Reiko's Travel 記事と現在の英国事情

在英51年、2020年7月未亡人になって以来、現在英国事情と過去の旅行の思い出を記載。

スペインの旅 (13) タリファ (Tarifa)

2010-10-19 16:36:49 | キャンパーヨーロッパ 2010年



今日も晴天、もう1週間も晴天が続いている。10時過ぎにはロシェのキャンプサイトを出て、アンダルシアの最南端タリファを目指すが、その前に行きたいところが在った。
ロシェからコニル・テ・ラ・・フロンティラの町を通り過ぎて後ろを振り返ってみると純白の町が横に長く伸びていた。




ロシェから20kmほど南の海岸にカーボ・トラファルガーというところが在り、ここは1805年10月に英国とスペイン・フランスの連合艦隊の大海戦の在った所。トラファルガーの海戦といえば英国では知らない人は無いほどで、この戦でネルソン提督が戦死し遺体はウイスキーかブランデーに漬けて英国へ運ばれたという。
ロンドンのトラファルガー・スクエアーはこの海での勝利を記念して命名され、ネルソン提督の像が高いコラムの上からワサワサ行き来する観光客を睥睨している。

海岸線の道路を走りながらトラファルガーの道路標識を探したがどこにも無く、海岸へ行く細道を見つけて右折した。この辺りはサーファーのたまり場らしく、短い道の片側はサーファーの車がズラッと停まっていた。車は通行止めになっていたが1kmほど伸びた道の行き止まりには灯台が丘の上に建っている。キャンパーを駐車し、灯台の丘まで歩いた。ふもとにはトラファルガー岬の標識があるが、海戦には一言も触れていない。灯台の周りを行くと海側に海戦の標識と連合艦隊の死者数が英国海軍の倍であったことが記されていた。

誰だって負け戦の記念碑など立てたくないだろうし、見たくも無いだろう。








今日は海が穏やかで、サーファーが何人も海へ走って行ったが、どれほど楽しめることか?




トラファルガー岬から海岸線はブレニャ自然公園で松の樹海が広がっている。松林が終わった所から道は内陸に向かい、あたり一面の風力発電のターバインが建っていた。でも只一台も回っていない。これほどの数のターバインを見たのは初めてだけれど、これほど全部が停まっていては、どこかで電力不足になっているのじゃないかと心配になった。







昨夜アンダルシアの観光案内でボロニアにローマの遺跡が在ることを知ったが、ボロニアの地名は地図に載っていない。ところがメイン道路に入り、タリファまで後10kmぐらいの道路わきにボロニヤの道路標識を見つけた。辺りはなだらかな緑鮮やかな牧場が広がり、牛や、黒豚の放牧がされていた。一つの丘を越えて海辺へ向かう。どこにもローマの遺跡など標識が無く、半ば諦めて海辺の駐車場で昼食にすることにした。そして駐車場の向こうに遺跡を見つけたが、ここはスペイン、毎月曜は観光地が閉まることを忘れていた。
鉄条網の垣根の向こうに広がる遺跡は今まさに掘り起こしている最中と見え、工事人が昼休みで日陰でタバコを吸っていた。こんなときには望遠レンズが大活躍、見えるところはほとんど写したから明日もう一度来ることは無いだろう。








国道脇のキャンプサイトは2つ星で値段を聞かずに入ってしまい、一泊26ユーロでびっくりした。ポルトガルの3倍はする。この町の港からモロッコまでフェリーで30分、日帰りが出来るというがキャンプサイトが高いから、一晩だけで次へ行くことにした。



コメント
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