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マールイ 1月16日 「白鳥の湖」 兵庫公演感想②


第2幕
やけに、ツァルが笑顔だ。。。。すごい笑ってる。。。。
そう思いながら、2幕最初の宮廷のお客の踊りを眺めていると、
お客の面々がものすごく笑っていて。
数年前の爆笑を堪えきれていない様子のハンガリーを思い出してしまった。

なんだろー、やっぱり千秋楽だから、万感の思いってのもさることながら、これで故郷に帰れるし、
2幕さえ終われば、ちょっと羽根を伸ばせる人たちもいるし、
まあいろいろで笑顔炸裂なのかなー、みんなハイなのかなー、

って思いながらラッパ卒を眺め(誰かわからなかった)王妃様を眺め(マルティナさんともこれでお別れかー、さみしいのぅ、、、)マラーホフさんを見て、ルジマトフの「あいかわらずその衣装ですか、、、」(例の蔦模様のあれ)なんて思ったり、ヤフニュークを観て「ああ、そうだ、チャイパドという難関があったんだったっけ、お祈りお祈り」などとわたしはわたしでいろいろ忙しかったんですが。

花嫁候補ちゃんたちが出てきてのけぞってしまいましたぞ!

なんじゃーあの頭は!!!!!

えーと。
以前の渦巻きドリルを覚えているかたには、プチ・デ・ジャ・ヴ?っていうのでしょうか?
でもあれとは違うんです、あれは銀色のダンボールをくるっと丸めてとめましたー、なとんがり帽子でしたもんね。
あれより数段手の込んだ、かなり装飾的な被り物でしたし、花嫁候補ちゃんたちの衣装にちゃんと合った被り物、とにかく全体的なシルエットはとんがり帽子時代に逆戻り、の花嫁候補ちゃんたちなのでした!千秋楽特典その②、でしょうか(笑)


ここからみなさんはじけまくりでした。
まとも(大真面目)だったのはスーシャとルジとミーシャとヤフニュークだけ。
他のみんなはひたすら千秋楽スペシャルバージョンで、ファンサービスにつとめておりました。

まずはスペイン。
アンナさん(黒)はニーナ(白)と扇を交換(これは去年もやってたね・笑)。
サーシャ(黒)とモロゾフ(白)は胸に赤いバラの花を挿していました。
ほんでー、オケも爆走でー、
見事に4人バッラバラ(笑)
全然合っていません。
サーシャは余分にピルエット周っているし(よくもまあ転ばなかったもんですよ)、
アンナさんは目力10倍くらい、かつハイテンションで踊りまくりだから、全然目が離せず、
たぶんニーナとモロゾフもすごかったんだろうけども、あっという間に終わってしまったよー。

イタリア(ナポリターナ)はソロがナターシャとニキータでしたが、
二人ともものっすごく可愛くて弾け飛んでいて最高でした~♪
いやもう、ナターシャの可愛いこと可愛いこと。キューピッドのときもこれくらい可愛ければいいのに!って思わずツッコミです。
そしてオケの爆走がものすごく。
大崩壊一歩手前、のナポリターナでしたねぇ。
さらに後ろの面子がね、なにしろ彼らは若干、ほんの少し小柄、というハンデを背負っているものの、実はこのバレエ団ではものすごいハイレベルの人が揃っていますからね。
(トルマチョフにしてもクズネツォフにしてもラプシャノフにしても、ピルエット10回転はゆるぎなく楽勝な方々ですから。)
弾けて可愛らしい手前のお二人をほったらかしにして、好きほうだいやりたい放題の後ろの人たち・笑
ナポリが壊滅しなかったのは、ひとえに彼らが高い技術を持った職人集団だったからだと思いますね~。ハラショーでした。


もはやフォルテとプレストしかないんじゃないか、ってくらいに暴走しだしたオケですが、
さすがにハンガリーの時の出だしは控えめで。
でなきゃ踊れないって・笑
念願かなってソロはマックスとリヒテルです!
リヒテルの美貌に釘付けで、やや、マックスを観るのがおろそかになってしまいました。
あー、ちゃんとこの二人のハンガリーも見られて、良かったです。
フィルソワたちのも観られたし、ミーシャ&セミヨノワも観られたし、マックス&リヒテルも観られたし、大満足です。

エレナとロマンのパートだけはちゃんとゆったりしていましたが、マズルカもやはり爆走。
もともとここのオケは走り出すと止まらないオケではありますが、
ブベルニコフさんはわりかし、音をきっちりゆったりとる、そんな人だったので(ドン・キとかスーシャが音を待っている箇所が何度もあったし・笑)
まさか最終日にこんなに弾けるとは思ってもみませんでした。
これだから、ロシアのオケって(笑)


ちょっとはしゃぎすぎなんじゃないですかー、まあ楽しかったからいいですけども~。。。。という舞台の雰囲気を修正してくれたのはスーシャとルジマトフでした。
そこはやはり芸術的なものをきちっと見せてくださいました。
うむ、まあ、ルジは踊っていないですが(。。。。。)
そうですねぇ、ちょっとここは踊りの配分バランス悪かったですかね。
本音はコーダもヤフニュークで観たかったですけどもね、そうするとね、じゃあなんなの、あの王子は、になっちゃいますからね、仕方ないんだよなあ。

