今年もベッチャー祭りの季節がやって来た。
10年前、この祭りのポスターのデザインをさせてもらった。
正確には会社にオファーが来たのであって、ワタシがその担当になるかどうかは分からなかったし、たぶんならないだろうと思っていた。
それが、どんな経緯があったのか分からないが、ワタシに白羽の矢が立った。
その年は、ベッチャー祭りが誕生して200年という節目の年だった。
それを機にポスターを一新することになったわけだが、そんな尾道を代表する祭りの節目の年にポスターを手がけさせてもらえることになったのに、当のワタシはさほどプレッシャーを感じていなかった記憶がある。
“まぁ、自分が創れるモノを創るべ”
・・・そんな感じだった(笑)
そんな肩肘張らないスタンスで創ったことがよかったのか、デザインは修正なしで採用され、晴れてポスターとして制作された。
祭りまで1ヶ月を切り、今年も尾道市内の至る所にそのポスターが貼り出された。
さすがに10年の月日が過ぎれば、制作者としては、当時見えなかった“粗”“とかも見えてきて、そろそろ創り直させてもらえんかね・・・”という気持ちが湧いてくるのだが、そういったオファーは今のところなく (^_^;)
その代わりに、「時間を重ねて見慣れてきた(笑)ので、しばらくはこのデザインで」という話が人づてに伝わって来たりする。
しかも今年は、「ワンカップ大関」でおなじみの大関株式会社が、こんなお酒を発売したそうだ↓
https://www.ozeki.co.jp/newsre/news20161003.html
いやはや、光栄なことです。
やっぱり、当面はこのデザインで行く方がいいのかもしれない (^_^;)
まじめな話をひとつだけさせてもらえば、この頃のワタシはすでに結婚して子どももいたのに、まだ心のどこかに「本当にこんな生き方でいいのか?」というヒジョーに青臭い考えが残っている節があった。
だけど、このポスターを制作し、それが街角で貼られている光景を眼にした頃から、おぼろげながらも、生まれ育った場所で生きてゆくことを腹に決めたような気がしている。
まぁ、それが達観なのか、それとも諦観なのかは、いまだに答えが出ていないけれど (^_^;)
個人的には、ベッチャー祭りには、子どもが幼児の頃は毎年出かけていたが、ここ5年ほどは、とんと出掛けていない。
やはり、この祭りは小さな子どもと一緒に行くのが一番盛り上がる。
だから、今度ワタシがベッチャー祭りをとことん楽しめるのは、早くて約20年後。
孫が生まれた時かもしれない(笑)