9月の連休を利用して三連休東日本・函館パスを使った東北地方の旅を決行したが、
その3日目、9月19日月曜日、敬老の日の昼食に入ったのが、
秋田内陸縦貫鉄道の阿仁合駅に併設されている「レストランこぐま亭」である。
もともとの予定では阿仁合には下車するつもりはなかったが、
ここにあるレストランに行ってみたいと思い、阿仁合に下車する予定に組み替えた。
そのため普通列車で弘前から鷹ノ巣まで移動する予定を、
特急「つがる2号」で一気に移動することによって時間を創出したのだ。
事前に秋田内陸縦貫鉄道のホームページでここにレストランがあることを知り、
ここで昼食を喰いたいと思った。
この店に注目したのは馬肉シチュー黄金ライス添えや馬肉ハヤシライス、
それに馬肉ラーメン、馬肉丼、馬肉煮込みと馬肉推しなこと。
考えてみれば馬肉というのは聞いたことはあってもなかなか口にする機会はない。
そこで阿仁合駅で1本見送って時間を作り、「レストランこぐま亭」を訪問した。
ホーム側から見た駅舎はこんな感じで、「レストランこぐま亭」の看板も見える。
レストランは駅舎1階の待合室の奥で、券売機で食券を買って席に着く。
やはり店のイチオシメニューである馬肉シチュー黄金ライス添え1,000円をチョイスする。
食券を買って店に入っていくと中年の愛想の良い店員が案内してくれる。
このレストランのシェフ麻木昭仁氏は銀座の老舗洋食店で腕を振るった経歴を持ち、
2011年からこの「こぐま亭」のシェフに就任、馬肉シチューもこの時に考案したそうである。
料理を待つ間、壁に貼ってあった秋田内陸縦貫鉄道に関する新聞記事を何気なく見ていて驚いた。
愛想の良い中年の店員と思っていたのは、秋田内陸縦貫鉄道の社長だったのである。
社長の佐々木琢郎氏はJTBからの出向で、秋田出身とのこと。
地元への恩返しにこの赤字続きの会社の社長就任を快諾したそうで、
社員に「おもてなしの精神」を訴えている。
確かに社長が自らウエイターを買って出ていれば、社員への意識改革にも繋がるだろう。
そんなことを考えているうちに馬肉シチュー黄金ライス添えが出てくる。
馬肉シチューと云われなければ、ビーフシチューと勘違いするくらい、
特に臭みもなく、肉も十分に軟らかかった。
デミグラスのソースに上手く馴染んで違和感は感じられない。
この地域ならではの馬肉料理を十分に堪能できた。