王子とオディールのアダージオの後の、王子が本来おどるはずのヴァリアシオンは、
ヤフニュークがチャイパドの曲で踊りました。
痛いくらいのど緊張が4階席まで伝わってきた14日の名古屋の踊りと比べて兵庫ではコツを掴んだのか波にのれているいい状態のままきているのか、自信もついたみたいでハラショーなチャイパドでした。でもまあ、チャイパドに関しては、名古屋のほうがすごかったかも、ですね。
(名古屋でのヤフニュークへの歓声や拍手はペレンやルジマトフより凄く大きく感じました。こう、4階に座っていたから、音が上にせりあがってくるんですよね。

ルジマトフとスーシャとヤフニュークの芸術的な組合せが素晴らしくて、
あーあ、もちょっと小さいシェスタコワがいればなあ、、、、と思ってしまうのでした。
ほーんと、スーシャとヤフニュークって、芸術的な面の奥底ではすごーく合うと思うんですけどもね。なにしろ身長が合わないですからね。残念無念。

そんなふうで、真ん中が素晴らしかったので、ミーシャの悪魔もかえって大人しいくらいに感じました。これならば、あの和歌山のノリでもよかったんじゃないかともちょっといけない考えがムクムクしましたが、そこはやらなくて正解だったのだと冷静に。

2幕はいろいろ観ないといけないものが多すぎて大変というか、どこを観たらいいの!という嬉しい悲鳴を上げてしまいますね。
芸術的な至高をとことん追求するならば、スペシャルノリノリバージョンの入ってしまう千秋楽よりも、14日の名古屋の舞台のほうが深みはあったと思います。あれが本当の意味での白鳥の楽日だったんじゃないかな、と思います。
できることなら、スーシャでその名古屋を観ておきたかった、というのもあります。
ペレンがどうこう、ではなくて、、
えーと、なんて言ったらいいのかな、もう1回スーシャで、周りも芸術的なもので、観ておきたかったなー、と。14日のペレンと千秋楽の間にもう1回あったらなあ、よかったのになあ。
その上で千秋楽のスペシャルを観たかったなあ、って。

などと言いつつも、千秋楽のノリノリバージョンもしっかり堪能させていただきました。
これはこれで、いいんです、はい(笑)


第3幕
千秋楽特典。
3幕になって、わたしが確認したのは、シンバルとティンパニのパーカッション組が頭に白鳥の被り物をしていたこと(苦笑)
最初は「んん?耳栓???でも耳にはかかってないよなあ。それとも怪我?」などと思っていましたが、なんと白鳥ちゃんの髪飾りでした!
シンバル男子は、ロシアのアイスダンサー(ジュニア)のジョナサン・ゲレイロに似た、金髪サラサラの美青年。ティンパニのおじさまはナイスミドル。
その二人がしれっと被り物つけて演奏ですからねぇ。笑えます。
他の方々の情報ではフルートとクラリネットが悪魔の羽根とか着けていたみたいです。
しかも年配の人ほど嬉々としてやっていたとか。。。。
例年になく、異様な盛り上がりのオケでした。
盛り上がるのはいいんですが、ちょっと3幕はね、、、もう少し落ち着いた雰囲気でも良かったんじゃないかなあと思います。
まあスーシャとルジはへいちゃらで、お構い無しに美しく踊り、演じてくれていましたが。


2羽の白鳥はターニャとクテポワ。
クテポワは、彼女比では随分良くなっていると思いますし、
こういうポジションでならば、まずまずだと思います。
ただやはり、、、ちょっと弱いんですよねぇ。やれやれ。

最後にターニャを観られて幸せ。。。。


オデットと王子が左右に別れて舞台後方に下がっていくところも綺麗でねー、
ああ、こうして美しく終われるわー、と思っていましたが、
例の変更バージョンの終わり方、でした。
まあ、もう、これも慣れてきたというか、、、、
いいかな、とも思いますね。
2場のちょーと王子邪魔!っていうようなストレスは少なくともここでは感じなかったですし。

カーテンコールもいろいろポーズを変えて、役になりきったオデットと王子が何度も現れてくれて(時々悪魔や指揮者も混じっていましたが)
スタオベもありましたし、とても感動できるよい舞台でした。
わたしはスーシャとヤフニュークとミーシャが観られてとても大満足の1日でした。


コール・ドの皆様もソリストの皆様もお疲れさまでした。
特にコール・ドの方々はほんとにお休みがなかったですからね、さぞかしお疲れだったことかと。
観に行く我々もかなり疲労困憊でしたから、ちょっとは、ほんのちょっとは、わかります。
(特に移動の辛さは・身にしみてわかります・笑)


千秋楽ならではのスペシャルも楽しめました。
こういうノリを「白鳥の湖」にもってくるのは許しがたいという方々もいらっしゃるかと思います。そしてそれはほんとに正しい意見のひとつです。
まあスペシャルバージョンに気がつくのはしょっちゅう観ているファンくらいだろうから、そこらへんは許容範囲内なのかもしれませんが、オケのメンバーの仮装とかね、一応悲劇であるはずの3幕ではふさわしくないのかな、と思います。
わたしはそういうノリもひっくるめて、オッケー!なんですけどもね。
だからまあ、千秋楽には眠りとかドンキとか、明るい演目のほうが、、、、いいんじゃないかな、とか思いますね。

