たまには監督のことも知ろうと思って、ASのインタビュー。公式にも出ていますが、どうみても良いとこ取りでしかないので、ちまちまと頭からやっていきますが、最後まで終わらない可能性もあります。ところどころ、突っ込みたくなったところにはカッコ付きで私見が挟み込んでありますが、どうぞ気になさらずに。私見です。
-----------
Q:今年の締めくくりにに6-0です。リーガでは最多得点、バルサまで勝ち点2差です。
P:私には驚くことではなかったよ。なぜなら、私は常に、このチームに何を与えられるかをはっきり認識してきたからだ。ここにはクオリティと献身がある。リーガで2位というのはエキサイティングなものだ。
Q:バルサがアブダビで、より力の劣る相手に対してクラブW杯を勝ち取ったことについて、あなたはEl Largueroの中で、アスール・グラナの試合について有名なフレーズを強調しました。
P:私が言ったことは非常にはっきりしているし、私を好んでくれる人すべてが、この種の議論の種を探すことがない人間だと理解してくれる。そのフレーズはバルサに対して反感を持って言ったものでもなく、彼らが悪い戦い方をしたと言ったのでもない。むしろ逆で、いつでも私はバルセロナのフットボールに魅せられ、バルサの選手たちはその試合を作り出すキャラクターに適応していると言っている。しかし私が強調するのは、ベルナベウが好むフットボールは違うのだということだ。よりダイレクトで、より攻撃的で、ボールに対してリスクを犯していく。そういうマドリーが、サラゴサ戦で見て取れただろう。もしマドリーが探し探しプレイしていたら、たいていスタンドからブーイングされることになるだろう。スタイルが違うのだ。しかし、決して私は、バルサが悪いプレイをしているとは言っていない。
(元の発言はたぶんこれ)
Q:マドリーの整然とした試合運びは、選手たちの資質によるものでしょうか、それともペジェグリーニ流を教え込んだからでしょうか?
P:まずは、順応している選手たちを評価する。例えば、私は5シーズンをビジャレアルで過ごしたが、チームの試合運びは、よりボールにタッチし、ボールを回す手の込んだものだった。しかしこのマドリーのチームの中には、多くのダイレクトなプレーをする選手たちが居る。また私が強調したいのは、ベルナベウは非常に速くエリアに到達すること、常にエリア内で相手を脅かすような存在であることを好み、またスペースを探すのにあまり忍耐しないということだ。
Q:マルセイユ戦以来、4人の中盤でプレイすることを決めたのがはっきり見て取れます。最終的に、試合に適したシステムを見つけたということですね。
P:シーズン開始当初、私たちは月に8試合をこなし、1週間通してトレーニングするということができなかった。私はチームを固定できず、ローテーションを取らざるを得なかった。これが私には重要なことだった。試合の構造を見出すためにあらゆる形態を試し、動き方は選手たちによって調節されていった。このマドリーは、私が好む哲学に基づいてプレイしている。敵のゴールを見ること、より少ない選手で守ること、できるだけすばやい手段でゴール前へたどり着くこと、良いボールポゼッションなのに展開していくのを諦めないことだ。
Q:あなたには、特に冒険を犯す必要がないような、豪華なトリデンテがいますね。クリスチアーノ、イグアイン、ベンゼマです。
P:ラウルとファン・ニステルローイを忘れている。私は彼らも戦力にしている。
Q:そうは言っても、ラウルとルートは、30分かその程度しかプレイしません。
P:見てくれ、最近の何試合かを。土曜日にはイグアインとクリスチアーノ。バレンシア戦では、イグアインとベンゼマ。マルセイユ戦では、クリスチアーノとイグアイン。我々はFWを2人置くが、疑いなく、同時に3人プレイすることもできる。それにカカも欠けている。
(この答えでは、ラウルやルートが30分しか出てないことの説明になってないと思うんだけど)
Q:ずいぶんと込み入った話ですね!
P:私たちは、シーズンの初めにこうやって戦っていたのだが、君の仲間たち(マスコミという意味だろう)はずいぶんと私を批判していた。私は、4人のFWでやっていた時のことにも満足している。7試合中7試合で勝利し、24ゴールを挙げているんだ。もっとボールを持つこと(ポゼッション?)が強調されていたが、我々の特性上それは不可能だった。今、私たちはいくつかの変化形を持つスタイルに順応してきている。しかし、それは全員を同時に起用するということではない。
Q:シーズン当初は4-2-2-2を採用していましたが、今は4-3-1-2を取っているように見えます。
P:いま私たちは、両サイドに開く2人のボランチを置き、より中央よりにもう1人のボランチがいる。ファン・デル・ファールトはエンガンチェ(中央に居る前後のつなぎ役)、マルセロは左でより自由に動き、ラスが中央よりでシャビをサポートする。しかし9月の時点と比べても動きには同じような自由があったし、サイドも同様だった。今唯一違うのは、行きと帰りとで(カーサとフエラくらいの意?)FW1人とボランチ1人を入れ替えるくらいだ。こういったやり方は、ビジャレアルで既に、セナ、ホシコ、タッキナルディ、ソリンとリケルメを自由な存在にしたり、カソルラを使ったりしてやっていたことだ。
(また懐かしい名前がぽつぽつと…タッキとかソリン、どうしてるんだろう)
Q:マルセロはシークレットウェポンになっているのでしょうか?
