==2011年11月11日(金)==
朝から冷たい雨。今回の国際トレイル実踏は昨日までの行程で終わり、今日は、帰宅に
向けて各々が、フリー歩行で伊豆急行の河津駅に向かうことにした。
私は、やまさんが3年前に歩いたという旧下田街道の小鍋(こなべ)峠を越えて、河津
駅へのルートとする。
8時10分に、タウンゼント・ハリスも泊まった慈眼院の天城禅の湯YHを後にした。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/32/11/01ee64e58951b891d7cd3e0a5749d566.jpg)
雨に煙る南の山並みを眺め、国道414号から下の旧道に下る。昨日の道を少し戻って
河津川を渡り、小鍋集落に入った。
山すそを少し進んで、Y字路を右に上がると、東側谷間に続く湯ヶ野の家並みが望まれ
る。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/49/93/6045c16f12068f56636de60e0a8fc0e8.jpg)
小鍋神社への標識があったので、西側高台の神社に上がった。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/11/e4/7d1033369539b2e05886741c6a1a9971.jpg)
伊豆に流された文覚上人と源頼朝の伝説が残されており、文覚が頼朝の父義朝のドクロ
を頼朝に見せて源氏再興を促し、後にドクロを埋葬したのが、神社南側のカシの巨木の下
といわれているという。
南に進み、河津川の支流を渡った三差路に「下田街道・小鍋峠」のりっぱな案内板が立
っている。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/62/24/17ca464a719c3259fc75cd0e7258533b.jpg)
案内板には、地図のほかに、寛政5年(1793)に老中松平定信一行が、安政4年
(1858)には米国初代総領事タウンゼント・ハリスが、小鍋峠を越えて江戸城へ赴い
たことなどが、記されていた。
案内板の左手を上がり、わずかな家並みが終わると舗装が途切れて、峠への山道になる。
最初はせせらぎに沿って谷間を少しずつ上がり、谷の迫ったところから右に回り込み、
雨に濡れる樹林の下を進む。
ところどころに、下田街道と小鍋峠への標識が立ち、小さい分岐には、左へ普門院への
古い道しるべの標石がある。付近では、サワガニが何か所かで見られた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/40/8b/f0b1b68693350d45925c46739f28be50.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/61/1f/1da722716126ed9096458eca5354ed24.jpg)
右下がり緩斜面の杉林を進んで、1時間余りで標高約290mの小鍋峠に上がった。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/55/45/c9a70077f1d286c63c78e519494d1996.jpg)
峠は狭く、古い石碑や2体のお地蔵さん、小鍋峠の看板などがある。樹林に覆われてい
て、全く展望は利かない。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3e/92/261d22cda70928dbadea8121bdef3e85.jpg)
広葉樹主体の林間を下る道にも、下田街道と八木山から小鍋峠への標識が何か所かあり、
迷うことは無い。10分ほどで、八木山集落からの林道のカーブ点に出た。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/68/6a/0bf5c9d18e10e40ca6d2390211eb9c51.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/26/c3/c62a5c4e51d778316ceba8e165fd7bd9.jpg)
きれいに剪定(せんてい)された杉林を下り、林が途切れたところには、小鍋集落と同
様の案内板が立っていた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5e/62/b92fe7e3f49c1c05bf62f45df26b9b95.jpg)
雨に濡れる谷間を下って行くと点々と八木山の民家が現れた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4b/e6/4ff0074be79257ea0d10713b6466c4a7.jpg)
林道が右に大きくカーブする地点で、ショートカットの細道で抜けると地蔵堂があり、
子安地蔵が祭られていた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/26/4e/dbb8a26cdeca1c33dfbe53ce7987cb1f.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0c/5c/844933ee96afb47e41361ce8c9199ce8.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0b/2b/dc0ccede4bb020e9cd45a70e6a79f820.jpg)