というわけで、もしもまた兵庫2連荘で日本公演ラスト、、、っていうのでしたら、
1日目が白鳥で2日目がドンキ、もしくは眠りってのはいかがなもんでしょー(笑)
芸術的な演目と楽しい演目と両方で締めてほしいなー、なんてね。


それもこれも、来季また彼らが日本に来てくれるかどうか、にかかっています。
祈ります。祈るしかないです。

それまでまた、一生懸命働いて、お金も貯めて、私個人としては、もう少し自分のポジションを固めて「ここは休みます」と言えるくらいにしたいですし、
休むからには文句を言われない、迷惑をかけないように、きちっときちっときちっと、、、
こつこつこつこつ働くしかありません・笑

がんばろー。

あのね、いい舞台を観たあとって、こう、自分をプッシュするというか律するというか、、
「明日から絶対に頑張るぞ!」って気持ちになりませんか?
それから、わたしは、周りのもの全てが愛おしくなっちゃうという、けっこうおめでたい単純な人間でして、素敵な舞台を観たあとは、心に余裕もできるし、誰にでも優しく素直に接することができます。

そういう思いにさせてくれる、舞台の上のアーティストって、やはり素晴らしい存在だと思います。ほんとにありがとう、と心から申し上げたいです!
















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マールイ 1月16日 「白鳥の湖」 兵庫公演感想①

泣いても笑っても最後の最後、2010/2011年日本公演ツアーの千秋楽です。

相変らずまだ書ききれていない公演も残っていますが、
とりあえず14日の名古屋→15日の兵庫とアップしたので、このまま千秋楽もアップしてしまいます。

それで、、、松本のドン・キホーテ、ほかのくるみ割り人形、、、ってアップしていこうかなと考えています。


レニングラード国立バレエ‐ミハイロフスキー劇場‐
「白鳥の湖」

全3幕4場
2011年1月16日(日)15:00開演
兵庫県芸術文化センター


千秋楽のキャストはこちら
当初の予定の
「14日スーシャ(シェスタコワ)&ルジマトフ
15日ペレン&コリパエフ
16日スーシャ&ルジマトフ」
これが14日の名古屋でいきなりペレン&ルジマトフに変更になっていて、
こうなってくるとこれは怪我をしたルジが踊りやすいかどうかの流れで、
「15日がスーシャ&コリパエフ(スーシャとならコリッパー踊ったことあるしね)
16日はペレン&ルジマトフ」
でくるかもしれない。もしくは15日はスーシャ&ルジ?最終日がペレン&コリッパー?
ええええええ?どないしよー!!!!!

などとまあ、いろいろと局所的にわらわら慌てふためいておりましたが、
ちゃんと予定通りになった、兵庫の2日間でした。

14日の交代劇は、どうやら芸術的なよんどころない事情があったようですが、
16日は無事に二人で踊っていたので一安心です。

観た場所
前日と同じくD列センターブロック右端あたり。
この日も前の方はさほど大きな方ではなく視界良好。
よがっだーー(涙涙涙)。。。。ワタクシ的には、なんというか、前日のジゼルよりも、
ちょっと気持ちの入れようが大きかった舞台なので(千秋楽ということもありますが、御贔屓さんの出番が残っておりましたので・苦笑)、ここで前が全く観えないという事態だけは避けたかったのですね。
やれやれ。
もう、これだけで「今日は幸せだわ」とまず思ってしまいました。

第1幕 第1場
・ルジマトフの立ち居振る舞いはやはり別格というか、芸術的で美しかったと思います。
バジルを踊った日は生脚の場面はもちろんのこと、白タイツの3幕でもテーピングぐるぐる巻きがはっきりそれとわかったものでしたが、この日はそんなには目立ちませんでした。
もうテーピングはしていないのか(14日は4階席だったからわからない)、だいぶ回復してきたことは確かなようです。
でも、ま、要は歩いているのみです。
1幕終わったあとで「いったい誰が王子なのかよくわかんない」「あの人歩いているだけだよね」そういうお声もチラホラ聴こえましたし、そのご意見もごもっとも、だと思います。
それをふまえた上で、ルジマトフをそれなりに尊敬しているので、一応弁護するならば、
1場での彼の所作やら役作りなんやらは、やはりルジマトフならではの素晴らしい王子だったと思いました。
ご承知のとおり、わたしはルジマトフの超ものっすごい大ファン!ではなくてですね。
素晴らしい偉大なダンサーだと思っていますし、そのときそのときの名演は今でも記憶に刻まれていて、尊敬しておりますが、じゃあ大ファンかというと、違うんですよねー。
わたし、なんつっても、イレク大好きなんです!(笑・ようは、ここなんですよ。)
キーロフならザクリンスキーとゼレンスキーなんです。
(あ、ヌレエフとバリシニコフとワシリエフは全く別次元です。彼らは神です!)
それにこの時代は、、、ジュドさまやリスカやらガスカールやらもいてですね。
すみません、わたしの愛情はそっちに向かっていたので、ルジマトフまでは行けなかったんですよー。

