ロバート・パティンソン主演、マット・リーヴス監督、『THE BATMAN-ザ・バットマン-』、イオンシネマ筑紫野にて鑑賞(月イチクーポンにて、鑑賞料金1200円)。2022年10本目。
変身ヒーローものってどうしたって荒唐無稽なものにならざるを得ないと思っています。
そもそもどうして変身しないといけないんだよって話ですし、変身前の冴えない主人公と変身後のヒーローになった主人公が同一人物だということに周りの人間が気づかないというのはよくよく考えれば不自然です。
『スーパーマン』シリーズにおいてスーパーマンの正体がクラーク・ケントであることに周りの人間が気づかないのはスーパーマン自身が正体を気づかせないような電波を発信しているからなのだそうです(そういう設定が本当にある、らしい)。
なるほど、と思うと同時に、スーパーマンって大変だなと思わずにはいられません。
『バットマン』シリーズではどうなのかというと、バットマンの正体はブルース・ウェインなのですが、ブルース自身が正体を隠すために何かをしているというわけではありません。
ただこれまでの作品は、登場するキャラクターが現世のものでない雰囲気を醸し出していたり、アクションがとにかくド派手だったり、ギミックがオタク心をくすぐるものだったりと細かいところは突っ込まなくてもいっか、と思うような「何か」がありました。
しかし、この『THE BATMAN-ザ・バットマン-』は良くも悪くもリアル路線なんですよ。
登場するキャラクターは全員人間で、アクションは控えめ、オタク心をくすぐるようなギミックもなし、この作品の世界観でバットマンの正体がブルース・ウェインだと誰も気づかないというのはちょっと、、、というかかなり無理があります。
ゴッサムシティにおいてバットマンは当然有名人なのですが、同じぐらいブルース・ウェインも顔を知られてますからね。
同じような背格好の二人で、声だって似ていて、さらに言えば二人が同時に公共けの場に姿を現すことはない。
これで誰もバットマンの正体がブルース・ウェインだと疑わないというのはありえない、、、特に今作でバットマンと恋に落ちるキャットウーマンことセリーナはバットマンの正体が気にならなかったのかと思わずにはいられません(気づいていて芝居をしていただけかもしれないけれど)。
今述べたことは突っ込んでも仕方のないことなのかもしれませんが、それを抜きにしてもお世辞にも良い出来とは思えませんでした。
本作はバットマンと相棒のゴードン刑事がリドラーから仕掛けられた謎解きをしつつ、再開発事業の裏に隠された真実を探る、探偵ものなのですが、具体的に二人が何をするのかというと関係者への聞き込み「だけ」なんですよね。
その証言が正しいのかどうか、裏を取るということもしません。
その関係者が「XXだったのだ」というと二人は「そうだったのか」と納得しちゃうんですよ。
それは如何なものかと思いました。
一例を挙げると(聞き込みとは違いますが)、セリーナから彼女の父親が実はギャングの顔役であるファルコーネであることが明かされます。
でもそれはセリーナの母親がそう言っていたというだけで、何かしら証拠があるわけではないんですよ。
ファルコーネ自身そのことを知らないのです。
そんなことってありますかね?
関係があった女性が妊娠し、子どもを産むが、男はその子どもが自分の血を引いているかもしれないとは全く思わなかった?
セリーナの母親にしてもなぜファルコーネに認知を求めなかったのか。
そういった事実関係をはっきりさせなければ、セリーナの母親の言っていることが真実であるとは言えないはずなのですが、本作ではセリーナの母親がそう言っていたからという理由だけでセリーナの父親はファルコーネだということになってしまうのです。
本作においては万事がその調子で、これをミステリーというのはちゃんちゃらおかしいです。
自分は酷評になってしまいましたが、世間的な評価はそこまで悪くないようですね。
続編も作られるのかな?
