ロンダは海岸から50km内陸の海抜770メータの台地にある歴史華やかな街で、今まで暖かかった海岸線から急転して空気は冷い。キャンプサイトが旧市街の城門から1.5Kmのところにあり、辺りはオリーヴ畑とアーモンドの花に囲まれる静かな清潔な環境。すっかり気に行ってしばらく滞在することにした。
ロンダとその周辺は2万5千年の歴史を持ち、旧石器時代の洞窟壁画から、古代ローマの遺跡、イスラムの制覇、キリスト教徒に拠る奪回と文化の混合や豪農、貴族の台頭などいつの時代にも華やかな歴史に彩られている。
旧市街は深さ100メーターのタホ峡谷で分断されていたが、18世紀に40年以上を費やして建設された新橋が完成するまではもっと低い地域の旧橋でつながっていた。旧市街の周囲は頑強な城砦で固められ、丸い城門が開いている。
城門から入ったすぐ最初の大きな教会に入ってみた。塔に登るのに1ユーロづつ払い入って見ると、教会内部は暗く人が入っていないときは明かりを消して在るらしい。入ると柔らかなクラッシックミュージックが流れ、すばらしい雰囲気だった。塔は狭く上がってもそれほど見るものが無かったけれど、眼下の家々の屋根瓦の見事さには心引かれた。
郊外はオリーヴ畑の連なる農業地帯で、遠くに山脈がロンダをぐるっと取り囲んでいる。新市街はなだらかな起伏にとんだ純白の町で旧市街から南方に広がっている。見渡す限りの農地のあちこちに、アーモンドの花が今を盛りと咲き誇っていた。
旧モスクをカソリック化するために、ミナレットだけを残して教会として改造されたサンタ・マリア・ラ・マヨール教会はやはりミナレットが一番初めに目に付いた。内部はゴシック様式とルネッサンス様式の融合である。
教会内の巨大な壁画で不思議な絵、何かストーリーが有りそうだがわからない。
教会宝物展示室に巨大な音楽の楽譜の本があって、これ一冊で一曲だろうかと話し合った。地下展示室には歴史的なバイブルから絵本までが展示されこの本は5世紀に発行されたものだとの事。5世紀には日本には文字が有っただろうか?