P:確かなことは、彼はさまざまな場面で我々を十分に助けてくれる非常にポリヴァレント(多才)な選手になっているということだ。左のサイドであり、それでいてファン・デル・ファールトの背後をカバーし、また自由に動いてエンガンチェともなる。ラウルもまた、ファン・デル・ファールトの位置でプレイできる存在だ。
Q:しかし強調したいのは、どのようにしてあなたが戦術的なアウトラインを示すのかということですが?
P:このアウトラインは好きじゃないのかな?
Q:つまり3人の中盤(セントロカンピスタ)を置くということ?
P:いや違う。2人のセントロカンピスタで、1人は自由に動くボランチ、1人はより中央よりということだ。ビジャレアルでやったのと同じことだ。いま私たちは、私が望むようにプレイしている。フォワードの選手たちも、一番前で静かにしているのではない。私はよく動き継続した機動性のあるフォワードを好む。もし必要であるなら、スピードをもってマークを外すために、サイドでの争いに負けたり引き下がることもするような(ここちょっと自信なし)。
Q:ベンゼマは、メスタージャで素晴らしい試合をしたにもかかわらず、ベンチスタートでした。
P:私には23人の選手がいて、誰もが前へと進んでいくための、選ばれた役目を担うだろう。コパでの敗退は、不幸なことだったが、そのおかげで1週間の中でよりトレーニングに時間を裂く手助けになるだろうし、こうやってより安定した11人を設定していける。様子を見ながら、16人か17人の選手でシーズンの終わりに到達したい。
(先発・ベンチを固定、6~7人の選手にはチャンスなしと宣言してるように聞こえますが)
Q:ベンゼマは、1ヶ月の間、かろうじてボールを転がす程度でした。
P:私はそうは見ていない。あの子は、少しずつ、私たちが彼に望むものに慣れていっている。フランスでは、彼は別のたたかい方をしていたし、ここでは別のフットボール・コンセプトに同化しつつある。我々が若いチームだということも忘れてはいけない。ラモスは23歳、ペペは24歳、アルビオルが23歳、マルセロが21歳、ベンゼマが22歳、イグアインが22歳、ラスが24歳だ。一番のベテランは、カギ括弧付きでだが、ファン・デル・ファールト、シャビ・アロンソ、カシージャスの28歳だ。
Q:はっきりさせましょう。ベンゼマはメスタージャでの試合まで、少し心ここにあらずだったのでは。
P:そうだな(ためらいながら)。そう、いくつかの試合ではおそらくイエスだ。ただ他の試合ではノーだ。しかし、9月にやってくることも、新加入選手を一緒にすること、昨シーズンタイトルをかけて最後まで戦い抜いた選手たちに対する説明をせずに後回しにすることも、問題ではない(?)。最初から同じチームを組んでいたら失敗しただろう。私はあらゆる批判を受け入れるが、適応させるためにはそうしたことを繰り返す。
(新加入には配慮するが、元からいた選手は蔑ろか?)
Q:イグアインは結果を出しています。しかしあなたは、最初の何ヶ月か彼を起用せず、何分かチャンスを与えただけだった。しかし今彼はアンタッチャブルな存在です。結局あなたは、彼を9番としている(エースFW)。
P:イグアインは私にとって、常に9番の存在だ。私は彼に9番でいてほしい。シーズン当初、彼をほとんど起用しなかったのは確かだ。第1に、私は彼を知っていたからだ。第2に、私は彼と話をした。第3に、ベンゼマが慣れるべきだったからだ。彼は私にとって非常に考慮に入れるべき選手であり、常にレギュラーとして評価していた。それに、プレスカンファレンスで、彼はローテーションについて理解し、反論することはないと言っていた。イグアインと日々のコミュニケーションをとると、外からの批判を和らげるようにできていた。彼がサブであったとき、イグアインは成熟した反応を見せていた。これはラウルも同様だし、そうしたことは今、ベンゼマやグラネロもしている。そういった決定すべてには内部で首尾一貫したものがある。
(苦しい言い訳に聞こえるなあ。ローテーションどころじゃない起用のされなさだったように思いますけどね。今でも、例えばイグアインが2,3試合無得点に終わったら、あっさりベンチ行きになるんじゃないかと疑ってるんですが。随所、どうにかしてベンゼマを使いたいように聞こえるので。)
Q:これから、今サブになっているラウルに、どんな役割をさせるのでしょうか?
