2014年6月28日(金)【続き】
そばのイオン能代店東側の通りに入って東にすぐ、国登録有形文化財の旧料亭「金勇
(かなゆう)」がある。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4b/f4/e1ce3693f4020e495eaae0697653c510.jpg)
金勇は明治23年(1890)の創業で、現在の建物は2代目金谷勇助が昭和12年
(1934)に建て替えたもの。
木都能代の象徴ともいえる秋田杉をふんだんに使った建物で、当時の営林署でも後世
に残る建物をと、資材の提供に全面的に協力したという。
各種団体の会合、宴会、茶会、商談、冠婚葬祭などに利用され、県内屈指の老舗料亭
として親しまれたが、平成20年(2008)8月で閉店して翌年能代市に寄贈され、
現在は無料で公開されている。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/20/7e/85d2ede667422b254f331d9f786692c0.jpg)
1階の廊下を進むと、左手に「川風の間」↓や「有明の間」などがあり、「有明の間」
には料理に用いられた器が並べられていた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/18/fd/bd282807417258f1821620caa7564107.jpg)
有明の間
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5e/f1/b5a244c963cca3b76bd33ad2fe1365bb.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/24/9b/bd417f449020cf443e8919d3d35d72ac.jpg)
右手中ほどは、1階で一番広く「満月の間」と呼ぶ中広間。天井には、現在では入手
困難という1本の秋田杉から採った、長さ9.1mの天板5枚が使用されている。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/21/ef/4b7db9ef6f050b676830eb97af3ff19f.jpg)
天井に下がるのは、竹を用いた繊細な照明器具
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1a/77/f4f8c6bb25e24102e446d17a5646f8f3.jpg)
満月の間からは、南側の庭園が一望である。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/19/34/c51b6d89d69024b753b8d1b81f711850.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7a/c1/cff10533944feec3d4301676709c6006.jpg)
満月の間の上座側
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/50/8d/bc751ada53209350793c64683d825560.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6b/74/68d102c5b302bb9f6f379dada38c35b3.jpg)
奥の畳敷きのホール↑には、夏の能代の祭り「ねぶながし」のミニチュアや、昭和41
年(1966)に大平正芳官房長官来館時の献立表、能代春慶塗の食器などが展示されて
いた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/02/b7/aa44be83b9c0305ca7aeb2f1b8e4e681.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2a/dd/e384846237f1758de0585af9cc167994.jpg)
ホールの展示で特に目をひかれたのが、「松陰風光」と呼ぶ組子(くみこ)入り仕切戸。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/26/6c/4c5b0a113bb736250a93199f80267714.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/18/0e/a4e1483486554b5695598e994a631bfc.jpg)
ライトの反射などあり、写真では大きさも技巧も分かりにくいが、下のような数えきれ
ぬほどの細かい組子を組み合わせて造られた精巧なもの。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/08/20/0f225dc7eeed2dcb0a429507e87befc0.jpg)
制作された武田木工の武田久雄さんは、「現代の名工」に選ばれている。
能代市の観光ガイドブックの表紙も、武田さんの組子細工の写真である。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6c/0e/d95e31217330924ef52862bc186e201c.jpg)
そばに並ぶ「日入る」と呼ぶ組子のついたても、同じ武田さんの作品。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3b/d1/125899f48fd9729d147553a4fe65fccd.jpg)
2階の大部分を占めるのが、110畳敷きの大広間である。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2a/cc/425c77d9c84d03dee432d37412738f48.jpg)
格天井(ごうてんじよう)には、畳1畳分という柾目(まさめ)の秋田杉板を卍型に
配している。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6d/54/a0829e4738f863ad009704672d9397ca.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/68/89/5765ccb0ee4e7ce29392d254e95d8027.jpg)
大広間からは、南側の庭園が見下ろせる。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/21/a3/ba064a5eef2990580a84990e925898a5.jpg)
西側の床柱(とこばしら)は、十和田湖畔から切り出されたイタヤカエデのどっしり
とした古木で、丹念に磨き上げられていた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1d/63/c54997572ceebd614b89595e02082bb7.jpg)
大広間の西側、小さい方の床の間に飾られていた花籠は、竹と木の根で編んだ珍しい
