2009年11月14日(土)
「関東百駅巡礼歩行」の第59番、小田急小田原線の座間駅に参加した。
参加者は、やまさんと私以外は地元神奈川県の5人。小雨模様なので雨具
を着け、記念撮影をして、10時11分にスタートした。
線路沿いを少し南に進み、入谷の旧道に入る。民家の庭先に季節違いと思
われる西洋シャクナゲが咲いていた。
坂を上がって皆原金比羅宮へ。
カシ、イチョウの大木など、豊富な木々に囲まれた境内の一角から、座間
の町並みや雨に霞む丹沢山塊が望まれる。
入谷五丁目の住宅地の先には、「海老名の森」と呼ぶ緑地があり、広葉樹
林の中を遊歩道が設けられていた。
今泉四丁目の住宅地を抜け、県水道局の緊急給水拠点のタンクの横を進む。
やはり高台なので西側に、雲のかかった丹沢方面の展望が開けていた。
その先の緑地は、国史跡の秋葉古墳群。海老名市内で最も高い標高75~
80mの広葉樹林にあり、3世紀後半から4世紀にかけて断続的に造られた5
つの古墳が残され、なかには弥生時代から古墳時代の移行期に造られたと
考えられる貴重な遺構もあるという。
古墳群の南端を西に下って今泉四丁目の常泉院に入る。
よく手入れされた境内には、大きな白衣観世音菩薩像や水子地蔵、古い
宝篋印塔(ほうきょういんとう)などが立つていた。
卒塔婆や花などを抱えて墓参に来た奥様に声をかけたところ、17回忌の
供養に来られたという海老名市のMさんとのこと。
ブルガリア大使公邸で行った花びら染めに始まり、40年続けていて米国
や中国へも行って演奏した琴のこと、墨絵やステンドグラス、花のスケッチ、
仏画など、ご自身でやっておられることを、次々によどみなく話される。
「立て板に水」とはこのことか、止まるところのない話に、さすがのやまさん
も聞き役に徹し、30分近くもうかがう。その前向きで活発な活動に、皆感心
した。
古くからの住宅地を回り、小田急線の線路に向かって下る。左側、竹の斜
面林下にそば処「竹葉庵」の表示が出ていた。竹林の間の石段を上がると、
趣ある店があった。
踏切を越えて西側の田園地帯に出る。天気が急速に回復して青空が広が
り、この時期とは思えぬ20度以上の温かさとなった。
田んぼの間を抜けて下今泉四丁目の永珊寺(えいさんじ)に、西側の県道
51号から入る。境内はこぢんまりとしていて、イチョウが一本だけの、そぼ
くなお寺。無住のようなので、本堂正面の段を借りて昼食にした。
食事を終わる頃、思いがけず本堂のカーテンが開いて、ご住職の奥様が
声をかけて下さる。お勧めに従い本堂に上がって参拝後、お茶とお菓子の
お接待をいただく。
これまで、何か所もの寺社で昼食をさせてもらったが、このようなもてなし
をいただいたのは初めてのこと。奥様は、「どなたとも、ご縁を大切にしたい」
と言われ、来られた人にはいつも同様に対応されているよう。
ゆっくりとお話を交わし、記念撮影をして厚く御礼申し上げ、寺を去る。
県道を越えて下今泉三丁目へ。草の生い茂った鳩山ならぬ鳩川を渡り、
上郷四丁目の工場地帯の西で相模川の左岸堤防に上がる。
対岸の向こうに、雲が取れた丹沢山塊の稜線が広がる。堤防沿いの道を
上流に進み、工場地帯の北側から旧河川敷内の「中高年ファーマー」と記さ
れた広い家庭菜園地帯の横を通過する。
その先も畑が続き、よく熟したカボチャがたくさん転がり、ワラを積んだ畑も
あり、広々とした空間が気持ちよい。
鳩川の支流を越え、四ッ谷から東浦集落の住宅地を進む。再び鳩川沿い
に出ると、たくさんのホルスタインが並ぶ牛舎があり、その先の三差路際で