P:たった1試合だけ、彼に女の子が生まれたときに、彼は1分もプレイしなかっただけだ。それ以外の試合すべてで、彼は試合に出場している。私が彼を15分や20分しか起用しない場合、彼は幸せではないだろう。しかし彼は、知能的な目的、動き、相手のディフェンダーたちを引きずり出すこと、といった多くの変化を我々に与えてくれる。ラウルは常に、どうあるべきかを知り、我々に多くの選択肢を与えてくれる。彼が幸せになるようにどう起用するか! それは不合理だ。ラウルは最初の2ヶ月先発でプレイしたが、他のFWたちが素晴らしいフォームを取るようになってきたので、選択しなければならなかった。
(ラウルはずっと途中出場の役割でいかされるようですね。長年培ってきたリズムをこうもあっさり崩されて、しかも監督には、先発に戻るチャンスを与えるつもりはないらしい。長年に渡って、またつい先日まで素晴らしい走りを見せていたフェラーリが、どこも故障していないのに、いまはコンビニへのお使い程度の扱いです。)
-----------
これでようやく半分過ぎたか、くらいか。全部は無理かも。
最初は、できるだけペジェグリーニの考え方を知ろうと、できるだけ公平な気持ちで読むつもりだったんですが、読めば読むほどこの人の考えはひっかかる。
ペジェグリーニなりの哲学を持ってやっているのはよーくわかりますが、同意しかねるところとが各所にある。シーズン終了までに16~17人で固定するつもりだとか、そんな発言をされたら、今既に干されている選手たちには察するところがあるんじゃないだろうか。普通、全員のモチベーション揚げるような発言しませんか。競争はない、優遇される選手とそうでない選手がいると言っているようなものだし、またこれでは、カンテラの引き上げにも期待できなさそうです。
新加入選手たちの適応重視についても、それも重要だろうけど、それまでに所属していた選手やベテランは放置でかまわないと思っているようですね。ま、フロレンティーノ・ペレス的には、非常によくできた監督なのかもしれませんが。
↑ 12月22日 ここまで
↓ 12月23日追加、完了
-----------
Q:しかしラウルに娘が誕生した日、あなたは彼をピッチサイドに準備させて、しかし最終的にはディアラとドレンテを選択しました。それなのに
あなたの発言は、ラウルは家族の問題でプレイしなかった、だった。
P:私は「家族の問題」という単語を間違って使った。しかし、理解してほしいのは、良い意味で言ったのだということだ。私は彼を使うつもりだったが、チームは試合を3-2にしていた。しかし、もしラウルが私にとって重要なのは、試合が1-1の時だ。アルメリア戦で、私は勝つために彼を起用することを考えていた。だから私が、彼は「titularismo(先発のレベルにある、くらいの意味)」だと言うのは、彼が常に、出場しパフォーマンスを見せるのに、パーフェクトなコンディションにあるからだ。
Q:カカは6800万ユーロのコストに見合う選手にまだなっていないようです。いつ彼はチームに戻るのでしょうか?
P:恥骨炎は難しく、また非常に痛みを伴う。クリスマス休暇は非常に都合が良いし、メディカルチームからの復帰の許可が出るのも見込める。カカがいない間、ファン・デル・ファールトがそのミッションを非常に良く果たしてくれている。ラファエルは、常にチームの中での彼の役割を理解しており、その態度は非常に素晴らしいものだ。
Q:クリスマスにはクリスチアーノの家に毎日通って、彼の身に何も起こらないように守ってあげるつもりですか?
P:クリスチアーノは抜群の存在だ。常に、試合の中で違いを見せる。バルセロナは「メッシをマークしろ」でここでは「クリスチアーノをマークしろ」だ。フットボールに関しては格別だ。彼はまた、人間としても素晴らしい。試合がなく、クリスチアーノがプレイしない試合がないなら、我々は困らないだろう。しかし、彼の明らかなメリットがないとき、彼が怪我をしていてもマドリーが首位にすらなったということは重要だろう。そしてメスタージャでは、彼も、カカもいなかったのに、我々は勝利した。
Q:バレンシアでは卒業試験が行われ、ファンは「優」の評価をつけました。
P:シーズン当初から、このチームはそれができると思っていた。セビージャ戦だけが、良くなかったが。しかし、我々はエル・マドリガルでも、ビセンテカルデロンでも、メスタージャでも勝利したし、カンプ・ノウでは高度なものを示した。
Q:ペペはシーズンの残りに出場できません。この冬に、ペペに代わる線種を補強する方が良いと思っていますか?
