オリベラのキャンプサイトはその名もプエブロ・ブランカ(Pueblo Blanca)白い村という。この辺りの町や村はどこも白い塊。深い山や谷間の村は緑の中の真珠のよう。
サイトのインフォメーションでSetenil de las Bodegasが面白い村だと聞いた。ここのキャンプサイトから10km、15分で着くといわれて一日はこの辺りを廻ってみる見ることにした。
ところがスペイン人の片言の英語での情報で右と左を間違えたらしい。左に折れて初めの道路がなかなか見つからない。10分も走ってやっと見つけた山道は30kmも遠回りしてやっとボデガスの村?町に着いた。途中の農地にはアスパラガスの葉が黄葉していた。
サイトの若いスペイン人は”ここは町の通りが狭いからメイン道路を外れないで、車を止めて歩くように”との忠告してくれていたから、町から急な坂道の登りの途中にキャンパーを停めた。道端から見下ろして、なんとエキサイティング!!!
谷川に沿って並んでいる家々は玄関こそ普通に見えるが、家屋も屋根も岩の中に入っているからない。こんな村があったなんて去年は知らなかった。それで駐車した山の中腹から谷川を見下ろしながら歩いてゆくと谷川の両側がこのような家や店が並んでいるのがわかった。
巨大な岩を堀り車一台が通れるトンネルがある。その中のトンネルの壁もお店になっていて,一軒のカフェーから出てきたおじいさんが中を見なさいとジェスチャーしてくれ、写真を撮った。奥行3メーターくらいのカウンターになったカフェーだった。これより奥が無い様に思えるが、一般住居ではどれほど奥行や部屋があるのか判らない。
谷川にかかったただ一つの橋を渡ると対岸がもっとすごい。お店も住宅地も崖の中に入り込んでいてひさしのようになった岩山の下にはレストランやパブのテーブル・イスが並んでいる。おまけにこの日向通りのほうは2階屋になっているらしい。
道端の案内板には、ここは石器時代から人々が住み始め、現在に至っているとのこと、谷川の両脇の道路は一方がCalle Cuevas del Sol (日向通り)とCalle Cuevas del Sombra(日蔭通り)と呼ばれる。
このような岩をくりぬいた住居は夏の酷暑も冬の厳寒をも和らげるため、今でも人々が住み着いている。
狭い道路の最終は岩をくりぬいたガレージになっていた。この村はこの谷川の両脇が中心で、新しい村が周囲に広がったものらしい。それにしてもこのような小さな村では観光にもあまり力を入れていないみたい。ただ一軒の土産店の絵葉書はほとんどがここから50km先のロンダのものだった。