

皆さん、こんにちは。
当院では、
採卵・体外受精・顕微授精を行った翌日に、
培養士から“受精状況”のお電話を行っております。
そのお電話では、体外受精・顕微授精をそれぞれ何個行い、
そのうち何個の卵で受精が確認されているかをお伝えしています。
お電話の際に
「卵のグレードや質はどうですか?」
とご質問をいただくことがあります。
しかし、この時点で分かることは、
その卵が受精しているのかどうかのみです。
その受精卵のグレードについては、
受精卵が分割(細胞分裂)をして初めて判定する事ができます。
ですので、お電話では受精状況のみお伝えし、
その後の受精卵の詳しい状態については後日、来院された際にお話となります。
以前のラボ便りでも、
グレードの低い胚ほど染色体異常がある可能性が高い=妊娠率が低い
とお話しました。
ここで重要なのが“可能性”ということです。
グレードが低いと妊娠率は下がりますが必ず妊娠しないというわけではありません。
逆を言えば、きれいな胚でグレードが良くても妊娠しない場合もあるということです。
最終的には、
その胚が、妊娠そして出産まで進む力を持っているかが大切です。
そして、そのような卵を得られる可能性が高いのは今です。
一年後に卵の質がよくなっていることはまずありません。
まだ、体外受精に進むか悩まれている方は、
当院で月に一回行っている『体外受精勉強会』にご出席され、
より詳しい治療への知識を深めて頂きたいと思います。



