エントランスには、お馴染みの鏑木清方と小茂田青樹作品を。
清方の「奴凧」も、そろそろ箱に仕舞う頃となりました。
作品の余白が年末年始の慌ただしい気分を和らげてくれる、そんな作品です。
個人的には速水御舟より、小茂田の作品の方が好きかも知れないと思う時があります。
御舟を理知的と表現するなら、青樹は極めて叙情的。
叙情的ということは、青樹は天才御舟より多く「人間」というものについて考えていたのではないか?と思います。
余白の「粋」については、若い頃関東に住んでいた時の方が、よくそれを味わうことができていたように感じます。
これは地域、その風土に生まれる文化の違いのようにも思われます。
ビルの多い東京の空は狭く、名古屋の空は広い。
その空の下で暮らす人の心に、好みの余白の違いが表れてくるのは当然かもしれません。
小茂田青樹 額 梅花小禽 絹本・彩色 古径箱 東美鑑
20.1×27.5㎝ 880,000
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