あるきメデス

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JR東日本駅からハイキング① 遠野物語の舞台、遠野を巡る(岩手)【続き】

2014-07-01 15:40:07 | JR東日本駅からハイキング
 2014年6月25日(水)【続き】

 大手橋のところで川を離れ、南側の鍋倉城跡に向かう。独特の造りの遠野市立図書館と
博物館の合同建物の先が、鍋倉城跡を整備した鍋倉公園。

 石段を上がって行くと中腹に南部神社があった。

 南部神社には、遠野南部氏の祖、南部実長から8代政光までが祭られているとか。


 境内の一角には、5年前に奉納されたという「遠野南部七福神」が並ぶ。境内からは、
遠野市街の町並みが一望でき、そばの図書館と博物館の建物も望まれる。




 社殿の左手手前から、今日のウオーキングのチェックポイント、鍋倉展望台に向かう。

 城跡らしい面影の残る斜面に付けられた遊歩道を緩やかに上がり、最後は自然石の石段
を上がると、ふるさと創生事業で造られた鍋倉展望台がある。



 2階の展望台に上がると、南部神社より一層展望が広がり、遠野盆地が一望である。

 ゆっくりと展望を楽しみ、1階にあったチェック用のスタンプをコース地図に押す。


 展望台の辺りは鍋倉城の三の丸跡。周辺に沢山あるヤマボウシが、一斉に花を見せてい
た。
    

 ちなみに、鍋倉城は当初は横田城と称し、天正年間(1573~91)阿曽沼氏の築城
と伝えられ、阿曽沼氏の没落後の寛永4年(1627)、八戸から南部直善(直栄)が入
部し、以後240年余りにわたり遠野南部氏の居城となり、明治2年(1869)に廃城
になったという。現在は豊富な広葉樹に覆われた鍋倉公園として、市民に親しまれている
ようだ。

 大手橋まで戻り、北側の中央通りを左折して「とおの昔話村」に隣接した伊藤家に入る。

 伊藤家は、この通りにあった遠野町家(まちや)の典型的な住宅兼店舗で、建築年代は
江戸時代末期と推定されているという。伊藤家は半商半農で、酒類や缶詰などの卸売りを
行っていたが、平成7年(1995)に遠野市に寄贈され、3年前に復元工事を行ったと
のこと。

 現在は「お食事処 伊藤家」として活用されており、ここで昼食をすることとし、評判
という「石炭風カレーライス」を注文する。
    
 食用の竹炭を使用しているのでカレーは真っ黒だが、美味しかった。


 食事を終え、伊藤家と「とおの昔話村」の間の「赤羽蔵」と呼ぶなまこ壁の建物にあっ
たお土産処を少しだけのぞいたみた。



 通りを隔てた伊藤家の向こう側は「とおのまちなみギャラリー」。中では「遠野まんが
原画展」を開催中で、著名画家が描いたカッパの原画が沢山展示されていた。
 
 ちなみに、カッパ(川童)は「遠野物語」の55話から59話に登場している。

    
 中央通りを東へ。マンホールのふたにカッパが描かれ、通りには古い土蔵造りなどの建
物が幾つか見られる。


 両側の歩道には、きれいな生花が飾り付けられていた。


 通りの左側、池端精米所の入口に「池端の石臼」の標柱が立つ。ガードをくぐり庭に回
ると、小さい社殿の石臼神社が祭られている。

 「池端の石臼」は、「遠野物語」の第27話という。

 信号のある交差点際の松田酒店は現代風の建物だが、「遠野物語拾遺」第225話の酒
飲みのゴンボの舞台のようだ。


 その交差点を左折して北に向かう。この通りには、馬の頭を形どった飾り付きの木製の
ベンチが幾つもある。この馬も「遠野物語」に登場するのだろうか…。
        

 二つ目の交差点際では、「大徳屋」と呼ぶ こうじ味噌を商う商店の建物が目に付いた。


 交差点を左折して最初に寄ったショッピングセンター前を通過し、14時35分に駅前
の観光協会にゴールした。



 行くときには気付かなかったが、駅前交番はカッパの顔立ち。
        
 駅前のポストにもカッパの木像が飾られ、駅前ロータリーの池には、4匹のカッパがそ
れぞれのポーズで配置されていた。




    
 観光協会でカッパのデザインの完歩賞をもらい、遠野駅に入る。15時8分発盛岡行き
直通の快速列車はまゆり6号に乗り、今日の宿泊地盛岡駅には16時40分に着いた。

 (天気 晴、距離 5㎞、地図(1/2.5万) 遠野、歩行地 岩手県遠野市、歩数
  11,400) 

【付記】
 日本民俗学の黎明を告げた名著という柳田国男著の「遠野物語」と、「遠野物語拾遺」
は読んだことが無かった。この機会に読みたいと思い、6月30日(月)に所沢駅そばの
芳林堂書店に入ってみたら、「遠野物語」(岩波文庫)があったので、さっそく購入した。

 物語は1話から119話まであるが、短文の話も多いのでページ数にして60頁ほど。
「遠野物語拾遺」は299話まであるようなので、何れこちらも読んでみたい。




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コメント (2)
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