この世界の憂鬱と気紛れ

タイトルに深い意味はありません。スガシカオの歌に似たようなフレーズがあったかな。日々の雑事と趣味と偏見のブログです。

おそらく、「ちん○こ」という単語が最も頻出する刑事小説。

2008-08-16 22:39:07 | 読書
 まずはネガティブコメントの続きから。そういうのが苦手って人は読まない方が賢明です。
事情があって(やましいモノじゃないですよ。笑。)ある人と密に連絡を取る必要を感じて、それにはチャットがいいだろうと思って、その人をmsnメッセンジャーに誘ったんですよね。
 その人とは電話ではフツーに話すし、携帯でのメールのやり取りもしてたんですけど、なぜだかチャットをすることは拒絶されてしまいました。
 自分としては理由があってチャットに誘ったんですけれど(自分は誰彼構わずチャットに誘ったりはしません)、チャットをすることの、何かデメリットってあるんでしょうか?
 それとも単に自分の誘い方に問題があっただけなのかなぁ。
 このことについては記事にするかどうか随分迷ったんですけれど、今後、同様の場合にどうすればいいのかがわからなかったので、記事に書くことにしました。


 現在刊行されているリンカーン・ライムシリーズを読み終わって、さて何を読もうかと思案していたところ、読書の神様も粋なことをされるものです、R・D・ウィングフィールドの『フロスト気質』が発売されました。

 タイトルに「フロスト」とありますが、心理学精神医学その他、なーんも関係ありません。主人公の警部の名前がフロストってだけです。
 このフロスト、おそらく刑事小説史上、もっとも品行下劣なオッサンで、およそどんな凶悪な犯罪に対する時もまた陰惨な犯行現場においても下品なジョークを忘れません。
 例えば廃棄された石炭貯蔵庫で腐敗著しい死体が発見された時の台詞。
「あのおっさんを運び出す役目だけはご免こうむりたい。言っておくが、腕をつかんで引っ張りあげるだなんて無精ったらしい真似はするなよ。腕だけもげちまうからな。同じ理由でちんぽこだけつかんで持ち上げるのも厳禁とする」
 読んでて、思わず吹いてしまいましたよ。笑。
 一事が万事この調子で、フロストの言動が一々笑えるんです。とにかく、おっかしーの。

 そして単に笑えるだけでなく、時折りフロストが不意に見せる優しさがこの作品のもう一つの魅力でもあります。キャシディ警部代行の娘の死亡事件の真相が明かされるシーンは読んでてジーンと来ましたよ。

 本書は本当に超のつくお薦めなんですが、唯一難を挙げるとすると長い、ってことでしょうか。作中で流れる時間は三日程度なんですが、それなのに上下巻合わせて900ページ以上あるんですよね。読書を趣味としない人にはこの厚さは厳しいものがあるかもしれません。
 でもとにかくめっちゃめっちゃ面白いですから。特にデヴォン山岡さんにはお薦めします(名指しで薦められても困るかな?)。

 お気に入り度、お薦め度、ともに★★★★★(★は五つで満点、☆は★の半分)です。
コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする