子どもと過ごした些細な出来事に、想像力の源を感じたエピソード。
夏である。花火である。
手に持つタイプの花火を子どもと楽しむ。
初めて手にした幼子は、最初は恐る恐る、
しかしすっかりその魅力に取り付かれたらしい。
毎夜「今日も花火する~」とせがむ。
そうそう毎夜という訳にも行かず、あきらめてもらった入浴時。
片手でおもちゃのジョウロからお湯を流し、もう片方の手にスプーンを持ち、そのお湯をばしゃばしゃとやっている。しずくが飛んで来てこちらはいい迷惑なのだが、何をやっているのかと尋ねると、「はなび!」と嬉しそうに答える。
そう言われると、確かにそう見えてくる。
今日は本物の花火は出来なかった。でもやりたかった。そんな気持ちが子どもの想像力をかき立て、見立て遊びへと繋がった。
ただ消費する活動ではなく、想像して生み出そうとする行為。
体験、感動、そしてその感動を再び求める気持ちが、その行為へと繋がっていったのだ。
クリエィティブということは、、、
そう、心の中にいつでも小さな花火をチカチカと燃やせる準備があることかもしれない。
この夏、体験と感動、そして希求する心を大人も子どもも育んでいきたい。