岩明均原作、山崎貴監督、染谷将太主演、『寄生獣』、11/30、イオンシネマ筑紫野にてポイントカードで鑑賞。2014年44本目。
映画『寄生獣』はたまっていたポイントカードのポイントを使って観に行きました。
ポイントを使って観に行ったということはつまり前売り券を買っていなかった、鑑賞するかどうか確定していなかったということになります。
なぜ鑑賞するかどうか確定していなかったかというと、単純に監督の山崎貴のことを信用していなかったからです。
世間では『三丁目の夕日』の監督として知られる山崎貴ですが、自分はあの映画がどうしても好きになれないのです。
あの映画が描いている昭和三十年代って、現実のそれではなくて、あくまで山崎貴の頭の中にだけにある昭和三十年代ですよね。出てくる人があまりにもいい人ばかりで、何だか長時間ぬるま湯に入らされているような気分にさせられます。
だから、あんなぬるま湯映画を撮った監督に『寄生獣』をまともに映画化出来るわけがないって思っていたんですよね。
けれど、映画秘宝の今月号のインタビューを読んで、「お、これはもしかして本気なのかな?」と思い、たまっていたポイントを使って観に行った次第です。
で、実際観に行った感想ですが、、、いやいや、これは思っていた以上に良かったです。ちゃんと前売り券を購入して観に行くべきでしたね。
まず感心したのは原作を上手く映画向きにお話を書き換えているなぁってことでしょうか。
何といっても原作は全十巻にも及ぶ、決して短いとは言えないお話です。
そのまま映画にしようと思ったら明らかに尺が足りない。
だから、かなりの部分が削ぎ落とされて、設定も変えられていました。
例えば主人公の新一の父親がすでに亡くなっていて、母子家庭であることに最初は「え?」と思いましたが、確かにその方がお話はスムーズに進むなぁと思い直しました。
また原作の『寄生獣』は何しろ二十年以上前のお話ですから、携帯電話が存在しないんですよ。
だから、登場人物が携帯電話を持っていたら成り立たないシチュエーションのシーンもいくつかあるのですが、それを巧妙に回避しているように感じました。
パラサイトである島田秀雄の正体がバレるシーンや新一の母親の脳を乗っ取るのがAというのも上手いなぁと思いましたよ。
もっとも手放しで褒められるほどの傑作かというとそうではなくて、細かいところが気になったかな。
例えば、新一が帰宅部ではなく美術部に所属しているというのはいいのですが、新一や里美が制服のまま油絵を描いてるんですよね。
油絵って汚れてもいい服装に着替えて描くものだと思うけどなぁ。油絵の具が制服についたらどうするつもりなんだろ?
それから、新一の母親は苦労して息子を育てたようなのですが、その割に住む家が一軒家で立派なんですよね。笑。薬剤師ってそんなに稼ぎがいいんですかね?
あと、新一の家では週に何回メンチカツを食べるんだよ、とかですね。まぁそれはどうでもいいことですが。笑。
こんな感じで、映画『寄生獣』は完璧ではないにせよ、決してぬるま湯的作品ではありませんでした。
原作の全十巻をすべて初版で所有しているヘビーな読者である自分でも十分満足出来る内容でした。
来年の四月の完結編の公開が今から楽しみです。
お気に入り度は★★★★、お薦め度は★★★☆は五つで満点、☆は★の半分)。
映画『寄生獣』はたまっていたポイントカードのポイントを使って観に行きました。
ポイントを使って観に行ったということはつまり前売り券を買っていなかった、鑑賞するかどうか確定していなかったということになります。
なぜ鑑賞するかどうか確定していなかったかというと、単純に監督の山崎貴のことを信用していなかったからです。
世間では『三丁目の夕日』の監督として知られる山崎貴ですが、自分はあの映画がどうしても好きになれないのです。
あの映画が描いている昭和三十年代って、現実のそれではなくて、あくまで山崎貴の頭の中にだけにある昭和三十年代ですよね。出てくる人があまりにもいい人ばかりで、何だか長時間ぬるま湯に入らされているような気分にさせられます。
だから、あんなぬるま湯映画を撮った監督に『寄生獣』をまともに映画化出来るわけがないって思っていたんですよね。
けれど、映画秘宝の今月号のインタビューを読んで、「お、これはもしかして本気なのかな?」と思い、たまっていたポイントを使って観に行った次第です。
で、実際観に行った感想ですが、、、いやいや、これは思っていた以上に良かったです。ちゃんと前売り券を購入して観に行くべきでしたね。
まず感心したのは原作を上手く映画向きにお話を書き換えているなぁってことでしょうか。
何といっても原作は全十巻にも及ぶ、決して短いとは言えないお話です。
そのまま映画にしようと思ったら明らかに尺が足りない。
だから、かなりの部分が削ぎ落とされて、設定も変えられていました。
例えば主人公の新一の父親がすでに亡くなっていて、母子家庭であることに最初は「え?」と思いましたが、確かにその方がお話はスムーズに進むなぁと思い直しました。
また原作の『寄生獣』は何しろ二十年以上前のお話ですから、携帯電話が存在しないんですよ。
だから、登場人物が携帯電話を持っていたら成り立たないシチュエーションのシーンもいくつかあるのですが、それを巧妙に回避しているように感じました。
パラサイトである島田秀雄の正体がバレるシーンや新一の母親の脳を乗っ取るのがAというのも上手いなぁと思いましたよ。
もっとも手放しで褒められるほどの傑作かというとそうではなくて、細かいところが気になったかな。
例えば、新一が帰宅部ではなく美術部に所属しているというのはいいのですが、新一や里美が制服のまま油絵を描いてるんですよね。
油絵って汚れてもいい服装に着替えて描くものだと思うけどなぁ。油絵の具が制服についたらどうするつもりなんだろ?
それから、新一の母親は苦労して息子を育てたようなのですが、その割に住む家が一軒家で立派なんですよね。笑。薬剤師ってそんなに稼ぎがいいんですかね?
あと、新一の家では週に何回メンチカツを食べるんだよ、とかですね。まぁそれはどうでもいいことですが。笑。
こんな感じで、映画『寄生獣』は完璧ではないにせよ、決してぬるま湯的作品ではありませんでした。
原作の全十巻をすべて初版で所有しているヘビーな読者である自分でも十分満足出来る内容でした。
来年の四月の完結編の公開が今から楽しみです。
お気に入り度は★★★★、お薦め度は★★★☆は五つで満点、☆は★の半分)。