留学生ビジネス
留学生をくいものにするな! (1)
政府は2008年「日本を世界に開かれた国にする」一環として、
来年までに外国人留学生を30万人に増やす計画を打ち出した。
その結果、昨年の時点で留学生の総数は5年前のに比べ約13万人多い29万9千人となり、
ほぼその目標を達成できる見通しになった。
だがその一方で、
留学生の不法残留者も増加している。
図は日経新聞6月11日からの引用である。
留学生が増えるにつれて、不法残留者も増加していることが分かります。
日経によれば、19年1月の留学生の不法残留者は4708人になるようです。
このような留学生の残留問題で、次のような不祥事が発覚した。
東京福祉大で過去三年間に1600人の留学生が所在不明
調査に当たった文科省によると、近年になって留学生の受け入れが急拡大しているという。
2016~2018年度に約1万2千人の留学生を受け入れたがそのうち
所在不明……1610人(このうち約7割が学部研究生)
退 学…… 700人
除 籍…… 178人
所在不明者の数を詳しく見ると次のようになる。
28年度……在籍3000人中305人(10・1%)
29年度…… 3733人中482人(12・9%)
30年度…… 5133人中823人(16・0%)
所在不明者の数が年々増加している。
しかも、教育環境も劣悪。
雑居ビルやマンションの一室を教室として使用。
室内にトイレがあるため授業中でも別のクラスの留学生が出入りするような教室もあった。
こうした実態を踏まえて文科省は同大学に対し、
「学部研究生」の受け入れを停止し、
入学・在留を当面認めないことにした。
当然の処置だ。
(つづく)
(昨日の風 今日の風№97) (2019.6.29記)