1月のラボ便り
明けましておめでとうございます。
本年も良い受精卵ができるよう、
また子宮に戻るまで、
皆様の卵を大切にお預かりして参ります。
2014年初めのラボ便りでは、
「取り間違え対策」についてお話し致します。
ラボ(培養室)では、
人工授精や体外受精で用いる卵子や精子を扱っています。
これら一つ一つには、
人の顔のように外見上の違いがあるわけでもなく、
名前がついているわけでもありません。
ですので、
もし別の人の卵子や精子が、
別の人にものと混ざってしまったら、
誰にも区別することができません。
そのような状況を未然に防ぐために、
当院では以下の3つの対策を徹底しております。
1.卵子・受精卵を扱う時は必ず一人の患者さんに限る。
同時に複数の方の卵を扱わない。
2.名前の確認は声に出し、スタッフ二名で指差し確認を行う。
3.器具に記入するペンの色を患者さんごとに分ける。
まず、
1の対策ですが、
体外受精で卵子や胚をインキュベーター(培養庫)の外に出し操作をすることがあります。
例)顕微授精、培養液の交換、胚凍結、など
その際に作業台(クリーンベンチという清潔な空間にあります)には、
一人の患者様の卵(胚)しか置かれることはありません。
言い換えると、
同時に二名以上の方の卵(胚)がインキュベーターの外に出されることはないということです。
そして2の対策です。
卵や精子に直接名前を表記することはできないので、
その卵や精子が入っている入れ物に名前を書いています。
今現在入っている容器から別の容器に卵や精子を移動させることがあるのですが、
その際に容器同士の名前をスタッフ二名で確認を行っています。
また、その容器に記入するペンの色を変えることによって、
瞬間的に違いを判別できるようにしています。
皆様には見えることのない環境ですが、確実な対策をとって作業をしております。
ですので、心から安心して治療をお受け頂きたいと思います。
とくおかLCラボスタッフより
とくおかレディースクリニック