今回の車は、アルファロメオ156 スポーツワゴン です。
子供の頃は、アルファロメオという名前を聞くと、何か気品の高いイメージを抱きました。僕の中では、イタリヤ車の中でも中流階級の部類。トランプで言うところのクイーン的存在です。どうしてもイタ車のイメージは、デリケートで雑に扱うと壊れてしまうのではないかと、一歩引いて見てしまいます。僕が二十歳頃、フィアットX1/9に乗っていて、初めてのイタ車体験でした。2年ほど乗りボディが駄目になったので、泣く泣く手放したのですが、エンジン&駆動系の故障はなかったですね。フィアットは所詮イタリヤの大衆車ですから、そんなにデリケートではと思いますが、それと比べるとアルファロメオは・・・?
今回のアルファロメオ156 スポーツワゴンはどんな感じでしょうか?まずは外観は、スポーツワゴンと言うだけあって、フロントマスクのシャープ感といい、リヤに流れるラインが、だんだんと狭くなっていく感じが、凄く綺麗でいいですね。前期の156スポーツワゴンに比べて、アルファのエンブレムが入ったフロントグリルが、ドーンと前面に突き出して、愛らしい前期モデルとは一変して、チョいワルな雰囲気を出しています。女性にたとえると、少し気の強いリトルセレブとでも言っておきます。でもとても綺麗な車ですね。僕が一つだけデザインで好きな所は、156スポーツワゴンのリラドアをあけるオープナーが、車のデザインを害さない様に、窓のモールの所にあるのがいいですね。
ドアを開け乗って見ました。少し固めの本皮シートは、やはりキチンとした服装で乗りたくなります。少し太めの本皮巻きハンドルの奥には、走る為に必要なメーターがドンドンと二つ飛び出ています。そんなの当たり前と思いますが、最近の日本車には、走りを重視した車が少なくなった為に、久しぶりにこれを見ると、「車に乗っているな」と思います。やはり室内も外見と同じように、けっして広いとは言えませんね。シートを運転しやすいポジションにして、僕の後ろのシートとの間隔を測ってみたところ、なんと僕のコブシが入るくらい(約10cm)しかありません。後部座席の座面を、広く設計していることもあり、特に運転席の後ろの人は、少し窮屈かと思います。それに付け加え、ボディラインがリヤに向かい狭くなっているので、後部座席の天井も低くなっています。大柄な大人が座るには、だいぶ圧迫感があると思います。
運転してみました。この156スポーツワゴンは2リッターの直列4気筒DOHC16バルブエンジンです。そうなるとミッション設定はセレスピードになります。エンジンをかけ、いざスタートとなると、一瞬考えます。普段乗っている方には、何の問題もないと思いますが、頭では分っていても数回しか乗った事のない僕には、少しためらいもあります。シフトアップ&ダウンする時には、アクセルペダルを一瞬離した方がいいのか、変にアクセルを踏みながらシフトアップ&ダウンすると、壊れてしまうのではないかなど、必要以上に気を使います。面倒なので普通のAT走行出来る、CITYモードで走る事にしました。正直このCITYモードもくせもので、普通のAT感覚と違うため、走り方がギクシャクしてしまいます。ATポジションを1にして、アクセルを踏むだけですが、1から2速にシフトアップする時に、2速につながる瞬間、感覚的にクラッチが切れてつながるまでの間が長い為に、アクセルを踏んでいてもスピードが失速してしまいます。どーもこの感覚だけは慣れません・・。常にエンジン回転を上げていれば、いい感じの時もありますが、どうもぎこちないです。やはりこの車は、マニュアル走行がベストと思います。かすれた様なエンジン音も、走っていると意外と静かです。僕がいいと思ったのが、パワーウインドウのスイッチのソフトな感触と、それに伴って、スーと上下する窓ガラスです。これが意外と心地いいです。
この車、普段乗りにはいいと思いますが、やはり日本車の感覚では乗れません。聞くところによると、メンテナンスをチャンとやらないとダメとの事です。勿論どの車もそうですが、お金かかりそう・・・。
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