・舞台に近くて、なんだか明るいな、というのもあったせいかもしれませんが、
そんなにルジマトフの王子からは悲愴感みたいなものは感じられなかったですね。
憂鬱さがぷんぷん漂うってわけでもなく。
だからって上っ面で表現しているような軽いものでもなくて、
なんだろうなー。明らかに周りのみんなとは流れている時間が違うような、静かな諦観みたいな雰囲気もあったり。

・ワルツはみなさん、弾けちゃっててんでバラバラ、、、なんてことはなく、
きちんと丁寧に、でもやはり最後だからかな、楽しそうで喜びに満ちたいいワルツだったと思います。笑顔がみなさん素晴らしい♪
もう来年こそ(次の冬も日本公演がある、としての話ですが)、このバージョンの白鳥の湖は観られないのかなぁ、と思うと、やはり少し寂しいですね。
マスロボエフが赤い貴族から抜けて、ワルツのソリストに加わったことを除けば、それ以外はだいたいみなさんが同じようなポジションで踊っていたわけですし。
。。。。と、目に焼き付けるようにワルツを凝視してたら、やってくれましたよ!
赤い貴族が途中舞台後方を横切って行きますが、
「あ、あんたたち、何やってんのよ!!!!!」とお口あんぐり。。。。
噴水に腰かけてなにやら楽しげに談笑する面々。。。。。
千秋楽特典その1、でしょうか。

開演前に「千秋楽だから、なにかやらかすだろうね」とはみんなで話していましたが、
なんてったって、相手はルジマトフです。
さすがに去年みたいな「男装したロマチェンコワとオーリャのラッパ卒」みたいなおふざけは許されないだろう、みたいに話していましたが、さっそくやっちゃってくれていました。

・赤い貴族はどうしてもツァルやマスレンニコフやリシャットに目がいきますが(くそー、ここにサーシャやマラーホフさんがいればなー!ちぇ)、モロゾフもやはり綺麗でしたねぇ。
で、やはりモロゾフと一緒に踊っている女の子が気になります。綺麗な子だわ~。
もうノヴォショーロワさんは王妃の御付きが定位置になっちゃったのか、赤い貴族から卒業しちゃいましたけども、も一度ここで踊っている彼女を観たかったですね。
まあ、世代交代も仕方が無いですが。

・パ・ド・トロワ良かったよーーーーー(涙)
あー、素晴らしかった。
ええものを観させていただきました。
思い起こせば12月18日に「トロワはいつ踊るの~?」などと聞いたら「1月14日と16日」などという、とんでもなくずっと先の予定を聞かされ、
「あ、、、、そ、そう、、、」としか言えなかった、言いようがなかったあの日から楽しみにしていたわけです。
「なんでいったいそんな後ろに集中?あなたいったいその間何をしているのよー!ずっとアンダーですかーーーー????」みたいな心の叫びを抑えに抑え、くるみ割り人形の王子役だったり、ペザントなんかを観ておりました。
くるみの王子もペザントも、それなりに素晴らしかったのですが、どこかまだ、詰めが甘いところがチラホラしていて「ヤフニュークはいったいどうしちゃったんだろう」みたいに心配しておりましたが、14日の名古屋でこれ以上ないくらいにキラキラ極上のパ・ド・トロワを見せてくれて、大満足していたんです。

でも。

ファンというものは欲張りというか自分勝手なものです。

「ああ、いいものを見せてくれた(涙目)・死んでもいい(ほんとに死んだら困るけど)」くらいの勢いで大感動して、ありとあらゆる神様や仏様や妖精やらに感謝しておきながら、
次の瞬間には

「待てよ。。。。あと、もう1回観られるじゃんね。。。うしししし」
という変わり身の早さ、ですからね。
スイマセンです。。。。。

ですがまあ、「また観られる」というのはすなわち「また心配しなくちゃいけない」ということでもあるのですよ、ヤフニュークの場合。
これはねー、ファンなのに信じていないのか、と言われたらそれまでですけども、なにしろ元祖人見知り王子だし、失敗すると動揺しちゃったりとか(良く言えば繊細、ですけども、でもいい加減、ちょっとシャイな期待のニューフェイス、みたいなポジションは返上していただきたいのですなぁ)、、、、そういうのを見続けてきたら、そらああた、才能は信じていても度胸に関しては、舞台が終わるまでチョコレート断ちするとかして祈るしかないわけですよ、こっちはね。
プハチョフやシヴァコフみたいに安心しきって観られるならねえ、ほんとにいいんですけども。

1幕のトロワは1箇所、サビーナのリフトで危ない箇所があったものの、
自信やコツを掴んだというか、波に乗っているときのヤフニュークで、動揺もせずに、
大変素晴らしい踊りを見せてくれました。美しくて芸術的でした。
こういうのを観たかったんですよ!!!!!
パ・ド・トロワに関しては14日よりも16日のほうがさらに良かったと思います。
(チャイパドは名古屋のほうがすごかったかな・笑)

ヤフニュークのことばっかり書いていますが、サビーナ(ヤパーロワ)はもちろん上手かったです。だから、どうしても、ティッカちゃんはね、、、見劣りしちゃうんですよねぇ。
頑張ってほしいなあ。
家庭教師とのやりとりも、マラーホフさんのキス攻撃とか、、、空振りっていうか、もうちょっとティッカちゃん、遊び心なり、演技なり、、、欲しいところですぞ。

・ワルツのリボンの棹もちはサーシャ(オマール)
なんだかこの日はリボンの仕掛けが不発?
1発目はちゃんとリボン出てたけども、そのあとがなんか引っ張っても引っ張ってもアレレレな感じだったように見えたのですが、はて、どうだったのかな?


