この世界の憂鬱と気紛れ

タイトルに深い意味はありません。スガシカオの歌に似たようなフレーズがあったかな。日々の雑事と趣味と偏見のブログです。

予想通りだったけど、予想外だった『ミッドサマー』。

2020-02-24 11:11:37 | 新作映画
 アリ・アスター監督、フローレンス・ピュー主演、『ミッドサマー』、2/22、中洲大洋劇場にて鑑賞。2020年11本目。


 『ミッドサマー』が上映される中洲大洋劇場には上映開始時刻の30分ぐらい前に着きました。
 チケットを購入しようとしたら、売り場のおばちゃんから「前から二列目の席しか空いてないですけどよろしいですか?」と言われ、「え?」と聞き返しそうになりました。
 『ミッドサマー』のような胸糞悪いグロテスクなホラー映画を観に来るのは自分のようなホラー映画好きぐらいのものだろう、そう思い込んでいたのです。
 しかし自分の予想は思いっきり外れました。
 映画館のロビーには上映開始を待つ客でひどく混雑していました。
 しかも客の半分以上は確実に女性でした。
 こんなことは初めてでしたね。
 まず中洲大洋劇場で満席になるというのも初めてのことでしたし(KBCシネマとかではたまにある)、ホラー映画で劇場が満席になるというのも初めてでした。
 さらにホラー映画を観に来て観客の半分以上が女性、というのも初めてのことでした。
 本当に何があったんだろうって思いましたよ。
 ネットでインフルエンサーが『ミッドサマー』を絶賛していたのか、それとも『ミッドサマー』には女性を魅了する何かがあるのか、それとも本作をアート系のオシャレ映画だと勘違いしていたのか。
 上映前隣りに座っていた男性に「今日は野犬女性が多いですよね?」と話しかけてみたかったですし、帰りのエレベーターの中で「何でこの映画を観に来たんですか?」と尋ねてみたくて仕方なかったです。
 しませんでしたが。笑。

 さて、それらは完全に予想外でしたが、映画自体の内容は完全に予想通りでした。
 というのもまず「人里離れた村に部外者が呼び込まれてひどい目に合う」というのはホラー映画の定番でありがちだからです。
 さらに監督の性格なのか、めちゃめちゃフラグが立ちまくっているんですよ。
 村の長老に秘密の書を見せてもらっていた男が「写真を撮ってよいか?」と尋ねて、「それはダメだ!」と断られたら、この後どういった展開になるか、だいたい予想はつきますよね。

 映画の内容が予想通りであることは必ずしも悪いことだとは思いません。
 ホラー映画の定番であることも、フラグが立つことも決して悪いことではない。
 ただ、それでも何かしら観客の予想を大きく裏切る何かがあって欲しかった、とは思います。

 それにしてもどうしてあんなに女性客が多かったのか、本当に不思議でなりません。
 もちろん女性はホラー映画を見るな!というようなことを言っているのではないですよ。
 男女を問わず、ホラー映画を見る人が増えるのは自分にとって好ましいことです。
 見る人が増えれば、必然的に上映本数が増えることに繋がりますからね。

 本作が気に入った人は、パスカル・ロジェ監督の『ゴーストランドの惨劇』も見てください。
 自分は「ミッドサマー」よりもはるかに『ゴーストランドの惨劇』の方が出来がよいと思っています。

 逆に本作が気に入らなかった人は、もうホラー映画なんて見ない!などといわず、『フレイルティー 妄執』を見てください。
 その結末は決して予想出来ないと思います。

 お気に入り度★★★☆、お薦め度★☆(★は五つで満点、☆は★の半分)です。
コメント
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