アボカド鈴なりのエルピノのキャンプサイトは1泊だけで、翌朝50km先のマラガへ向かった。マラガの環状線は高速道路の出入り口のようになっていて、町の名前だけではどこで降りていいのかわからない。あっという間にマラガを通り過ぎてしまって大慌て、やっと見つけた給油所でマラガへの入り口を聞き、ずいぶん遠回りしてやっと町のメインロードへやってきた。この日は日曜日、道路もあまり車が走っていなくてセンタータウンの表示の通りにスタジアムを通り過ぎて、大通りの道端にキャンパーを停めた。
ここから方向を定めて歩き回り、どうしても中心地へ行けない。やっと人に尋ねて反対方向にタウンセンターがあることが判った。この町に対するインフォメーションは何一つ持っていず、歴史も見どころも知らないが、旧市街にゆけば何とかと思ったけど観光案内所も閉まっているし、亭主がトイレに行きたいと言い出した。
公衆トイレも判らず、クリスマスデコレーションの華やかな大通りを歩いているうちに、マラガ大聖堂を見つけた。日曜日のミサの真っ最中で聖堂の真ん中は見られないが中廊にあたるところはスピーカーが取り付けられて、お祈りの言葉が聞こえるようになっている。
この日は何か特別なまつりごとでもあるようで、着飾った老若の男性がカラフルな幟を持ってあちこち固まっている。
このような人たちの群れは大聖堂の周囲にも有って,中の一人のおじいさんにトイレのありかを聞いたところ、この辺りにはないとつれない返事。
仕方ないからキャンパーをめがけて急いで町を横断、途中で見かけたアラブ系のランタンショップやカラフルなマーケットの建物を写真にとって焦ってキャンパーに戻ってきた。
たったの2時間の観光ではマラガを見たとは言えないが、また一回りする気力は失せて其のまま北のオリヴェラのキャンプサイトへ向かった。