rock_et_nothing

アートやねこ、本に映画に星と花たち、気の赴くままに日々書き連ねていきます。

人が変える自然、支える景色

2021-07-03 22:29:29 | つぶやき&ぼやき
雨が止んだのを見計らって、買い物に出かけた。
家人と出かけると、時々道草を食いながら目的地へ向かう。
地域の史跡をかすめながら、車を走らせる。
湧き水のあるその史跡は、ちょっとした谷地なのだが、あまり車のとおりが無いためか、草木が鬱蒼と生い茂り、かなり不気味な雰囲気をかもし出している。
一人では、昼間でも車を走らせたくない。
史跡を過ぎて、細く暗い道を西に進むと、かつて田んぼだった場所へとつながり、さらに行くとやっと人の手が入った水田が現れる。
さすがにそのあたりの道沿いは、草が刈られていて、どこかほっと安心できるように感じた。
減反や耕作放棄地が点在し増えると、荒れた景色となってしまう。
いや、地球本来の姿に戻るだけなのかもしれないけれど。
一方、ちょっと人目につかないような場所は、木々が伐採されてソラーパネルが地表を埋め尽くし、、ギラついたうろこに覆われた竜が寝そべっているかのように見える。
細く曲がりくねった農道を走っていると、しばしばこんな風景に出くわすのだ。
おおむね日本の国土は植生豊かで、夏は緑が暑苦しいくらいになるけれど、鈍い銀色はどうにもいただけない。
そして、そのあおりを食らっているのが山や林に棲む動物たちだ。
彼らは棲むところと餌場を奪われて、田畑へと移動してきて荒らしていく。
すると、食害を食い止めようと田畑の周りに電流を流した防御柵が、張りめぐらすようになる。
最近、それが急増中だ。
さて、この流れはどこからどうなってきているのだろうか。
人がどう自然を変えてきたか、利用しながら共存してきたか、今一度しっかり考えなくてはいけないようだ。
この豊かな国土を守りながら利用していくために、そうしないといろいろと取り返しのつかないことになりそうな、そんなところに来ている気がしてならない。