五十路のマザコン。

今日は、父の三回忌。

法要は、先日の日曜日に、実家で家族だけで執り行った。

命日の今日は、母と墓参り。
お寺の住職さんに墓前で読経していただいた。



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父が鬼籍に入って、2年。
それでもたまに、今でも父を思い出す。

しかしそれは、亡くなった直後の分かりやすい感情からくる思い出し方ではなくて。

上手く説明できない、何とも奇妙な感情からくる思い出し方というか。
その感情は、父が亡くなる以前は持ち合わせていなかったような気がしている。

悲しいとか、寂しいとか、会いたいとか、そういった類いのものではなく、例えば、夜、ひとりでウォーキングしている時に、前方の暗い空を眺めながら、ふいに、ぼんやりと思い出す・・・そんな、思い出し方。そんな、感情。

・・・やっぱり、説明しづらい（笑）



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実家には、よく顔を出すようになった。

夕方、仕事の帰りに寄り、仏壇に線香を手向け、母が煎れてくれたお茶を飲みながら、その日の出来事を聞いたり、こっちが話したり。

連日顔を出すのがしんどくないと言えば、嘘になる。

しかし、仕事でクタクタに疲れて実家に寄っても、仏壇で手を合わせた瞬間に、その日一日をリセットして全身の力を弛緩させている自分がいることに、ある日、気づいた。
だったら、まぁ、こういうルーティンも悪くないか、とも。

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そんな感じでここ2年を過ごしてきて、この前、ふと思ったことがある。

ワタシは18歳で家を出て、48歳で父を亡くしたわけだが、その30年間に母と一緒に過ごした時間や交わした会話の頻度は、もしかしたら、この2年でとっくに超えてしまったんじゃないだろうか？と。
それほど母と過ごす密度が、以前に比べて高くなった。

「マザコンか？」と尋ねられたら、う～～んと唸って腕組みをしたまましばらく考えて、「たぶん」と頷くかも知れない。

しかし誤解を恐れずに言えば、ワタシはパラサイトシングルでもニートでもない。

敢えて言うなら、いったん親離れをして、良いことも悪いことも人並みに経験してたどり着いた、五十路のマザコンだ。

だから、誰にも文句は言われないだろうし、あの世にいる父も、「いい年をして、まだ親離れできんのか！」とワタシを叱ることもないだろう。
仮に叱られたとしても「アンタにはろくに親孝行できなかったのだから、せめてお袋にはさせてくれ」と都合よく言えば、その矛を収めてくれる気がする。

そして、もうひとつ、言えば。

最近、鏡に映るその顔がおそろしく父に似てきたワタシが身近にいれば、少しは母の気持ちも紛れるのではないか・・・。

そんなことを思ったり。

まぁ、何はともあれ、いったん遠く離れて再び戻ってきた「親子」という関係も悪くない気がしているのは、確か。

時間は、流れているんだな。

父さん、そっちには、慣れたかいね？
こっちは、みんな元気じゃ。
うん、元気にしとるよ。

情けない。みっともない。

昨日。

仕事の帰り道、おまわりさんから、こんな紙をもらった。



一旦停止無視 (ｰ ｰ;)

ふだんめったに走らない道だったとか、対向車とすれ違うのが難しいほど細い道だったとか、夕方で気持ちが急いていたとか、そんな言い訳は一切せずに、ひとまわり・・・いや、下手をしたら三回りも年下に見えるおまわりさんとの問答に真摯に答え、最後にこの紙と一緒に振込用紙を受け取った。


罰金 7,000円。


あ、減点だけではなく、罰金もあったのね・・・(-_-;)



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帰宅後、妻に正直に話した。振込用紙を片手に。



「はぁ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜(-_-;)」



ワタシの話を聞き終えた後、腹式呼吸でもしているのかと勘違いするほどの深いため息を、妻はお吐きになった（笑）

「ごめんなさい・・・」

そんなディープブレスに対して、それしか言えないワタシ(^_^;)

しかしその後、後に続ける言葉に困ったからか、〝めったに走らない道”とか、〝離合が難しい細い道”とか、〝急いでた”といった、おまわりさんには面と向かって言えなかった言葉を次から次へと湧いてくるように喋ってしまった。

「はいはい」

・・・まぁ、そうだよな。
その対応は、正しいです。

嗚呼、情けない・・・(-_-;)

「だけど・・・」
と、その後、妻がしたり顔でこう続けた。

「今までは違反で捕まっても、〝ツインが目立つからだ”って言ってたけど、そうじゃないってことが、これで証明されたね」

そんなこと言ってたか⁉︎

まったく記憶にない (-_-;)
言い訳にしても、拙すぎる。
説得力のカケラもない。

嗚呼、みっともない・・・(-_-;)

とにかく、今回は平謝り。
奥さん、ごめんなさい🙇‍♂️
みなさん、ごめんなさい🙇‍♂️

それにしても、今週、これだけ情けなくみっともない思いをして妻にひたすら謝ったのは、全国広しと言えでも、ワタシと多目的トイレのあの御仁だけではないだろうか（笑）

まぁ、そんなことはともかく、以後、気をつけます。