第1幕 第2場
、、、に続く王子のモノローグは、、、ルジマトフの脚の都合で、かつてのルジマトフの素晴らしい踊りではなくて、それは観ていて辛かったですね。
こういうのを観てしまうと、怪我は仕方ないとはいえ、「自分の納得いかないレベルならば、思い切って舞台を後進にまかせる」ということも必要なんじゃないか、と思います。
それを降板しないのは、彼は彼なりに考えるところがあるだろうし「自分のこのレベルでも自信がある」のかもしれません。だって、跳んで跳ねて無くてもすごいバジルをやってのけた人なんですから。そして舞台を絶対に投げないという姿勢ね。これもわかるだけに、、、観ている側も複雑なんですよ。

で、結論から言うなれば、人間は上手い具合に自分が見たくないものはけっこうシャットダウンできちゃうとか、棚上げできちゃいますからね。
何が何でもこうすべきなのでは、みたいなきちっとした意見は出せないまま、観てしまうのですね。

だから、1場での立ち居振る舞いは美しかった。
2場でのシェスタコワとの芸術性とのバランスはこの二人ならではのものだと思います。
やっぱり、スーシャに合うパートナーって、よそからゲストを引っ張ってこないといけないのかなあ、みたいに哀しくなったりしつつ。

で。で!で、ですよ!!!!
そういうルジマトフの芸術性なんかは、受け入れられるんですけどもね。
なーんで、もー、湖畔の場で王子がウロウロせにゃならんのですかねー。

白鳥たちの場面なり、オデットのソロなりね、、、、とにかく王子がいると、集中できないっていうか、あそこは、オデットの空間、なんですよ。
はっきりいって、すごーーーーーく、邪魔でした。
ゴメンなさい。
いくらルジマトフが芸術的でも、生きた伝説でも、ここだけは、許せない、認められない!
(アタシが認めようが認めまいが関係ないですけどね・笑)

まあでも、ルジマトフもさすがに、スーシャ相手だと、そうそうオデットにからみつく、みたいなことはせず、とりあえず、後ろに控えています、、、ポーズとったりしています、、、てな感じでした。
(ペレンのときだとけっこうオデットにつきまとっていたし、キメポーズもサポートしたり、いろいろ。で、まあ、ペレンはそういうのでもなんでも、大らかに受け入れちゃうところがあって、それはそれで、彼女のすごいところだと思いますね。)
ここは、この版を踊ってきたさまざまなバレリーナが受け継いできた、美しい場面なんですから、
そういうのはいじって欲しくないと感じています。



と。悪いことは先に書いといて(笑)

そういうのを抜かせば、湖畔の場面はとても素敵でした。
コール・ドも小さい白鳥も大きい白鳥も美しく丁寧に舞っていましたし、
スーシャとルジのグラン・アダージオも素晴らしかったですよ。
スーシャのソロヴァリアシオン、わたしが好きな音をたっぷりつかった踊りで嬉しかったです。
グランアダージオの最後はペレンのときは王子の太ももの上にオデットがどっこしょ、のポーズでしたが、兵庫ではオデットと王子がよりそう、のポーズでした。



ミーシャのロットバルトも気合充分で、今季3回観た中では、けっこうノリノリでテンション上がっているな、と感じました。さすがに昨季の和歌山みたいな「魂どこかへ行っちゃいました」までのロットバルトではなかったですが。
さすがにルジとの舞台であれはやらないと思います。はい。







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マールイ 1月15日 「ジゼル」 兵庫公演感想



当日のキャストはこちら
えーと。
観た日にちらっと書きましたが、「ジゼルで楽しめちゃったってのは、どうなの???」という思いがどどーんとのしかかっておりますが、それはほんとに正直な気持ちで、
楽しかったし、満足感もわりと高いし、
「観に行ったのは間違いでした」などとは全く思っていません。
まあ、たくさんバレエを観ていれば、こういう日もあるんだな、って思います。
それに、わたしはマールイが好きなので、ツッコミは多々あれども、舞台を観られればまず幸せになれます。
その上で、こうしてブログで思ったことをのんべんだらりと書くわけですが、
今回はツッコミだったり注文めいたものが多いです。
誉めているところは少ないです。

でもそれも愛ゆえ、ですので。
なんとも思っていなければ、スルーですので。

今回のジゼルの感想はそういった感じです。べた褒めではないですので、そういう文章が読みたい方は回れ右、してくださいませ。。。


レニングラード国立バレエ‐ミハイロフスキー劇場‐
「ジゼル」
2011年1月15日(土) 15:00開演
兵庫芸術文化センター 大ホール


観た場所:D列中央ブロック右端あたりD列というのはオーケストラピットにあたるXAから始まる列を抜かして、
A列から始まる、実質4列目にあたります。
どこの劇場もそうですが、このホールも多少前方の席は傾斜がゆるいです。
ですが座席がわりと互い違いになっているので、前の列に大柄な人が来なければ見やすいほうです。これはどうしても運だのみ。
前の人が大きい場合、それが1人ならばいいですが、数名いらっさると。。。。