稻梓川右岸に近い三差路には、読みにくくなった古い標石があり、折り返すように下の
道に下って川沿いを上流に向かう。
南側の対岸は車の多い国道414号が通じているが、こちらは静か。自家米にするのだ
ろうか、はさ掛けの残る田んぼもある。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/30/ac/09aa2f5a6e56e70dfa6c7ccfd26887d7.jpg)
集会所のような建物があったが、標識の字がかすれて読めない。休んでいても寒いので、
少しだけで先に進むことにする。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/60/38/a5f89d26f36b86b2807b23ce9b03b2ba.jpg)
何か所か国道に出る道があるが、このまま川沿いを行くことにした。護岸工事がされて
いて川の見栄えはよくないが、北側に点在する集落を眺めながら進み、峰山トンネルの近
くで国道に合した。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/23/b1/fd3717a48bbc2b3194f0a7578cd21be8.jpg)
国道の峰山トンネルは長さ189mあり、入口には、踊子が描かれている。
トンネルから200m余りでY字路となり、河津バガデル公園と河津温泉郷の標識が、
咲き残ったバラの中に立っていた。
湯ヶ野に向かって左に回り込む国道に分かれ、右手の広い車道に入る。500mほどで、
「4t車以上通行不可」の表示が立つ左の林間に下る狭い車道があった。
ミカンの無人販売スタンドもあり、その脇を下って行く。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3d/73/912203faf963d5c40508e7d9c8725385.jpg)
集落に入って幾つか分岐があるが、右へ右へと少しずつ下ると、温泉のボーリングやぐ
らが現れた。
小さい流れ沿いに出て、「わらべ庵」と呼ぶ焼き物の並んだ駐車場のところで、トンネ
ルからの広い車道に合した。
小山田橋を渡って東へ、天城そばの店の横で信号のある交差点を通過し、朱塗りの欄干
(らんかん)の豊泉橋際に出た。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/15/b1/6bae68c5bcf5bf1b64bda7f7a086c697.jpg)
橋を渡らず河津川右岸の桜並木の歩道を下流の次の橋まで進む。両岸に続く桜が、早春
にピンクの色鮮やかに咲くことで知られる河津桜で、2月上旬から3月上旬まで、河津桜
まつりが開催される。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/11/38/cd125b9a653870d755d7ac9706e6cd24.jpg)
降り続いた雨がほぼ上がった。橋を渡って河津中の北から東に回り、次の通りを少し戻
って、杉桙別命(すぎほこわけのみこと)神社に回る。
この神社は、平安時代の「延喜式」にも記されているという格式ある古社である。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4a/c2/17a35f54c5abef4c206a9a060bff79b7.jpg)
鳥居のそばに、枝を広げたクスノキの大木があるが、そばに「大クスは社殿左手奥」の
表示が立っていた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/78/52/6fd51b6abe817b4f293d53682c018994.jpg)
社殿に参拝後、左側背後に回ると、太い幹のケヤキのご神木に圧倒される。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/54/aa/ec0c198d5bcc7d89d64a597f5c425f6d.jpg)
国天然記念物に指定されている大クスは、目通り14m、高さ24mあり、樹齢は千年
以上といわれているという。
駅に向かう通りを少し進んだところに、双塔の円筒屋根の建物が見えた。立ち寄る予定
だった河津桜観光交流館である。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/38/38/2849f88d49ce1f7f143ccda7d76b3e23.jpg)
1階の観光案内所で、宿でもらった「河津の温返(おんがえ)しキャンペーン」のスタ
ンプを押して応募箱に入れ、2階の食堂に上がり、桜色をした河津桜うどんを注文する。
食堂の下にある地元産品の特売場ものぞいたら、粒は小さいが200円で3㎏くらいは
ありそうな渋柿の袋が目についた。ザックに入りそうなので買い求め、帰宅後干し柿を作
ることにした。
商店などの増えた通りを700mほど進み、13時8分に伊豆急行線の河津駅に着いた。
(天気 雨、距離 11㎞、地図(1/2.5万) 湯ヶ野、歩行地 河津町、下田市、
歩数 20,600、累積標高差 約1,050m)
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朝から冷たい雨。今回の国際トレイル実踏は昨日までの行程で終わり、今日は、帰宅に
向けて各々が、フリー歩行で伊豆急行の河津駅に向かうことにした。
私は、やまさんが3年前に歩いたという旧下田街道の小鍋(こなべ)峠を越えて、河津
駅へのルートとする。
8時10分に、タウンゼント・ハリスも泊まった慈眼院の天城禅の湯YHを後にした。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/32/11/01ee64e58951b891d7cd3e0a5749d566.jpg)
雨に煙る南の山並みを眺め、国道414号から下の旧道に下る。昨日の道を少し戻って
河津川を渡り、小鍋集落に入った。
山すそを少し進んで、Y字路を右に上がると、東側谷間に続く湯ヶ野の家並みが望まれ
る。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/49/93/6045c16f12068f56636de60e0a8fc0e8.jpg)
小鍋神社への標識があったので、西側高台の神社に上がった。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/11/e4/7d1033369539b2e05886741c6a1a9971.jpg)
伊豆に流された文覚上人と源頼朝の伝説が残されており、文覚が頼朝の父義朝のドクロ
を頼朝に見せて源氏再興を促し、後にドクロを埋葬したのが、神社南側のカシの巨木の下
といわれているという。
南に進み、河津川の支流を渡った三差路に「下田街道・小鍋峠」のりっぱな案内板が立
っている。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/62/24/17ca464a719c3259fc75cd0e7258533b.jpg)
案内板には、地図のほかに、寛政5年(1793)に老中松平定信一行が、安政4年
(1858)には米国初代総領事タウンゼント・ハリスが、小鍋峠を越えて江戸城へ赴い
たことなどが、記されていた。
案内板の左手を上がり、わずかな家並みが終わると舗装が途切れて、峠への山道になる。
最初はせせらぎに沿って谷間を少しずつ上がり、谷の迫ったところから右に回り込み、
雨に濡れる樹林の下を進む。
ところどころに、下田街道と小鍋峠への標識が立ち、小さい分岐には、左へ普門院への
古い道しるべの標石がある。付近では、サワガニが何か所かで見られた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/40/8b/f0b1b68693350d45925c46739f28be50.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/61/1f/1da722716126ed9096458eca5354ed24.jpg)
右下がり緩斜面の杉林を進んで、1時間余りで標高約290mの小鍋峠に上がった。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/55/45/c9a70077f1d286c63c78e519494d1996.jpg)
峠は狭く、古い石碑や2体のお地蔵さん、小鍋峠の看板などがある。樹林に覆われてい
て、全く展望は利かない。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3e/92/261d22cda70928dbadea8121bdef3e85.jpg)
広葉樹主体の林間を下る道にも、下田街道と八木山から小鍋峠への標識が何か所かあり、
迷うことは無い。10分ほどで、八木山集落からの林道のカーブ点に出た。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/68/6a/0bf5c9d18e10e40ca6d2390211eb9c51.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/26/c3/c62a5c4e51d778316ceba8e165fd7bd9.jpg)
きれいに剪定(せんてい)された杉林を下り、林が途切れたところには、小鍋集落と同
様の案内板が立っていた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5e/62/b92fe7e3f49c1c05bf62f45df26b9b95.jpg)
雨に濡れる谷間を下って行くと点々と八木山の民家が現れた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4b/e6/4ff0074be79257ea0d10713b6466c4a7.jpg)
林道が右に大きくカーブする地点で、ショートカットの細道で抜けると地蔵堂があり、
子安地蔵が祭られていた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/26/4e/dbb8a26cdeca1c33dfbe53ce7987cb1f.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0c/5c/844933ee96afb47e41361ce8c9199ce8.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0b/2b/dc0ccede4bb020e9cd45a70e6a79f820.jpg)