P:落ち着いて事態を評価し、代替案があるかを見ていく必要がある。私にとっては、ガライもまた先発に足る存在であり、回復したメツェルダーも同様だ。ガライはトレーニングでも高いレベルでプレイしてきているし、私は常にそのことを心に留めている。
Q:ガライが先発ということは、ラモスはこのまま落ち着いて「2番(右のラテラル)のままで行くという意味ですね。
P:私は夏にセルヒオと話し合った。そして私の意見は変わっていない。スペイン代表のレギュラーで、W杯にも出場しようというセルヒオから仕事を取り上げるなんて、常軌を逸している。彼は、サイドで非常に良くやっている。より良くやってやろうという熱意について不安があるという問題点もあったが、反応はよくなっている。セントラルのポジションは非常に良くカバーされている。なぜなら、状況が必要になれば彼もセントラルでプレイできるからだ。でも私はその必要はないと考えている。私にとって、ラモスは今も右サイドにいる選手だ。
Q:では、左ラテラルを補強する?
P:それはもっと後に評価されることだろう。私は、ベルナベウでのマルセロが、再びラテラルとしてプレイする可能性を考えている。我々はまた、カンテラにもラテラルの選手がいると見ている。
Q:では、誰がいましたか?
P:どのトレーニングにも若手が入ってきているし、私はほぼすべての選手をテストした。しかし、この問題については落ち着いて当たっていくことになるだろう。
Q:フロレンティーノ・ペレスは、火曜日のクリスマスディナーで、何を求めましたか?
P:テーブルでは、2010年の目標がすべて明らかにされた。第1の目標は、チャンピオンズ・リーグのファイナルをベルナベウでプレイすること。そして第2には、リーガで優勝することだ。どちらのタイトルにも挑戦する。
Q:クリスマス休暇の時点で、リーガのタイトルは、マドリーかバルサかの問題になっています。両者の間には2ポイントの差しかありません。
P:他のチームも見逃すわけにはいかない。しかし、確かに私は我々の勝ち点のレベルにとても満足している。私は、ここまでで34ポイントの勝ち点を計算していたが、既に37ポイントに達している。とんでもないことだよ。前半戦を49ポイントで折り返すこともできるだろう。しかし私は、セビージャもバレンシアも、計算の外に置いてはいない。
Q:すべてのタイトルを手にしたバルサの衰退を願うことはできるでしょうか? グアルディオラは、未来は暗いと言っています。
P:願わくばだね。彼らのレベルは非常に高い。しかしカレンダーは、我々にとって好ましいものだ。リーガでは、バルサはビッグ4のピッチに行かなければならず、一方で我々は、彼らのカーサのすべてを済ませた。こうしたことが、後半戦に我々に対してアドバンテージを与えてくれるとしても、バルサに対する緊張は緩めないよ。
(これは確かにアドバンテージ。どういうわけか今シーズンの後半戦は、バルサ、セビージャ、バレンシア、アトレチコ、ビジャレアル、すべてベルナベウで戦うことができる。)
Q:締めくくりに向かいましょう。アルコルコン戦の夜は眠れませんでしたか?
P:私がここに来て以来、個人的には最悪だった。何かをわつぃが失敗したのはわかっていたが、それは先発起用の問題ではない。なぜなら、既にやった先発を再び繰り返したものだからだ。辛いことだったが、しかし批判が私を沈めることも、賞賛が私を高めることもないというのは真実だ。
Q:あの夜はまた、グティとの争いで終わりました。彼があなたを侮辱したと言われていますが。
P:あれは単に議論をしただけだ。喧嘩も争いも、言われているような敬意を欠いたようなことはなかった。ここへやって来て以来、最も辛いエピソードになってはいるが、解決された話だ。
Q:嫌な話でした。休暇にはチリに帰りますか?