それでも、ここは舞台と客席がとても近いので、例えば「千秋楽だ!」とか、「ほかの日は後ろだけども今日だけはかぶりつきで見たい」などという気持ちがあるときなんかは、わりと満足感は得られるタイプの客席だと思います。

わたしは15日の「ジゼル」も16日の「白鳥の湖」も全く同じ席でしたが、幸いなことに視界良好でした。ブンカムラやフォーラムで感じたストレスとは無縁でしたので大満足です。

ホールの感じはウッディで素敵ですし、大阪からのアクセスのしやすさ、西宮北口駅と直結しているところも気に入っています。
ウッディな雰囲気で好きなところは、ここと松本かなあ。鎌倉芸術館も雰囲気がいいです。
名古屋芸術劇場も舞台の広さや、ちゃんとそれなりの席を選んで見れば満足できる、好きなホールです。
それからこじんまりとしていて舞台との近さや、座席の座りやすさ・綺麗さではグリーンホール相模大野もわりと好きですね。
ただまあ、あそこは舞台が小さいからな、ダンサーには踊りにくそうです。
個人的には、富士のロゼシアターも大好きなんですけどもね、最近マールイの公演自体が、ここでないのが残念だわ。
そんなこんなを総合すると、結局観る上でのストレスが少ないのは、東京文化会館だったりゆうぽうとだったり厚生年金会館(舞台は狭いが)、神奈川芸術劇場だったりしますかね。


第1幕・コリパエフは上半身をなんとかしないと!
自分に与えられた、神から授かった、いい素材を生かしていないものすごくいい例が、コリッパー(ニコライ・コリパエフ)だと思います。
あんなに長くて美しい手足を持っていながら、常々勿体無いと、感じています。
脚はね、まだね、許せるの。
ラインは観るたびに綺麗になっていますから。

わたしはわりとガツンと男らしい体型が好きなので、彼はちょっとあまりにも細すぎるのですが、こればっかりは、ご本人のせいではないので仕方ありません。
まさか太れとは言えないし。(20年たったら、太るかもしれませんが)
上半身ムキムキにして欲しいわけでもない。
ですが、細くても、見せかた次第でなんとでもなると思うんですよ。
それはひとえに衣装だったり、姿勢だったりで。

まーずもって、改善しなくちゃいけないのは、姿勢や立ち姿でしょう。
ちょっと猫背気味なのと、踊っていないときの隙だらけのところ、それをなんとかしなくちゃ!
そこを直せば、まあ、お手手が可愛らしいなとか、ちょっと上半身が甘いな、というのはかえってご愛嬌とすらなるかもしれません。(いや、そりゃ、上半身も美しければなおよいですが。)

リフトは、リフトされるペレンのほうが「ほっといても全く大丈夫」なのもあるかもしれませんが、去年よか、全然よくなっていますし、綺麗でした。
お顔も可愛らしいし、下半身も綺麗、これで肩やら首やら背中やら腹やらが美しくなれば、
「アルベルト、素敵~うっとり・うふ!」とまではいかずとも、
「あの男の子、可愛い!!!!ジゼルが恋しちゃうのもわかる!!!」ってなもんですよ。
(あの髪型は好みではないけども、あれで行こうという作戦ならば、それは仕方ないです。)

そうなのですょ、問題は、、、、、、
「ジゼルがどうしてこのアルベルトを愛しているのか全然わからない」ことでした。
アルベルトの片思いでもいいんですけどね・苦笑、それにしたって、アルベルトの「ジゼル好き好きダイスキ愛してる~」という感情が全然見えないんですよ。

そこはねぇ。
やっぱり「ジゼル」ですから、この演目は。
演技力は必要なんじゃないかと。
うーん、もしかしたら、ニコライは、、、大根、、、、ごにょごにょ。
演技なんてどうでもいいや、踊りで観客のハートを掴むんだ!っていう感じでもないですしね。
困ったー、ほんとうに、困り果てながら、1幕を観ていました、ワタクシ。
だって、1幕のアルベルトってのは、ほとんど踊るところなくって、ひたすら演技ですから。
純愛路線だとか、プレイボーイ路線だとか、それ以前の問題で、
一体彼がどういうアルベルトを造りたかったのか、全くわからないままでした。

ニコライのことはですね、できれば応援したいと思っているのでね、ちゃんと伸びていって欲しいんですよ。なのに。
ああ、ほんとに勿体無いですー。彼は素材(長く美しい手足)を無駄遣いしてると思いますー。

演技力を磨くなり、上半身をなんとかして所作の美しさプラス天然の身体の持っている美しさで観客を納得なりごまかすなり出来ない限り、アルベルトをやるのは難しいと思いますね。
もうさ、キュートな顔でね、ジゼル及び観客にね、笑いかけちゃえば、けっこうごまかせちゃうもんなんですよ。そんなの反則かもしれないけどもね、ときには必要じゃないですかね。