稻梓川右岸に近い三差路には、読みにくくなった古い標石があり、折り返すように下の
道に下って川沿いを上流に向かう。
南側の対岸は車の多い国道414号が通じているが、こちらは静か。自家米にするのだ
ろうか、はさ掛けの残る田んぼもある。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/30/ac/09aa2f5a6e56e70dfa6c7ccfd26887d7.jpg)
集会所のような建物があったが、標識の字がかすれて読めない。休んでいても寒いので、
少しだけで先に進むことにする。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/60/38/a5f89d26f36b86b2807b23ce9b03b2ba.jpg)
何か所か国道に出る道があるが、このまま川沿いを行くことにした。護岸工事がされて
いて川の見栄えはよくないが、北側に点在する集落を眺めながら進み、峰山トンネルの近
くで国道に合した。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/23/b1/fd3717a48bbc2b3194f0a7578cd21be8.jpg)
国道の峰山トンネルは長さ189mあり、入口には、踊子が描かれている。
トンネルから200m余りでY字路となり、河津バガデル公園と河津温泉郷の標識が、
咲き残ったバラの中に立っていた。
湯ヶ野に向かって左に回り込む国道に分かれ、右手の広い車道に入る。500mほどで、
「4t車以上通行不可」の表示が立つ左の林間に下る狭い車道があった。
ミカンの無人販売スタンドもあり、その脇を下って行く。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3d/73/912203faf963d5c40508e7d9c8725385.jpg)
集落に入って幾つか分岐があるが、右へ右へと少しずつ下ると、温泉のボーリングやぐ
らが現れた。
小さい流れ沿いに出て、「わらべ庵」と呼ぶ焼き物の並んだ駐車場のところで、トンネ
ルからの広い車道に合した。
小山田橋を渡って東へ、天城そばの店の横で信号のある交差点を通過し、朱塗りの欄干
(らんかん)の豊泉橋際に出た。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/15/b1/6bae68c5bcf5bf1b64bda7f7a086c697.jpg)
橋を渡らず河津川右岸の桜並木の歩道を下流の次の橋まで進む。両岸に続く桜が、早春
にピンクの色鮮やかに咲くことで知られる河津桜で、2月上旬から3月上旬まで、河津桜
まつりが開催される。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/11/38/cd125b9a653870d755d7ac9706e6cd24.jpg)
降り続いた雨がほぼ上がった。橋を渡って河津中の北から東に回り、次の通りを少し戻
って、杉桙別命(すぎほこわけのみこと)神社に回る。
この神社は、平安時代の「延喜式」にも記されているという格式ある古社である。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4a/c2/17a35f54c5abef4c206a9a060bff79b7.jpg)
鳥居のそばに、枝を広げたクスノキの大木があるが、そばに「大クスは社殿左手奥」の
表示が立っていた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/78/52/6fd51b6abe817b4f293d53682c018994.jpg)
社殿に参拝後、左側背後に回ると、太い幹のケヤキのご神木に圧倒される。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/54/aa/ec0c198d5bcc7d89d64a597f5c425f6d.jpg)
国天然記念物に指定されている大クスは、目通り14m、高さ24mあり、樹齢は千年
以上といわれているという。
駅に向かう通りを少し進んだところに、双塔の円筒屋根の建物が見えた。立ち寄る予定
だった河津桜観光交流館である。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/38/38/2849f88d49ce1f7f143ccda7d76b3e23.jpg)
1階の観光案内所で、宿でもらった「河津の温返(おんがえ)しキャンペーン」のスタ
ンプを押して応募箱に入れ、2階の食堂に上がり、桜色をした河津桜うどんを注文する。
食堂の下にある地元産品の特売場ものぞいたら、粒は小さいが200円で3㎏くらいは
ありそうな渋柿の袋が目についた。ザックに入りそうなので買い求め、帰宅後干し柿を作
ることにした。
商店などの増えた通りを700mほど進み、13時8分に伊豆急行線の河津駅に着いた。
(天気 雨、距離 11㎞、地図(1/2.5万) 湯ヶ野、歩行地 河津町、下田市、
歩数 20,600、累積標高差 約1,050m)
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