もので、花籠とは思えぬ大きさ。当主自ら京都で探し求めたものだという。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/11/98/4fac06ab235660a065af239a6ea92c24.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/69/6b/98f0e111df99aad6fc5e3748124246e3.jpg)
七つの入母屋(いりもや)が交差しているという外観も、ほかでは見られぬもので、
金勇を観覧できたのは、能代を訪ねた一番の収穫であった。
東に接するのが、能代の鎮守、八幡神社。斉明天皇4年(658)に阿倍比羅夫が鎮
座したという古社。江戸時代は歴代の藩主佐竹氏の崇敬篤く、元禄元年(1692)に
現在地に遷座したという。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/72/db/2e8d04f73b00f0a2d8535ad01e4ec5e9.jpg)
拝殿前に、茅の輪(ちのわ)が残されていた。
手前の2本のクロマツは樹齢200年以上と推定され、1本は幹の中間が太く、「逆
さ松」と呼ばれて親しまれているようだ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/16/63/9189c9424db2189dfc571eb70d36905d.jpg)
境内のケヤキの古木には、顔のデザインが施されていた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/20/ea/2d9771a44eb7476b776cf366a8934a41.jpg)
南進して「風の松原通り」に出て、ゴールの能代駅に向かう。駅までは700mほど。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/66/83/fe1913d9ba03591528412f4c28ccfd74.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/13/63/8f7d971d90aba0d2be91e17767f86781.jpg)
駅前の交差点に戻ってそばの能代駅前市場に入り、海産物売り場などをのぞく。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1d/dd/994025e6e59826b1fc110184db6b8e75.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4d/13/55f1d276c0590f4bdfdbac1bfb9760a5.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/17/c3/7db4a453aa80529a959fda1af1eab132.jpg)
能代観光案内所には13時55分に着いた。ゴールチェックをして完歩賞をもらい、
能代駅発14時14分の五能線上り列車に乗る。
次の東能代は、奥羽本線への乗換駅。五能線のホームの列車スタイルの待合室際には、
五能線の起点を示す標識があった。
東能代からの奥羽本線下り電車を大館と弘前で乗り継ぎ、今日の宿泊地である青森駅
に17時43分に着いた。
(天気 晴、距離 6㎞、地図(1/2.5万) 能代、歩行地 秋田県能代市、歩数
10,600)
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そばのイオン能代店東側の通りに入って東にすぐ、国登録有形文化財の旧料亭「金勇
(かなゆう)」がある。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4b/f4/e1ce3693f4020e495eaae0697653c510.jpg)
金勇は明治23年(1890)の創業で、現在の建物は2代目金谷勇助が昭和12年
(1934)に建て替えたもの。
木都能代の象徴ともいえる秋田杉をふんだんに使った建物で、当時の営林署でも後世
に残る建物をと、資材の提供に全面的に協力したという。
各種団体の会合、宴会、茶会、商談、冠婚葬祭などに利用され、県内屈指の老舗料亭
として親しまれたが、平成20年(2008)8月で閉店して翌年能代市に寄贈され、
現在は無料で公開されている。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/20/7e/85d2ede667422b254f331d9f786692c0.jpg)
1階の廊下を進むと、左手に「川風の間」↓や「有明の間」などがあり、「有明の間」
には料理に用いられた器が並べられていた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/18/fd/bd282807417258f1821620caa7564107.jpg)
有明の間
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![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/24/9b/bd417f449020cf443e8919d3d35d72ac.jpg)
右手中ほどは、1階で一番広く「満月の間」と呼ぶ中広間。天井には、現在では入手
困難という1本の秋田杉から採った、長さ9.1mの天板5枚が使用されている。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/21/ef/4b7db9ef6f050b676830eb97af3ff19f.jpg)
天井に下がるのは、竹を用いた繊細な照明器具
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1a/77/f4f8c6bb25e24102e446d17a5646f8f3.jpg)
満月の間からは、南側の庭園が一望である。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/19/34/c51b6d89d69024b753b8d1b81f711850.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7a/c1/cff10533944feec3d4301676709c6006.jpg)
満月の間の上座側
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/50/8d/bc751ada53209350793c64683d825560.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6b/74/68d102c5b302bb9f6f379dada38c35b3.jpg)
奥の畳敷きのホール↑には、夏の能代の祭り「ねぶながし」のミニチュアや、昭和41
年(1966)に大平正芳官房長官来館時の献立表、能代春慶塗の食器などが展示されて