あー、ほんとに困ったわー、で終わってしまった1幕だったのでした。

・ペレンの1幕
可愛かったですよー。
相方のニコライがああでしたから、結局ペレンはマイペースに自分がやりたいように、
完璧な技術でもって、全てやってくれていました。
1人でやれてしまうのが、彼女の長所であり、不幸でもあるよなー、と思います。
ちゃんと彼女に合ったパートナーと踊れればいいのですけどね。
難しいなぁ。
前日の名古屋で、急遽「白鳥の湖」に主演でも、全く疲れを見せずに舞台をこなしていて、
わたしとしては、彼女のジゼルはけっこう元気がよすぎるから、疲れているくらいがちょうどいいんじゃないかと思いましたけども、全然そんなことなくて、余裕綽々でした。
狂乱の場の演技、顔の表情も素晴らしかったし、「ほんとにおかしくなっちゃったんだ」というのがまざまざと伝わってきて、ちょっとゾクっときました。
ニコライなんて、かなりマジで怯えていましたからね。

ええ、もう。
すごい怯えっぷり。
従者役のサーシャ(オマール)にしがみついてジゼルから逃れようとしたり。
あ、あんた、、、、そこはなんつーか、「俺はいったいなんてことをしてしまったんだ」という自責の念にかられるパターンとか、ジゼルを心配し、悲痛な面持ちになるとか、いろいろあるでしょうに、、、あ、あの、、、、それがあなたのアルベルト像なの?それとも、ほんとに怯えてるの???
まあ、とにかく、アルベルトがあわあわしているのはものすごく伝わってきました。
第1幕でいちばん伝わったアルベルトの気持ちがこれなのって、どういうものなんだか。。。


そうですねぇ。
ペレンはどっちかというと、演技というものよりも、踊りで全てを表現するタイプだと思うんですよね。
いわゆる「ペレンの渾身のジゼル!!!!」という確固たるものはなくて、
ペレンという素晴らしいバレリーナが踊っているジゼルを観ている感じのほうがわたしには強いんですね。
ですので「ペレンの絶品ニキヤを堪能した」とか、「ペレンのリラの精が好き」みたいな、
そういう満足感みたいなものは得られなかったです。
ですが、なにしろ、ペレンは完璧に自分の仕事をこなしていましたし、踊りも文句ないですし、
狂乱の場はゾッとしたし、可愛かったですし。
ペレンは偉いよなあ、、、、、、なんとかならないもんかなあ(どうにか彼女の苦労が報われないものかと)、、、、と思ってしまったのでした。
彼女のジゼルとしては、最初に見た時だったり、ついこの間見た12月27日の舞台だったり、
そういうのと比べると、今まででいちばん可愛く感じました。(慣れた、ってのもあるかもですが)
そうそう、この日はもしかしたらですね、、、、ペレンがいちばんナチュラルメイクだったかもしれませんぜ。。。。


・脇の方々
・従者役のサーシャ(オマール)はキュートで可愛かったです(笑)
大きなお目目でご主人様を心配する姿とか、バチルドがアルベルトの前に姿を現したときの
「ヤバ、、、どないしよー」という上目遣いで固まっているところとか、けっこうツボでした。
しかしまあ。ニコライに威厳や覇気がないせいか、どうも、サーシャからは「従者」というか「臣下」という気配が薄かったかもしれません(笑)
でもご主人様を心配している様子はとてもよかったです。

・ハンス役のロマン(ペトゥホフ)
ロマンが出てきたとたんに思ったのは「。。。。。今回いちばん節度がある服装だったのはツァルだったんだな。。。。。」でした。
ロマンもサーシャも、衣装の胸、開けすぎなんじゃーないか。

こほ。

まあそんなことはともかく。
何度かロマンのやるハンスは観てきましたが、それだけにかなり心配だった「ペレン+コリパエフ+ペトゥホフ」の図式。どうにも予測不可能な組合せすぎて、いったいどうなるかと思っていたんですね。
彼はやはり、ルジマトフとの並びだったり、、、、年のいったプリマとの図式のほうが合ってるんじゃないかなあと。
結果的には、ものの見事にバッラバラな三角関係。(そもそも三角関係が成立していなかったのが最大の不幸)せっかくロマンなりの、ハンスの役作りを用意してあったと思うのですが、
それが報われたのはペレンとのやりとりくらいでねぇ。
残念ですわ。
こう、「ハンスがジゼルに横恋慕」→「ジゼルの見事なまでの嫌々っぷり」、そう、ここまではいいんだけども、さてその先の「ジゼルがアルベルトしか目に入らないの!!!」なり「アルベルトのジゼルへの思い(純愛にしろ遊びにしろ)」というものが全然見えないもんだから、いやもう、なんと評していいのやら。
えーっと、「森番ハンス」という面に関しては、とても良かったです。
従者役のときとの立ち居振る舞いが全然違って粗野な感じもグー。
髭は似合っていたけども、やっぱりアダルト布陣のキャストのほうがその髭も合っているんじゃなかろうか、、、とツッコミを入れておりました。

・村人たちの踊りや小芝居
女の子たちのキャッキャした雰囲気がかーわーいーいー!
いいよねぇ。
やっぱりふ~んわりした衣装で、背中にお花の籠なんかしょっちゃってさ、
時々おしゃべりしたりさ、、、、可愛いのなんのって。
ちょっと涙目で観ていましたよ、ワタクシは。
タンバリン部隊は本日も、弾けておりました。マックスやヴィノグラードフ、アパシキン、ニキータなんぞがルンルンでタンバリンを叩いているのに、2回に1回の割合で、ほぼ叩けていないパルハチョフが目立つ。。。。。何故だろう。タンバリン苦手なの?叩きたくない主義?

