この世界の憂鬱と気紛れ

タイトルに深い意味はありません。スガシカオの歌に似たようなフレーズがあったかな。日々の雑事と趣味と偏見のブログです。

『クラバート』に対する個人的な不満。

2022-01-09 12:59:10 | 読書
 昨日、アクセス解析を見たら、【『クラバート』】で検索して当ブログに来ている人がやたらいました。
 なぜ今ごろ『クラバート』?と疑問に思ったのですが、どうやら『千と千尋の神隠し』が地上波放送された際、スタジオジブリの公式アカウントが視聴者からの疑問に答えるというイベントが行われ、その中で『クラバート』が紹介されていたためのようです(こちら)。
 先に言っておきますが、『クラバート』の作中に、なぜ千尋が豚の中にお父さんとお母さんはいないことを見抜いたのか、直接的な答えがあるわけではないですからね。
 ただ、似たようなシーンがありますよ、というだけで…。
 それにしても宮崎駿も『クラバート』を読んでいたんですねぇ。
 まぁそうだとしても何の不思議もありません。
 『クラバート』は児童文学の巨匠であるオトフリート・プロイスラーの最高傑作ですから。
 自分も今まで読んだ中で一番面白いと思う小説は?と訊かれたら、迷いなく「『クラバート』!」と答えるぐらい『クラバート』が好きです。
 ただ、『クラバート』に対して何の不満もないかというとそういうわけではないんですよね。
 不満はあります。
 例えば、作中、親方との決着はつくのですが、大親分との決着はつかないのです。
 どう考えても親方は大親分の傀儡でしかないので、大親分との決着がつかないこと、大親分の正体が明かされないことには不満を覚えずにはいられません。
 それに何と言ってもソロを歌う娘ですよ。
 『クラバート』には清廉で聡明な一人の少女が登場します。
 少女はクラバートのことを愛し、最後には彼を親方の手から救い出すのですが、彼女の名が作中明かされることはありません。
 名が明かされぬことには理由があって、それは名が知られると命の危険があるからなのですが、クラバートが解放された後も彼女が名を名乗ることはないのです。
 それがいいんだよ、という人もいるかもしれませんが、自分には不満なのです。

 そういった不満があって(無謀にも)『クラバート』を下敷きにした『バード』という作品を書き始めたこともあったのですが、現在二話目を持ちまして絶賛打ち切り中です。
 二話目までなら充分面白いと思うんだけどね。。。
コメント (2)    この記事についてブログを書く
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2 コメント

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Unknown (あり寸)
2022-01-14 22:52:05
児童書は、読んだ記憶がないのよね。
まぁ、せぷのお勧めなら一度読んでみるか
と思うけど、この5年程勝治は、PCのみなんだよね。
老眼がああああ憎いww

7月かああ、「はも」が美味しい時期だよね。
気が向いたら、連絡してくれ~。
スカイダイビンク、違う、パラグライダー
どっちもするの、いややな。
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勝治って誰? (せぷ)
2022-01-16 10:56:56
『クラバート』、めっちゃお薦めです。
児童書ではあるけれど、児童書と侮るなかれ。
児童書とかいう枠を抜きにして自分がこれまで読んだ小説の中で一番面白い作品だよ。
それに文字も大きいから、今のあり寸には読みやすいんじゃないかな。

「はも」ってよく知らないけど、京都の名物ではないの?
大坂ではなく、京都で会うの?

ps.勝治って誰ですか?あり寸のところの町内会長さん?
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