P:誰かに慌てさせられるようなことがなければ、1週間チリに帰るよ(笑)。アルコルコン戦のあとでは不可能だとも思ったが、最終的に、トゥロン(クリスマスのアーモンド菓子)を食べることができるだろうね。
(辞めさせられることなくクリスマスを越えられる、という意味だと思う)
Q:楽しい休暇を。そして仕事に戻るわけですね。
P:私には2011年までの契約があり、私の考え方や新年は堅実に成し遂げられている。心配する理由は何もない。ホルヘ・バルダーノが、この夏に私にかけてくれて、我々は常に一致して働いている。私は、クラブが私自身にかけてくれたことを、決して落胆させたくはない。
-----------
-----------
Q:今年の締めくくりにに6-0です。リーガでは最多得点、バルサまで勝ち点2差です。
P:私には驚くことではなかったよ。なぜなら、私は常に、このチームに何を与えられるかをはっきり認識してきたからだ。ここにはクオリティと献身がある。リーガで2位というのはエキサイティングなものだ。
Q:バルサがアブダビで、より力の劣る相手に対してクラブW杯を勝ち取ったことについて、あなたはEl Largueroの中で、アスール・グラナの試合について有名なフレーズを強調しました。
P:私が言ったことは非常にはっきりしているし、私を好んでくれる人すべてが、この種の議論の種を探すことがない人間だと理解してくれる。そのフレーズはバルサに対して反感を持って言ったものでもなく、彼らが悪い戦い方をしたと言ったのでもない。むしろ逆で、いつでも私はバルセロナのフットボールに魅せられ、バルサの選手たちはその試合を作り出すキャラクターに適応していると言っている。しかし私が強調するのは、ベルナベウが好むフットボールは違うのだということだ。よりダイレクトで、より攻撃的で、ボールに対してリスクを犯していく。そういうマドリーが、サラゴサ戦で見て取れただろう。もしマドリーが探し探しプレイしていたら、たいていスタンドからブーイングされることになるだろう。スタイルが違うのだ。しかし、決して私は、バルサが悪いプレイをしているとは言っていない。
(元の発言はたぶんこれ)
Q:マドリーの整然とした試合運びは、選手たちの資質によるものでしょうか、それともペジェグリーニ流を教え込んだからでしょうか?
P:まずは、順応している選手たちを評価する。例えば、私は5シーズンをビジャレアルで過ごしたが、チームの試合運びは、よりボールにタッチし、ボールを回す手の込んだものだった。しかしこのマドリーのチームの中には、多くのダイレクトなプレーをする選手たちが居る。また私が強調したいのは、ベルナベウは非常に速くエリアに到達すること、常にエリア内で相手を脅かすような存在であることを好み、またスペースを探すのにあまり忍耐しないということだ。
Q:マルセイユ戦以来、4人の中盤でプレイすることを決めたのがはっきり見て取れます。最終的に、試合に適したシステムを見つけたということですね。
P:シーズン開始当初、私たちは月に8試合をこなし、1週間通してトレーニングするということができなかった。私はチームを固定できず、ローテーションを取らざるを得なかった。これが私には重要なことだった。試合の構造を見出すためにあらゆる形態を試し、動き方は選手たちによって調節されていった。このマドリーは、私が好む哲学に基づいてプレイしている。敵のゴールを見ること、より少ない選手で守ること、できるだけすばやい手段でゴール前へたどり着くこと、良いボールポゼッションなのに展開していくのを諦めないことだ。
Q:あなたには、特に冒険を犯す必要がないような、豪華なトリデンテがいますね。クリスチアーノ、イグアイン、ベンゼマです。
P:ラウルとファン・ニステルローイを忘れている。私は彼らも戦力にしている。
Q:そうは言っても、ラウルとルートは、30分かその程度しかプレイしません。
P:見てくれ、最近の何試合かを。土曜日にはイグアインとクリスチアーノ。バレンシア戦では、イグアインとベンゼマ。マルセイユ戦では、クリスチアーノとイグアイン。我々はFWを2人置くが、疑いなく、同時に3人プレイすることもできる。それにカカも欠けている。
(この答えでは、ラウルやルートが30分しか出てないことの説明になってないと思うんだけど)
Q:ずいぶんと込み入った話ですね!
P:私たちは、シーズンの初めにこうやって戦っていたのだが、君の仲間たち(マスコミという意味だろう)はずいぶんと私を批判していた。私は、4人のFWでやっていた時のことにも満足している。7試合中7試合で勝利し、24ゴールを挙げているんだ。もっとボールを持つこと(ポゼッション?)が強調されていたが、我々の特性上それは不可能だった。今、私たちはいくつかの変化形を持つスタイルに順応してきている。しかし、それは全員を同時に起用するということではない。
Q:シーズン当初は4-2-2-2を採用していましたが、今は4-3-1-2を取っているように見えます。
P:いま私たちは、両サイドに開く2人のボランチを置き、より中央よりにもう1人のボランチがいる。ファン・デル・ファールトはエンガンチェ(中央に居る前後のつなぎ役)、マルセロは左でより自由に動き、ラスが中央よりでシャビをサポートする。しかし9月の時点と比べても動きには同じような自由があったし、サイドも同様だった。今唯一違うのは、行きと帰りとで(カーサとフエラくらいの意?)FW1人とボランチ1人を入れ替えるくらいだ。こういったやり方は、ビジャレアルで既に、セナ、ホシコ、タッキナルディ、ソリンとリケルメを自由な存在にしたり、カソルラを使ったりしてやっていたことだ。
(また懐かしい名前がぽつぽつと…タッキとかソリン、どうしてるんだろう)
Q:マルセロはシークレットウェポンになっているのでしょうか?
