この世界の憂鬱と気紛れ

タイトルに深い意味はありません。スガシカオの歌に似たようなフレーズがあったかな。日々の雑事と趣味と偏見のブログです。

究極の愛を問う『シェイプ・オブ・ウォーター』。

2018-03-07 23:28:54 | 新作映画
 ギレルモ・デル・トロ監督、サリー・ホーキンス主演、『シェイプ・オブ・ウォーター』、3/3、ユナイテッド・シネマトリアス久山にて鑑賞。2018年7本目。


 鑑賞からもう二週間以上経ってしまいました。
 もういい加減レビューを書かねば!
 誰も読まないレビューであったとしても!

 アカデミー賞において作品賞と監督賞を受賞した作品ですが、ネットのレビューサイトなどを読むとかなり賛否両論激しいようです。
 絶賛している人は映画史に残る名作と称え、酷評している人は駄作!悪趣味!と切って捨てています。ここまで評価の分かれる作品というのも興味深いですね。

 本作は一言で言えば「愛」についての映画だと思います。
 皆さんは「愛」って何だと思いますか?
 自分は「愛」とは自分の命よりも何かを大切に想うことだと思います。

 その定義が正しいのであれば、愛する対象が異性であろうがあるまいが、人間であろうがあるまいが、有機物であろうがあるまいが、三次元の存在であろうがあるまいが、構わないだろうってことになるかと思いますが、人間はなかなか自分の持つ偏見をクリア出来ないものですから、異形の者への「愛」が受け入れられないとしても仕方のないことです。

 ぶっちゃけ本作はそれほど出来のいい作品だとは思いません。
 やっぱりただの掃除婦が極秘の研究が行われているラボにあんなに簡単に出入りできるなんておかしいですよ。
 それにあんなに上手く半魚人を連れ出せるのも都合が良すぎます。
 いろいろなところに粗があるし、ツッコミどころも多いです。
 そういった意味ではアカデミー賞の作品賞と監督賞の二冠を獲得するような作品ではないです。

 ただ、今、この時期に公開されたことに意味があるのでしょう。
 様々な価値観が揺らぎ、旧来の「まともさ」が否定される今だからこそ、異形への「愛」がテーマである本作が高く評価されたのではないでしょうか。

 個人的にはさほど面白いとは思いませんでしたが、本作が評価されることによって『ヘルボーイ3』の製作にGOサインが出されたらいいなって思います。
 たぶん無理でしょうけれど。


 お気に入り度★★★☆、お薦め度★★★☆(★は五つで満点、☆は★の半分)です。

 
 
コメント
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