りきる徒然草。

のんびり。ゆっくり。
「なるようになるさ」で生きてる男の徒然日記。

おふくろの味。

2021-10-30 | 家族
今月は、一度もブログをUPしなかった。
なので、無理矢理気味に、ちょいと更新 (^^;)

先週の土曜日、久しぶりに実家に泊まった。

子どもも大きくなったので、最近では実家に一緒に泊まることがほとんど無くなり、泊まるのは、もっぱらワタシだけ。

まぁ、その方が自分の用事が出来るし、母親と取り留めのない話とかも出来るので、それはそれでいいのだけど。

夕方に実家に向かい、居間でボケーっとテレビを見ていたら、「夕食が出来た」と母が言うので食卓に行くと、テーブルの上にこの料理が置いてあった。



コロッケ。

その数日前、母に泊まることを伝えた時、ほとんど開口一番に「何か食べたいものはあるか?」と尋ねられた。

ワタシが幼い子どもだったら、ここで「カレーライス❗️」とか「焼肉❗️」とか威勢よく言うところなのだろうが、50を過ぎたオッサンには、そんな願望はもう何もないので(笑)、「何でもいいよ」とそっけなく答えた。

母もそろそろ80歳が見えてきた年齢である。
そんな人間が作る夕食だから、おそらく煮魚とか煮物とか、ちょっと頑張って寄せ鍋とか、まぁ、そんなところだろうと思っていた。

それが、コロッケ。

予想は大きく外れたけど、まぁ、いいか・・・と、椅子に座り、手を合わせ、箸を取り、まずはコロッケをひとくち口にするや否や、すぐに気づいた。


手作りだった。
母が作ったコロッケだ。


ワタシが子どもだった頃も、スーパーに行けば、既製のコロッケは売られていたのかも知れないが、わが家の食卓にそれらが並ぶことはなかった。

わが家でコロッケといえば、ジャガイモが目一杯詰まり、カタチが不均一な、母が作ったコロッケが当たり前だったのだ。

最近はコロッケを食べることはあっても、スーパーで売られているものはみんな同じカタチで、味もそんなに美味しいとは思わない。子どもの頃に食べた、あんなコロッケに出会うことがない・・・・・・・・・ずいぶん前に、そんな他愛もない話を母に話したことがあったような気がする。


もしかしたら、それを覚えていたのか。


「久しぶりに作ったから、味は保証できんよ」と、母は笑う。

ワタシにしても、母のコロッケを食したのは、ホントに久しぶりだ。
18歳で家を出たから、もしかしたらそれ以来、30数年ぶりかも知れない。

このコロッケをこの家でガツガツと食べていた子どもの頃は、祖父母も健在で、父も働き盛りで、弟もまだ小さく、そんなに広くはない食卓を家族6人で囲んでいた。
毎日毎日、本当に賑やかな食卓だった。

それから数十年が過ぎて、今では同じ家に母が独りで暮らし、たまにワタシがこうやって戻り、2人だけで囲む食卓になってしまった。


家族のカタチが、すっかり変わってしまったんだなぁ。


何を今さら・・・という感じだけど、2人だとやけに広く感じる食卓で、久しぶりに食したコロッケの味があの頃と同じだったぶん、余計にそんなことを感じた夕食のひとコマでした。
コメント (2)
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