まぁ続編でもひたすら重く、暗く、長く、リアル路線で、でもバットマンの正体は誰も気づかない、という作品になるのでしょう。
お気に入り度★★、お薦め度★★(★は五つで満点、☆は★の半分)です。
変身ヒーローものってどうしたって荒唐無稽なものにならざるを得ないと思っています。
そもそもどうして変身しないといけないんだよって話ですし、変身前の冴えない主人公と変身後のヒーローになった主人公が同一人物だということに周りの人間が気づかないというのはよくよく考えれば不自然です。
『スーパーマン』シリーズにおいてスーパーマンの正体がクラーク・ケントであることに周りの人間が気づかないのはスーパーマン自身が正体を気づかせないような電波を発信しているからなのだそうです(そういう設定が本当にある、らしい)。
なるほど、と思うと同時に、スーパーマンって大変だなと思わずにはいられません。
『バットマン』シリーズではどうなのかというと、バットマンの正体はブルース・ウェインなのですが、ブルース自身が正体を隠すために何かをしているというわけではありません。
ただこれまでの作品は、登場するキャラクターが現世のものでない雰囲気を醸し出していたり、アクションがとにかくド派手だったり、ギミックがオタク心をくすぐるものだったりと細かいところは突っ込まなくてもいっか、と思うような「何か」がありました。
しかし、この『THE BATMAN-ザ・バットマン-』は良くも悪くもリアル路線なんですよ。
登場するキャラクターは全員人間で、アクションは控えめ、オタク心をくすぐるようなギミックもなし、この作品の世界観でバットマンの正体がブルース・ウェインだと誰も気づかないというのはちょっと、、、というかかなり無理があります。
ゴッサムシティにおいてバットマンは当然有名人なのですが、同じぐらいブルース・ウェインも顔を知られてますからね。
同じような背格好の二人で、声だって似ていて、さらに言えば二人が同時に公共けの場に姿を現すことはない。
これで誰もバットマンの正体がブルース・ウェインだと疑わないというのはありえない、、、特に今作でバットマンと恋に落ちるキャットウーマンことセリーナはバットマンの正体が気にならなかったのかと思わずにはいられません(気づいていて芝居をしていただけかもしれないけれど)。
今述べたことは突っ込んでも仕方のないことなのかもしれませんが、それを抜きにしてもお世辞にも良い出来とは思えませんでした。
本作はバットマンと相棒のゴードン刑事がリドラーから仕掛けられた謎解きをしつつ、再開発事業の裏に隠された真実を探る、探偵ものなのですが、具体的に二人が何をするのかというと関係者への聞き込み「だけ」なんですよね。
その証言が正しいのかどうか、裏を取るということもしません。
その関係者が「XXだったのだ」というと二人は「そうだったのか」と納得しちゃうんですよ。
それは如何なものかと思いました。
一例を挙げると(聞き込みとは違いますが)、セリーナから彼女の父親が実はギャングの顔役であるファルコーネであることが明かされます。
でもそれはセリーナの母親がそう言っていたというだけで、何かしら証拠があるわけではないんですよ。
ファルコーネ自身そのことを知らないのです。
そんなことってありますかね?
関係があった女性が妊娠し、子どもを産むが、男はその子どもが自分の血を引いているかもしれないとは全く思わなかった?
セリーナの母親にしてもなぜファルコーネに認知を求めなかったのか。
そういった事実関係をはっきりさせなければ、セリーナの母親の言っていることが真実であるとは言えないはずなのですが、本作ではセリーナの母親がそう言っていたからという理由だけでセリーナの父親はファルコーネだということになってしまうのです。
本作においては万事がその調子で、これをミステリーというのはちゃんちゃらおかしいです。
自分は酷評になってしまいましたが、世間的な評価はそこまで悪くないようですね。
続編も作られるのかな?
まぁ続編でもひたすら重く、暗く、長く、リアル路線で、でもバットマンの正体は誰も気づかない、という作品になるのでしょう。
お気に入り度★★、お薦め度★★(★は五つで満点、☆は★の半分)です。