

皆様こんにちは。
なかなか、寒さが抜けない日が続きますね。
インフルエンザや風疹も流行しています。
お体にお気をつけ下さいね。
今回は、胚移植についてお話致します。
胚移植の際には尿を溜めて頂きます。
尿を溜めることで、良い移植ができるのです(詳しくは、過去のブログやホームページをご参照下さい)。
しかし、尿を溜めるといっても、
‘どうやって溜めたらいいのか?'
‘なかなか上手く溜められない。'
‘自分では溜まっていると思っても、実際にはまだ足りなかった。'
という方も多いでしょう。
そこで、今回は尿を溜めやすくするために、
「膀胱トレーニング」と「骨盤底筋トレーニング」 について紹介致します。
これらは、頻尿や過活動膀胱の治療などにもよく取り入れられます。
【膀胱トレーニング】
排尿を我慢することを普段していないと、尿を溜める力が衰えていきます。
そこで、尿意を感じてから、我慢をする練習をなさって下さい。
尿意が強くなっても焦らずに、深呼吸をして尿意がおさまるのを待ちましょう。
尿意にはピークがあります。
我慢しているとだんだんにおさまり、安定してきます。
尿意は繰り返し訪れますが、膀胱はゴムのように伸びる弾力性のあ
る袋です。本来、最初に尿意を感じてから1時間くらいは我慢できるようにできています。
尿意を感じてから、10分、20分と、我慢する時間を延ばしていく練習をしましょう。
※ただし、常に尿を我慢した状態を続け過ぎると、
膀胱炎になってしまう可能性もありますので、移植に向けた練習の時だけにしましょう
【骨盤底筋トレーニング】
(1)仰向けに寝て、膝を立てて拳ひとつ分くらい足を開きます
(2)体の力を抜いて、肛門と膣、尿道に力を入れて引き締めます。
お腹に力が入らないよう気をつけて息を吸いながら行います
(3)5秒程締めたら、息を吐きながらゆっくり力を抜きます。
30秒程リラックスしてから、また締めます。これを5回繰り返します
(4)これを1セットとして1日に2~3セット行いましょう
また、通勤中の電車の中や、椅子に座りながらも、
お尻にキュッと力を入れ引き締めることで、骨盤底筋を鍛えられます。
尿意を感じた時すぐに数回、骨盤底の筋肉をギュッと締め続ければ、
膀胱に収縮を抑えるメッセージが出され、膀胱がゆるみ尿が溜めやすくなります。
膀胱と骨盤底筋をトレーニングすることで、今より尿が溜めやすくなるはずです。
そのうえで、
常温のものを飲んだり(冷たいものは膀胱が刺激され尿意を感じやすくなります)、
お茶以外を飲む(カフェインが尿意を感じる感覚をするどく覚醒させてしまいます)
などの工夫をすることで、しっかりと尿を溜めることができます。
移植までの期間にぜひ試されてみて下さい。
今の時期、寒さにより膀胱の周りの筋肉が収縮し、
溜められる尿の量が減少してしまうこともあります。
移植当日は、早めに来院し、暖かい院内で調整なさると良いですね。
移植は、それまでの皆様の頑張りの集大成と言えるでしょう。
妊娠に繋がる、良い移植を行いましょう。
皆様の一日も早い妊娠を心より願っております。
不安なことや、気になることがあれば、お気軽にお声かけ下さい。



