「不妊治療の検査方法について」の第3弾となります。
本日は、
「経膣超音波検査法」について書かせて頂きます。
まず、”超音波”とは?
”超音波”とは、
人間の耳には聞こえないほど高い周波数の音波です。
人間の耳に聞こえる音の周波数は、
だいたい20ヘルツから2万ヘルツまでの範囲とされています。
人間には聞こえない約2万ヘルツ以上の周波数の音を、
”超音波”といいます。
”超音波”は、
直進する性質と、物質密度の異なる面で反射する性質を持つので、
それを利用して、
体の中の構造を画像として見ることができます。
また、”超音波”は音波ですから、
レントゲンのX線などとは異なり、
医学的な使用の範囲内では、
生体への影響を心配する必要は全くありません。
産科の領域では、
周波数 2.5MHz から 7.5MHz くらいまでの周波数の”超音波”が利用されています。
当院では、
不妊治療や妊娠初期の方は経膣超音波エコーを使用致します。
経腹超音波エコー診断を経腹プローブ法といい、
経膣超音波エコー診断を経膣プローブ法といいます。
後者の経膣プローブ法は、
細長い筒状のプローブを膣内へ挿入する方法で、
プローブを直接膣内へ挿入しますから、
子宮や卵巣への距離が近いことと、
経腹プローブの2倍の周波数であるため、
経腹プローブでは見えにくい部分を、
しっかりと確認することが出来ます。
まず、
子宮内膜の厚さを測定します。
通常、排卵直前の内膜は三層構造で8ミリ以上が望ましいです。
次に、
卵胞の測定(卵子を含んでいる液体の袋)をします。
卵胞は約20ミリになると排卵します。
正確な排卵日と排卵状態を診断します。
ですので、
不妊治療をすすめる場合には、
経膣超音波検査は定期的に行う検査となります。
不妊治療以外にも、
子宮筋腫・子宮内膜症・卵巣嚢腫などの診断にも役立ちます。
ーby事務長ー