とくおかレディースクリニック~ブログ~

日々、徒然なるままに、書き込んで参ります。
どうか宜しくお付き合い下さい。

3月の看護部・検査部便り

2013年03月02日 | 看護部・検査部便り
3月の看護部・検査部便り


皆様こんにちは。
なかなか、寒さが抜けない日が続きますね。
インフルエンザや風疹も流行しています。
お体にお気をつけ下さいね。

今回は、胚移植についてお話致します。
胚移植の際には尿を溜めて頂きます。
尿を溜めることで、良い移植ができるのです(詳しくは、過去のブログやホームページをご参照下さい)。
しかし、尿を溜めるといっても、
‘どうやって溜めたらいいのか?'
‘なかなか上手く溜められない。'
‘自分では溜まっていると思っても、実際にはまだ足りなかった。'
という方も多いでしょう。
そこで、今回は尿を溜めやすくするために、
「膀胱トレーニング」と「骨盤底筋トレーニング」 について紹介致します。
これらは、頻尿や過活動膀胱の治療などにもよく取り入れられます。

【膀胱トレーニング】
排尿を我慢することを普段していないと、尿を溜める力が衰えていきます。
そこで、尿意を感じてから、我慢をする練習をなさって下さい。
尿意が強くなっても焦らずに、深呼吸をして尿意がおさまるのを待ちましょう。
尿意にはピークがあります。
我慢しているとだんだんにおさまり、安定してきます。
尿意は繰り返し訪れますが、膀胱はゴムのように伸びる弾力性のあ
る袋です。本来、最初に尿意を感じてから1時間くらいは我慢できるようにできています。
尿意を感じてから、10分、20分と、我慢する時間を延ばしていく練習をしましょう。
※ただし、常に尿を我慢した状態を続け過ぎると、
膀胱炎になってしまう可能性もありますので、移植に向けた練習の時だけにしましょう

【骨盤底筋トレーニング】
(1)仰向けに寝て、膝を立てて拳ひとつ分くらい足を開きます
(2)体の力を抜いて、肛門と膣、尿道に力を入れて引き締めます。
  お腹に力が入らないよう気をつけて息を吸いながら行います
(3)5秒程締めたら、息を吐きながらゆっくり力を抜きます。
  30秒程リラックスしてから、また締めます。これを5回繰り返します
(4)これを1セットとして1日に2~3セット行いましょう  

また、通勤中の電車の中や、椅子に座りながらも、
お尻にキュッと力を入れ引き締めることで、骨盤底筋を鍛えられます。
尿意を感じた時すぐに数回、骨盤底の筋肉をギュッと締め続ければ、
膀胱に収縮を抑えるメッセージが出され、膀胱がゆるみ尿が溜めやすくなります。
膀胱と骨盤底筋をトレーニングすることで、今より尿が溜めやすくなるはずです。
そのうえで、
常温のものを飲んだり(冷たいものは膀胱が刺激され尿意を感じやすくなります)、
お茶以外を飲む(カフェインが尿意を感じる感覚をするどく覚醒させてしまいます)
などの工夫をすることで、しっかりと尿を溜めることができます。
移植までの期間にぜひ試されてみて下さい。

今の時期、寒さにより膀胱の周りの筋肉が収縮し、
溜められる尿の量が減少してしまうこともあります。
移植当日は、早めに来院し、暖かい院内で調整なさると良いですね。
移植は、それまでの皆様の頑張りの集大成と言えるでしょう。
妊娠に繋がる、良い移植を行いましょう。
皆様の一日も早い妊娠を心より願っております。
不安なことや、気になることがあれば、お気軽にお声かけ下さい。


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