P:確かなことは、彼はさまざまな場面で我々を十分に助けてくれる非常にポリヴァレント(多才)な選手になっているということだ。左のサイドであり、それでいてファン・デル・ファールトの背後をカバーし、また自由に動いてエンガンチェともなる。ラウルもまた、ファン・デル・ファールトの位置でプレイできる存在だ。
Q:しかし強調したいのは、どのようにしてあなたが戦術的なアウトラインを示すのかということですが?
P:このアウトラインは好きじゃないのかな?
Q:つまり3人の中盤(セントロカンピスタ)を置くということ?
P:いや違う。2人のセントロカンピスタで、1人は自由に動くボランチ、1人はより中央よりということだ。ビジャレアルでやったのと同じことだ。いま私たちは、私が望むようにプレイしている。フォワードの選手たちも、一番前で静かにしているのではない。私はよく動き継続した機動性のあるフォワードを好む。もし必要であるなら、スピードをもってマークを外すために、サイドでの争いに負けたり引き下がることもするような(ここちょっと自信なし)。
Q:ベンゼマは、メスタージャで素晴らしい試合をしたにもかかわらず、ベンチスタートでした。
P:私には23人の選手がいて、誰もが前へと進んでいくための、選ばれた役目を担うだろう。コパでの敗退は、不幸なことだったが、そのおかげで1週間の中でよりトレーニングに時間を裂く手助けになるだろうし、こうやってより安定した11人を設定していける。様子を見ながら、16人か17人の選手でシーズンの終わりに到達したい。
(先発・ベンチを固定、6~7人の選手にはチャンスなしと宣言してるように聞こえますが)
Q:ベンゼマは、1ヶ月の間、かろうじてボールを転がす程度でした。
P:私はそうは見ていない。あの子は、少しずつ、私たちが彼に望むものに慣れていっている。フランスでは、彼は別のたたかい方をしていたし、ここでは別のフットボール・コンセプトに同化しつつある。我々が若いチームだということも忘れてはいけない。ラモスは23歳、ペペは24歳、アルビオルが23歳、マルセロが21歳、ベンゼマが22歳、イグアインが22歳、ラスが24歳だ。一番のベテランは、カギ括弧付きでだが、ファン・デル・ファールト、シャビ・アロンソ、カシージャスの28歳だ。
Q:はっきりさせましょう。ベンゼマはメスタージャでの試合まで、少し心ここにあらずだったのでは。
P:そうだな(ためらいながら)。そう、いくつかの試合ではおそらくイエスだ。ただ他の試合ではノーだ。しかし、9月にやってくることも、新加入選手を一緒にすること、昨シーズンタイトルをかけて最後まで戦い抜いた選手たちに対する説明をせずに後回しにすることも、問題ではない(?)。最初から同じチームを組んでいたら失敗しただろう。私はあらゆる批判を受け入れるが、適応させるためにはそうしたことを繰り返す。
(新加入には配慮するが、元からいた選手は蔑ろか?)
Q:イグアインは結果を出しています。しかしあなたは、最初の何ヶ月か彼を起用せず、何分かチャンスを与えただけだった。しかし今彼はアンタッチャブルな存在です。結局あなたは、彼を9番としている(エースFW)。
P:イグアインは私にとって、常に9番の存在だ。私は彼に9番でいてほしい。シーズン当初、彼をほとんど起用しなかったのは確かだ。第1に、私は彼を知っていたからだ。第2に、私は彼と話をした。第3に、ベンゼマが慣れるべきだったからだ。彼は私にとって非常に考慮に入れるべき選手であり、常にレギュラーとして評価していた。それに、プレスカンファレンスで、彼はローテーションについて理解し、反論することはないと言っていた。イグアインと日々のコミュニケーションをとると、外からの批判を和らげるようにできていた。彼がサブであったとき、イグアインは成熟した反応を見せていた。これはラウルも同様だし、そうしたことは今、ベンゼマやグラネロもしている。そういった決定すべてには内部で首尾一貫したものがある。
(苦しい言い訳に聞こえるなあ。ローテーションどころじゃない起用のされなさだったように思いますけどね。今でも、例えばイグアインが2,3試合無得点に終わったら、あっさりベンチ行きになるんじゃないかと疑ってるんですが。随所、どうにかしてベンゼマを使いたいように聞こえるので。)
Q:これから、今サブになっているラウルに、どんな役割をさせるのでしょうか?