いた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/02/b7/aa44be83b9c0305ca7aeb2f1b8e4e681.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2a/dd/e384846237f1758de0585af9cc167994.jpg)
ホールの展示で特に目をひかれたのが、「松陰風光」と呼ぶ組子(くみこ)入り仕切戸。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/26/6c/4c5b0a113bb736250a93199f80267714.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/18/0e/a4e1483486554b5695598e994a631bfc.jpg)
ライトの反射などあり、写真では大きさも技巧も分かりにくいが、下のような数えきれ
ぬほどの細かい組子を組み合わせて造られた精巧なもの。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/08/20/0f225dc7eeed2dcb0a429507e87befc0.jpg)
制作された武田木工の武田久雄さんは、「現代の名工」に選ばれている。
能代市の観光ガイドブックの表紙も、武田さんの組子細工の写真である。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6c/0e/d95e31217330924ef52862bc186e201c.jpg)
そばに並ぶ「日入る」と呼ぶ組子のついたても、同じ武田さんの作品。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3b/d1/125899f48fd9729d147553a4fe65fccd.jpg)
2階の大部分を占めるのが、110畳敷きの大広間である。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2a/cc/425c77d9c84d03dee432d37412738f48.jpg)
格天井(ごうてんじよう)には、畳1畳分という柾目(まさめ)の秋田杉板を卍型に
配している。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6d/54/a0829e4738f863ad009704672d9397ca.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/68/89/5765ccb0ee4e7ce29392d254e95d8027.jpg)
大広間からは、南側の庭園が見下ろせる。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/21/a3/ba064a5eef2990580a84990e925898a5.jpg)
西側の床柱(とこばしら)は、十和田湖畔から切り出されたイタヤカエデのどっしり
とした古木で、丹念に磨き上げられていた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1d/63/c54997572ceebd614b89595e02082bb7.jpg)
大広間の西側、小さい方の床の間に飾られていた花籠は、竹と木の根で編んだ珍しい
もので、花籠とは思えぬ大きさ。当主自ら京都で探し求めたものだという。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/11/98/4fac06ab235660a065af239a6ea92c24.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/69/6b/98f0e111df99aad6fc5e3748124246e3.jpg)
七つの入母屋(いりもや)が交差しているという外観も、ほかでは見られぬもので、
金勇を観覧できたのは、能代を訪ねた一番の収穫であった。
東に接するのが、能代の鎮守、八幡神社。斉明天皇4年(658)に阿倍比羅夫が鎮
座したという古社。江戸時代は歴代の藩主佐竹氏の崇敬篤く、元禄元年(1692)に
現在地に遷座したという。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/72/db/2e8d04f73b00f0a2d8535ad01e4ec5e9.jpg)
拝殿前に、茅の輪(ちのわ)が残されていた。
手前の2本のクロマツは樹齢200年以上と推定され、1本は幹の中間が太く、「逆
さ松」と呼ばれて親しまれているようだ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/16/63/9189c9424db2189dfc571eb70d36905d.jpg)
境内のケヤキの古木には、顔のデザインが施されていた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/20/ea/2d9771a44eb7476b776cf366a8934a41.jpg)
南進して「風の松原通り」に出て、ゴールの能代駅に向かう。駅までは700mほど。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/66/83/fe1913d9ba03591528412f4c28ccfd74.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/13/63/8f7d971d90aba0d2be91e17767f86781.jpg)
駅前の交差点に戻ってそばの能代駅前市場に入り、海産物売り場などをのぞく。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1d/dd/994025e6e59826b1fc110184db6b8e75.jpg)
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![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/17/c3/7db4a453aa80529a959fda1af1eab132.jpg)
能代観光案内所には13時55分に着いた。ゴールチェックをして完歩賞をもらい、
能代駅発14時14分の五能線上り列車に乗る。
次の東能代は、奥羽本線への乗換駅。五能線のホームの列車スタイルの待合室際には、
五能線の起点を示す標識があった。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/37/2b/e6116a72c190bf94415461d57b542aeb.jpg)
東能代からの奥羽本線下り電車を大館と弘前で乗り継ぎ、今日の宿泊地である青森駅
に17時43分に着いた。
(天気 晴、距離 6㎞、地図(1/2.5万) 能代、歩行地 秋田県能代市、歩数
10,600)
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