は、寺かと思わせる天井の高そうなりっぱな住宅に目をひかれた。
JR相模線の踏切が近くには、皇帝ダリアが道路沿いにたくさん並んで花
を競っていた。
座間小の南側を進み、りっぱな社殿の鈴鹿明神社に入る。広い境内は、
ケヤキ、イチョウ、桜などの豊富な樹木に囲まれ、七五三を祝う家族連れも
来ていた。
長い参道を南に出て、すぐ東北にある寺を目指すが、入口が見つからず、
台地の住宅地に入り、さらに台地を下って西に回り込み、神社の背後に出た。
三差路に、「湧水と歴史の里」の標石が立つ。この周辺に幾つかの湧水が
あるらしい。
昔ながらのカーブを見せる藤沢街道の両側は、築地塀や竹垣、生垣などを
巡らす緑豊富な住宅が並び、静かなたたずまいを見せている。
探した寺、龍現院の入口は、街道に向いた西側にあった。斜面林を背後に、
参道には梅の古木が並ぶ。境内にはクスの大木が立ち、弁財天も祭られて
いるようだが、入らず門前を通過する。
そばに、寺境内のがけ下からという湧水の流れる、「龍現水ホタルの公園」
があった。小さい水車が回っていて、夏にはゲンジボタルが飛び交うと記され
ていた。
交通量の多い県道51号を越え、入谷三丁目にある星谷寺(しようこくじ)へ。
大きく枝を広げたイチョウ並木の参道を進むと、正面に本堂が立つ。
開基は行基菩薩で、建立は奈良時代という。坂東三十三観音霊場8番札所
で、「星の谷(ほしのや)観音」とも呼ばれているようだ。大イチョウは、一部が
色づきはじめていた。
納経所で坂東三十三観音霊場のご朱印をいただく。小田急線線路に平行
する車道を南へ少しで、スタートの座間駅に15時36分に戻った。
(天気 雨後晴、参加 7人、距離 9㎞、地図(1/2.5万) 座間、歩行地
座間市、海老名市、歩数 17,500)
「関東百駅巡礼歩行」の第59番、小田急小田原線の座間駅に参加した。
参加者は、やまさんと私以外は地元神奈川県の5人。小雨模様なので雨具
を着け、記念撮影をして、10時11分にスタートした。
線路沿いを少し南に進み、入谷の旧道に入る。民家の庭先に季節違いと思
われる西洋シャクナゲが咲いていた。
坂を上がって皆原金比羅宮へ。
カシ、イチョウの大木など、豊富な木々に囲まれた境内の一角から、座間
の町並みや雨に霞む丹沢山塊が望まれる。
入谷五丁目の住宅地の先には、「海老名の森」と呼ぶ緑地があり、広葉樹
林の中を遊歩道が設けられていた。
今泉四丁目の住宅地を抜け、県水道局の緊急給水拠点のタンクの横を進む。
やはり高台なので西側に、雲のかかった丹沢方面の展望が開けていた。
その先の緑地は、国史跡の秋葉古墳群。海老名市内で最も高い標高75~
80mの広葉樹林にあり、3世紀後半から4世紀にかけて断続的に造られた5
つの古墳が残され、なかには弥生時代から古墳時代の移行期に造られたと
考えられる貴重な遺構もあるという。
古墳群の南端を西に下って今泉四丁目の常泉院に入る。
よく手入れされた境内には、大きな白衣観世音菩薩像や水子地蔵、古い
宝篋印塔(ほうきょういんとう)などが立つていた。
卒塔婆や花などを抱えて墓参に来た奥様に声をかけたところ、17回忌の
供養に来られたという海老名市のMさんとのこと。
ブルガリア大使公邸で行った花びら染めに始まり、40年続けていて米国
や中国へも行って演奏した琴のこと、墨絵やステンドグラス、花のスケッチ、
仏画など、ご自身でやっておられることを、次々によどみなく話される。
「立て板に水」とはこのことか、止まるところのない話に、さすがのやまさん
