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低環境負荷型ライフスタイル (キミが大人になる頃に。―環境も人も豊かにする暮らしのかたち(石田 秀輝

2011-01-23 10:23:33 | 本と雑誌

 地球環境問題をテーマとした書籍は数多くありますが、本書は、「低環境負荷型ライフスタイル」をテーマに、その実現の前提となる「人びとの意識の持ち方」や「具体的な暮らし方の提示」等をとても優しい書きぶりで紹介していきます。

 冒頭、以下のような問題意識が提示されています。

 
(p5より引用) 今まではものがたくさんあれば豊かさが実現できると思い込み、ものを市場に溢れさせ、結果として環境劣化が加速しました。今望まれているのは、「人間らしく生きるためには豊かさが必要」という考え方で、その豊かさを担保するために必要な「もの」を市場に投入することなのです。2030年の厳しい環境制約のなかでも、心豊かに生きるとはどういうことなのか、そのためには、どのようなライフスタイルを提案できるのかが問われる時代なのです。

 
 ここで目指すべき方向としてされるものが「低環境負荷型ライフスタイル」です。

 地球環境問題は、すべての人々にとって逃げることのできない大きな課題です。
 この「地球環境問題」として扱われている具体的なリスクとしては、地球温暖化 資源・エネルギー問題、生物多様性の急速劣化、人口増加等々が挙げられます。が、これらの個々の問題の根本に遡って探っていくと、 「人びとの暮らし方=ライフスタイル」にたどり着きます。

 
(p13より引用) 地球環境問題とは、本来リスクとはならなかったこれらをリスクにしてしまった物質消費を中心とする人間活動の際限のない拡大に他ならないのです。

 
 となると、地球環境問題を根本的に解決するためには、従来型の「人びとの暮らし方=ライフスタイル」を変えていかなくてはなりません。
 では、いったいどういう姿に変わらなくてはならないのでしょうか。

 
(p20より引用) 「人間らしく生きるために必要な豊かさ」を考えてみると、それは人と人との繋がり、人と自然の繋がり、さらにはあらゆるものとの繋がりが見えてきますし、「足るを知る」とか「もったいない」に見られるような、発散せず内なるものに和合する粋な暮らしのかたちが見えてきます。

 
 どうやら、従来のような「外向・拡大」型の延長線上には解はなさそうです。私たちを取り巻く環境を制約条件として、その中での「豊かさ」を追求していくというスタイルに変わっていかなくてはならないようです。
 
 

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