなると道路はぐんぐん下り坂になり、身に感ずる冷気がずっと和らぐ。小高い丘の上の教会を取り巻くスペインのどこにもあるような町で、たった1軒だけ開いていたスーパーマーケットで食料を買い込み、4Km離れたキャンプサイトへ向かった。
この夜は一晩中雨が降り続き、もともとぬかるんでいたサイトからキャンパーの車が沈み抜けられなくなった。親切なスペイン人のお兄さんが二人で押したり引いたり、最後は彼らのヴァンに紐をつけて救助してくれた。