も聞き役に徹し、30分近くもうかがう。その前向きで活発な活動に、皆感心
した。
古くからの住宅地を回り、小田急線の線路に向かって下る。左側、竹の斜
面林下にそば処「竹葉庵」の表示が出ていた。竹林の間の石段を上がると、
趣ある店があった。
踏切を越えて西側の田園地帯に出る。天気が急速に回復して青空が広が
り、この時期とは思えぬ20度以上の温かさとなった。
田んぼの間を抜けて下今泉四丁目の永珊寺(えいさんじ)に、西側の県道
51号から入る。境内はこぢんまりとしていて、イチョウが一本だけの、そぼ
くなお寺。無住のようなので、本堂正面の段を借りて昼食にした。
食事を終わる頃、思いがけず本堂のカーテンが開いて、ご住職の奥様が
声をかけて下さる。お勧めに従い本堂に上がって参拝後、お茶とお菓子の
お接待をいただく。
これまで、何か所もの寺社で昼食をさせてもらったが、このようなもてなし
をいただいたのは初めてのこと。奥様は、「どなたとも、ご縁を大切にしたい」
と言われ、来られた人にはいつも同様に対応されているよう。
ゆっくりとお話を交わし、記念撮影をして厚く御礼申し上げ、寺を去る。
県道を越えて下今泉三丁目へ。草の生い茂った鳩山ならぬ鳩川を渡り、
上郷四丁目の工場地帯の西で相模川の左岸堤防に上がる。
対岸の向こうに、雲が取れた丹沢山塊の稜線が広がる。堤防沿いの道を
上流に進み、工場地帯の北側から旧河川敷内の「中高年ファーマー」と記さ
れた広い家庭菜園地帯の横を通過する。
その先も畑が続き、よく熟したカボチャがたくさん転がり、ワラを積んだ畑も
あり、広々とした空間が気持ちよい。
鳩川の支流を越え、四ッ谷から東浦集落の住宅地を進む。再び鳩川沿い
に出ると、たくさんのホルスタインが並ぶ牛舎があり、その先の三差路際で
は、寺かと思わせる天井の高そうなりっぱな住宅に目をひかれた。
JR相模線の踏切が近くには、皇帝ダリアが道路沿いにたくさん並んで花
を競っていた。
座間小の南側を進み、りっぱな社殿の鈴鹿明神社に入る。広い境内は、
ケヤキ、イチョウ、桜などの豊富な樹木に囲まれ、七五三を祝う家族連れも
来ていた。
長い参道を南に出て、すぐ東北にある寺を目指すが、入口が見つからず、
台地の住宅地に入り、さらに台地を下って西に回り込み、神社の背後に出た。
三差路に、「湧水と歴史の里」の標石が立つ。この周辺に幾つかの湧水が
あるらしい。
昔ながらのカーブを見せる藤沢街道の両側は、築地塀や竹垣、生垣などを
巡らす緑豊富な住宅が並び、静かなたたずまいを見せている。
探した寺、龍現院の入口は、街道に向いた西側にあった。斜面林を背後に、
参道には梅の古木が並ぶ。境内にはクスの大木が立ち、弁財天も祭られて
いるようだが、入らず門前を通過する。
そばに、寺境内のがけ下からという湧水の流れる、「龍現水ホタルの公園」
があった。小さい水車が回っていて、夏にはゲンジボタルが飛び交うと記され
ていた。
交通量の多い県道51号を越え、入谷三丁目にある星谷寺(しようこくじ)へ。
大きく枝を広げたイチョウ並木の参道を進むと、正面に本堂が立つ。
開基は行基菩薩で、建立は奈良時代という。坂東三十三観音霊場8番札所
で、「星の谷(ほしのや)観音」とも呼ばれているようだ。大イチョウは、一部が
色づきはじめていた。
納経所で坂東三十三観音霊場のご朱印をいただく。小田急線線路に平行
する車道を南へ少しで、スタートの座間駅に15時36分に戻った。
(天気 雨後晴、参加 7人、距離 9㎞、地図(1/2.5万) 座間、歩行地
座間市、海老名市、歩数 17,500)