P:たった1試合だけ、彼に女の子が生まれたときに、彼は1分もプレイしなかっただけだ。それ以外の試合すべてで、彼は試合に出場している。私が彼を15分や20分しか起用しない場合、彼は幸せではないだろう。しかし彼は、知能的な目的、動き、相手のディフェンダーたちを引きずり出すこと、といった多くの変化を我々に与えてくれる。ラウルは常に、どうあるべきかを知り、我々に多くの選択肢を与えてくれる。彼が幸せになるようにどう起用するか! それは不合理だ。ラウルは最初の2ヶ月先発でプレイしたが、他のFWたちが素晴らしいフォームを取るようになってきたので、選択しなければならなかった。
(ラウルはずっと途中出場の役割でいかされるようですね。長年培ってきたリズムをこうもあっさり崩されて、しかも監督には、先発に戻るチャンスを与えるつもりはないらしい。長年に渡って、またつい先日まで素晴らしい走りを見せていたフェラーリが、どこも故障していないのに、いまはコンビニへのお使い程度の扱いです。)
-----------
これでようやく半分過ぎたか、くらいか。全部は無理かも。
最初は、できるだけペジェグリーニの考え方を知ろうと、できるだけ公平な気持ちで読むつもりだったんですが、読めば読むほどこの人の考えはひっかかる。
ペジェグリーニなりの哲学を持ってやっているのはよーくわかりますが、同意しかねるところとが各所にある。シーズン終了までに16~17人で固定するつもりだとか、そんな発言をされたら、今既に干されている選手たちには察するところがあるんじゃないだろうか。普通、全員のモチベーション揚げるような発言しませんか。競争はない、優遇される選手とそうでない選手がいると言っているようなものだし、またこれでは、カンテラの引き上げにも期待できなさそうです。
新加入選手たちの適応重視についても、それも重要だろうけど、それまでに所属していた選手やベテランは放置でかまわないと思っているようですね。ま、フロレンティーノ・ペレス的には、非常によくできた監督なのかもしれませんが。
↑ 12月22日 ここまで
↓ 12月23日追加、完了
-----------
Q:しかしラウルに娘が誕生した日、あなたは彼をピッチサイドに準備させて、しかし最終的にはディアラとドレンテを選択しました。それなのに
あなたの発言は、ラウルは家族の問題でプレイしなかった、だった。
P:私は「家族の問題」という単語を間違って使った。しかし、理解してほしいのは、良い意味で言ったのだということだ。私は彼を使うつもりだったが、チームは試合を3-2にしていた。しかし、もしラウルが私にとって重要なのは、試合が1-1の時だ。アルメリア戦で、私は勝つために彼を起用することを考えていた。だから私が、彼は「titularismo(先発のレベルにある、くらいの意味)」だと言うのは、彼が常に、出場しパフォーマンスを見せるのに、パーフェクトなコンディションにあるからだ。
Q:カカは6800万ユーロのコストに見合う選手にまだなっていないようです。いつ彼はチームに戻るのでしょうか?
P:恥骨炎は難しく、また非常に痛みを伴う。クリスマス休暇は非常に都合が良いし、メディカルチームからの復帰の許可が出るのも見込める。カカがいない間、ファン・デル・ファールトがそのミッションを非常に良く果たしてくれている。ラファエルは、常にチームの中での彼の役割を理解しており、その態度は非常に素晴らしいものだ。
Q:クリスマスにはクリスチアーノの家に毎日通って、彼の身に何も起こらないように守ってあげるつもりですか?
P:クリスチアーノは抜群の存在だ。常に、試合の中で違いを見せる。バルセロナは「メッシをマークしろ」でここでは「クリスチアーノをマークしろ」だ。フットボールに関しては格別だ。彼はまた、人間としても素晴らしい。試合がなく、クリスチアーノがプレイしない試合がないなら、我々は困らないだろう。しかし、彼の明らかなメリットがないとき、彼が怪我をしていてもマドリーが首位にすらなったということは重要だろう。そしてメスタージャでは、彼も、カカもいなかったのに、我々は勝利した。
Q:バレンシアでは卒業試験が行われ、ファンは「優」の評価をつけました。
P:シーズン当初から、このチームはそれができると思っていた。セビージャ戦だけが、良くなかったが。しかし、我々はエル・マドリガルでも、ビセンテカルデロンでも、メスタージャでも勝利したし、カンプ・ノウでは高度なものを示した。
Q:ペペはシーズンの残りに出場できません。この冬に、ペペに代わる線種を補強する方が良いと思っていますか?
