1968年の公開なので、今から50年以上前の作品です。
絶対的ヒーローのスティーブ・マックィーンに、 相手役はジャクリーン・ビセット。敵役には「 0011ナポレオン・ソロ」のロバート・ ヴォーンという豪華布陣です。
ストーリーの方は、その割に地味で硬派です。 ラストも正直中途半端ですが、 それもまたハードボイルドタッチですね。
ただ、細部の演出はどうでしょう。 場面場面での登場人物の細かな表情などはなかなかシブくて印象的 なのですが、 証拠物をあれだけ素手で触っておいてから指紋採取を指示するとか 、国際線に搭乗して機内にいた人間が拳銃をもっているとか、 シーンによっては信じがたいほどに“雑” なところも散見されます。
それでも、 話題になったアメ車どおしのサンフランシスコ市内のカーチェイス のシーンは、完全な実写だけに確かに迫力はありましたね。
あと脇役のキャラクタで印象的だったのが、 主人公の上司役のサイモン・オークランド。 権力に一歩も引かず部下を信じ切る姿は、これぞ “ザ・ボス” でした。