林檎乃「とほほ・・・。」ブログ

林檎乃麗の「とほほ・・・。」な日常を綴っています。 

ツーデーパスの旅 4.

2010-03-23 | 鉄道・旅行
4.房総横断の旅-小湊鐵道の機関車と二つの気動車

ツーデーパスの旅、二日目は房総半島横断の旅に出掛ける。
房総半島の鉄道は主にJR東日本の外房線、内房線があるが、
そのほかにも小湊鐵道が五井から上総中野まで、
いすみ鉄道が大原から上総中野まで、
そしてJR東日本久留里線が木更津から上総亀山までを結んでいる。
小湊鐵道は中小私鉄、いすみ鉄道は第三セクターで、
この二つの鉄道が上総中野で接続している。
しかしもともとは小湊鐵道は社名通り、五井から上総小湊まで計画された鉄道であり、
またいすみ鉄道に転換された国鉄木原線は久留里線と接続する予定だった。
久留里線が上総中野まで延伸した際には木原線に編入し、
木更津から大原までが木原線となる予定だったのである。
“木原線”は「木更津から大原まで」という意味で名付けられたのである。
上総中野は木原線と小湊鐵道が交差する予定だったが、
奇しくも両路線が上総中野で中断されたため、
上総中野で二つの鉄道が接続する形となった。
今回は小湊鐵道、いすみ鉄道を乗り継いで房総半島絵を横断してみた。
この二つの鉄道はいすみ鉄道の2008年に開業した新駅城見ヶ丘を除いて全駅取材済みであるが、
全てクルマで回ったため、実際に乗ったことはなかった。
今回はちょうど良い機会なので、駅取材はなしに乗りつぶしに挑戦することにした。

06:36幕張発の総武緩行線で千葉に出て、113系内房線でまず木更津まで行く。
木更津駅の車庫には検測車「East-I-E」が停まっていた。
ここで国鉄時代の塗色が復活した久留里線キハ30形を取材しようと思った。
しかし3両とも今日は運用についておらず、取材できなかった。
木更津駅東口の「木更津そば店」でかき揚げうどん420円を喰い、
08:06の上り電車で五井まで戻る。
この列車には209系2100番台が充当されていた。
五井駅での乗り換え時間は48分。
ここで09:22五井駅始発の小湊鐵道下り7A列車に乗り込む。
この列車が終点上総中野行きの五井駅始発列車でもある。
この48分の乗り換え時間の間に小湊鉄道の車両基地に行き、
9:00a.m.から車両基地内に静態保存されている蒸気機関車を取材する。
敷地内のために原則的には立ち入り禁止だが、
見学可能時間内であれば、事務所に許可を得て立ち入ることができる。
五井駅は既に取材済みのため、ここで保存機関車の取材をする。
あくまでも機関車のみの取材で、車庫内の立ち入りはできない。
保存機関車は3両である。



保存機関車には以下のような解説が書かれていた。

 千葉県指定文化財

   小湊鉄道蒸気機関車 3輛

          所在地 市原市五井1472番地
          指定 昭和55年2月22日

   六輪連結十輪タンク機関車(1924年製) 2輛
   四輪連結十輪タンク機関車(1894年製) 1輛

  小湊鉄道株式会社は、大正6年(1917)に設立され、
 五井~上総中野間39.1kmの鉄道路線を有している。
  現在、同社には3輛の蒸気機関車が保存されており、
 本県に置ける鉄道交通史上意義が深く、
 かつ学術的価値も高いものとして評価されている。
  3輛のうち2輛は、六輪連結十輪タンク機関車で、
 大正13年(1924)に同社が翌年の開業に向けて、
 アメリカから輸入したもので、
 ボールドウィーン機関車会社が1924年に製造した57776号、57777号であり、
 昭和31年(1956)まで同社で活躍した機関車である。
 ともに重量(空車状態)は30.1トン、全長約9.8メートル、最大出力712馬力である。
  残り1輛の四輪連結十輪タンク機関車は、
 イギリスのベイヤーピーコック社が明治27年(1894)に製造したものを、
 当時の日本鉄道が輸入し、宇都宮機関区、千葉駅構内等で使用した後、
 同社が昭和21年(1946)に当時の国鉄から払い下げを受け、
 昭和25年まで使用していた。
 重量(空車状態)は36.3トン、全長約11.3メートル、最大出力550馬力である。
  なお、五井~上総中野間の運転に要した時間は概ね2時間で、
 一往復の石炭消費量は約2トンであった。

   平成4年3月30日
               市原市教育委員会

ここで十分保存機関車の取材をして、帰る時に事務所によってお礼を云う。
ここからがいよいよ房総横断の旅である。
09:22五井駅発の小湊鉄道は1両のみの運行で、1時間9分で終点上総中野に到着する。
途中の駅は全て取材済みだが、
車両の中から見るのは初めてで、それなりに楽しむことができた。
終点の上総中野では12分の待ち合わせでいすみ鉄道と接続する。
基本的にあまり接続の良くないイメージの二つの鉄道だが、
初電に限っては接続が取られているようである。



いすみ鉄道に乗り換え、52分の旅で大原まで行く。
二つの鉄道を乗り継ぐ旅は、フリー切符の発売などもあって意外と満席に近い状態だった。
予定ではここから上総一ノ宮で駅取材し、
大網から東金線で成東まで出て、総武本線で銚子まで行き、
銚子電鉄で車両取材するつもりだったが、
11:43に大原で乗った電車の中で爆睡し、気が付いたら終点の千葉だった。
明日から仕事ということもあって、
今回のツーデーパスの旅はこれで終了しようと思った。
とりあえず千葉駅を出て「せいべい」で味噌ラーメンを喰う。
しかラーメンを喰いながら考えたのだが、
このまま家に帰るのももったいない。
やはり時間は足りないかも知れないが、どうしても銚子電鉄の車両取材がしたくなった。
これは直感的意志決定である。
しかしこの判断は非常に正しいものとなった。
それはこの日の帰りに千葉駅で購入した雑誌「鉄道ファン4月号」で確認されることとなった。
コメント (2)
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