7月のラボ便り
皆様、こんにちは。
7月になり徐々に暑くなって参りました。
室内の冷房との温度差で体調を崩してしまわぬよう、
上着で上手く調節するなど、お気を付けてお過ごし下さい。
今月のラボ便りでは「精子の形成」についてご説明致します。
精子の形成は大きく分けて、
「精子の形になる工程(精子の形態形成)」
と
「受精する能力を身に付ける工程(受精能の獲得)」
に分けられます。
*精子の形態形成
精子はおよそ2ヶ月半をかけて精巣内で形作られます。
精巣は、精細管と呼ばれる細い管状の器官の集合体から成り立っています。
精子は、その精細管の中で、精子の元となる細胞から分裂・成長し、
おたまじゃくしのような形状になります。
この時点では、まだ受精する能力を持っていません。
*受精能の獲得
精巣でおたまじゃくし型になった精子は、精巣上体と呼ばれる器官へ移動し、
そこで受精する能力を獲得します。
また、この精巣上体で運動する力も獲得し、精子自身の力で動くことが出来るようになります。
ただし、実際に受精させる能力を発揮するには、射精されてからある一定の時間が必要になります。
射出直後には「潜在的な受精の能力」を持っているが、発揮できない状態と言えます。
自然妊娠であれば、射出された精子は女性の生殖路内を移動する過程で、受精能を発揮できるように変化し、
体外受精では培養時間を設けることにより、受精できるようになります。
治療に関して、何かご不明な点がございましたら、お気軽にスタッフにお声掛けください。