とくおかレディースクリニック~ブログ~

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どうか宜しくお付き合い下さい。

6月のラボ便り

2016年06月19日 | ラボ便り


6月のラボ便り


みなさん、こんにちは。

暑い日が続いておりますが、
お身体にお気をつけてお過ごし下さいませ。

今回は、
卵子に備わっている「多精子侵入の防御」についてご説明致します。

通常、
1つの卵子には1つの精子が侵入し、受精します。

これは、「多精子侵入の防御」が働くことで、
2つ以上の精子が侵入することを防いでいるからです。

この防御反応は、
「早い防御反応」と「遅い防御反応」の
2つの反応によって成り立っています。

「早い防御反応」は、
精子の細胞膜と卵子の細胞膜が融合すると同時に起こります。
この膜の融合により、卵子の細胞膜に変化が起こり、
二番目以降に到達した精子は、卵子の中に侵入出来なくなります。

一方、
「遅い防御反応」は、
卵子の細胞を包んでいる透明帯という膜が硬くなることによります。
精子と卵子の膜融合が起こると、
卵子から表層粒という物質が分泌され、
卵子の透明帯に働きかけます。
この表層粒が透明帯に浸透していくことで、
透明帯は硬くなり、精子が透明帯の外から侵入出来なくなります。

このように、
卵子は二段階の防御反応で、
2つ以上の精子が侵入してしまうのを防いでいます。

しかし、この防御反応が上手く働かないと、
2つ以上の精子が卵子に侵入し、異常受精となってしまいます。

このような場合、
受精卵の成長は途中で止まってしまいます。

防御反応が上手く働かないという異常は、
卵子の質が大きく関わっています。

女性の年齢が高くなるにつれて、卵子の質は低下し、
こうした異常も起きやすくなってしまいます。

こうした異常受精の解消法として、顕微授精があります。

確実に1つの精子を卵子に注入するため、
精子が2つ以上侵入してしまうことによる異常受精を。
防ぐことが出来ます。


とくおかLCラボスタッフより


ーby事務長ー


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