P:落ち着いて事態を評価し、代替案があるかを見ていく必要がある。私にとっては、ガライもまた先発に足る存在であり、回復したメツェルダーも同様だ。ガライはトレーニングでも高いレベルでプレイしてきているし、私は常にそのことを心に留めている。
Q:ガライが先発ということは、ラモスはこのまま落ち着いて「2番(右のラテラル)のままで行くという意味ですね。
P:私は夏にセルヒオと話し合った。そして私の意見は変わっていない。スペイン代表のレギュラーで、W杯にも出場しようというセルヒオから仕事を取り上げるなんて、常軌を逸している。彼は、サイドで非常に良くやっている。より良くやってやろうという熱意について不安があるという問題点もあったが、反応はよくなっている。セントラルのポジションは非常に良くカバーされている。なぜなら、状況が必要になれば彼もセントラルでプレイできるからだ。でも私はその必要はないと考えている。私にとって、ラモスは今も右サイドにいる選手だ。
Q:では、左ラテラルを補強する?
P:それはもっと後に評価されることだろう。私は、ベルナベウでのマルセロが、再びラテラルとしてプレイする可能性を考えている。我々はまた、カンテラにもラテラルの選手がいると見ている。
Q:では、誰がいましたか?
P:どのトレーニングにも若手が入ってきているし、私はほぼすべての選手をテストした。しかし、この問題については落ち着いて当たっていくことになるだろう。
Q:フロレンティーノ・ペレスは、火曜日のクリスマスディナーで、何を求めましたか?
P:テーブルでは、2010年の目標がすべて明らかにされた。第1の目標は、チャンピオンズ・リーグのファイナルをベルナベウでプレイすること。そして第2には、リーガで優勝することだ。どちらのタイトルにも挑戦する。
Q:クリスマス休暇の時点で、リーガのタイトルは、マドリーかバルサかの問題になっています。両者の間には2ポイントの差しかありません。
P:他のチームも見逃すわけにはいかない。しかし、確かに私は我々の勝ち点のレベルにとても満足している。私は、ここまでで34ポイントの勝ち点を計算していたが、既に37ポイントに達している。とんでもないことだよ。前半戦を49ポイントで折り返すこともできるだろう。しかし私は、セビージャもバレンシアも、計算の外に置いてはいない。
Q:すべてのタイトルを手にしたバルサの衰退を願うことはできるでしょうか? グアルディオラは、未来は暗いと言っています。
P:願わくばだね。彼らのレベルは非常に高い。しかしカレンダーは、我々にとって好ましいものだ。リーガでは、バルサはビッグ4のピッチに行かなければならず、一方で我々は、彼らのカーサのすべてを済ませた。こうしたことが、後半戦に我々に対してアドバンテージを与えてくれるとしても、バルサに対する緊張は緩めないよ。
(これは確かにアドバンテージ。どういうわけか今シーズンの後半戦は、バルサ、セビージャ、バレンシア、アトレチコ、ビジャレアル、すべてベルナベウで戦うことができる。)
Q:締めくくりに向かいましょう。アルコルコン戦の夜は眠れませんでしたか?
P:私がここに来て以来、個人的には最悪だった。何かをわつぃが失敗したのはわかっていたが、それは先発起用の問題ではない。なぜなら、既にやった先発を再び繰り返したものだからだ。辛いことだったが、しかし批判が私を沈めることも、賞賛が私を高めることもないというのは真実だ。
Q:あの夜はまた、グティとの争いで終わりました。彼があなたを侮辱したと言われていますが。
P:あれは単に議論をしただけだ。喧嘩も争いも、言われているような敬意を欠いたようなことはなかった。ここへやって来て以来、最も辛いエピソードになってはいるが、解決された話だ。
Q:嫌な話でした。休暇にはチリに帰りますか?
P:誰かに慌てさせられるようなことがなければ、1週間チリに帰るよ(笑)。アルコルコン戦のあとでは不可能だとも思ったが、最終的に、トゥロン(クリスマスのアーモンド菓子)を食べることができるだろうね。
(辞めさせられることなくクリスマスを越えられる、という意味だと思う)
Q:楽しい休暇を。そして仕事に戻るわけですね。
P:私には2011年までの契約があり、私の考え方や新年は堅実に成し遂げられている。心配する理由は何もない。ホルヘ・バルダーノが、この夏に私にかけてくれて、我々は常に一致して働いている。私は、クラブが私自身にかけてくれたことを、決して落胆させたくはない。
-----------