・ペザント・パ・ド・ドゥ
意外と鬼門だったりする、ターニャ(ミリツェワ)&アントン(プローム)の組合せでのペザント。ターニャはマスロボエフとのほうが綺麗に踊れていたと思うし、アントンもロマチェンコワとがベストだとは思うんだけども、ここ何年か、ターニャ&アントンで観ることも増えました。
兵庫での二人のペザントは、今季の集大成というか、今まででいちばん安心してみることが出来ました。
やっぱり回数をこなすと違うというか、コツでしょうかね、キラキラ・ターニャとキメキメ・アントンとのペザント・パ・ド・ドゥが良い雰囲気でまとまっていたように思いました。
もっともっと良くなるはずだし、「この二人だからこそのペザント」というところまでは行ってないかもですが、それでもいい感じでアントンの楽日を迎えられたんじゃないかな、といいう踊りでした。
アントンのソロはですねー。
なんちゅーか、スペシャルウルトラC(ってかEとかF難度だと思いますが)でですね、
彼がローレンシアやドン・キなどで準備したであろう、ハイレベルのテクニックを盛り込んでいて、東京で踊った時と同じようにバリバリのキメキメでした。(←。。。。。)
このテクニックをはたしてペザントに盛り込む必要があるかどうかは、また別の話になっちゃうかもですが、彼が観客へより良いものを見せようとする姿勢や、自分のレベルアップのためにしてきた努力を思うと、そこは拍手で讃えたいと思います。ブラボーでした。

・ジゼルの母ベルタ
3回観た中で、いちばん「母の愛は強し」なベルタでしたね~。
ハラショーでした。
ハンスもアルベルトもふっとばされてましたからね。
1幕最後の「アタシの娘をかえせ」とばかりにジゼルの亡骸を抱き締めて正面を睥睨する姿に感動しました。あそこだけ切り取って絵画にしたいくらいです。
あまりにもアンナさん(ノヴォショーロワ)の迫力がすごすぎて、ごめんなさい、コリパエフがいつ退場したのか全然覚えていません。

・公爵さま御一行
相変らずやりたい放題の狩の御一行。。。。。
鷹匠3人はくるみ割り人形のそろい踏み(トルマチョフ・クズネツォフ・ラプシャノフ)
ラッパさんは、えーと、アルジャエフ?
隊長はリシャットで、槍部隊はツァル他。
かなり、楽しそうではっちゃけていました、槍の面々。
ツァル弟(偽)のマクシム・マリニン(トリノのペアの金メダリストとは別人です・もちろん・笑)は貴族赤。
貴族の女性は王妃様(マルティナ)やスヒフやら長身組。
貴族緑はミーシャでこちらもやりたい放題。
他がそんなんだったから、しれっとした顔でびしっと決めていたマラーホフさんの公爵さまが素敵でございました。
アルベルトの顔も見ず、腕をさッと挙げて立ち去るマラーホフさんに痺れました~。ひゅー。
セミヨノワも綺麗なバチルドを好演。


第2幕
・大迫力のミルタ
東京のオーリャ(ステパノワ)も怖かったですけどね。(マジでツァルが殺されそうなくらいの迫力でした・笑)
その倍はいってましたね、あー怖かった。
1幕ではペレンに怯え、2幕ではオーリャに半殺しにされかけて、精も根も尽き果てるといった印象のニコライが印象的でした。

いやー。ものっすごい、世にも恐ろしげなメイクでねえ。(←え?そこ?)。
顔、ってか目で、殺す?っていうの?
ほんとに。。。。口紅も濃かったですが、アイメイクがなんとも、、、、シャドウ+ラメ粉?
マスロボエフ@青い鳥やアントンの凄い時を軽く凌駕しちゃっていて、絶対に森でお会いしたくありません、あんなミルタには!!!!

メイクは抜きにして、踊りはもちろん絶好調。
彼女もこの日が楽日でしたけれども、日本公演の最後を飾るにふさわしい、完璧な踊りでした。
身体のコントロールが素晴らしかった!

・お墓参りについてきたサーシャ
ちゃんとご主人さまを最後まで気遣う優しい従者でした。
逃げる時も、あまりにも逃げ足が速かったロマンより、ちゃんと「ためらいながら逃げていく」感じが出ていましたねー。

・コール・ド・バレエ
みなさま綺麗に踊ってくれて、オーリャと同じようにゾッとするほど冷たくて、大満足です。
ただ1人。。。。。えーと、エリマコワがちょっと優しく微笑んじゃっているところがあってですね、あの、、、ダーリャ、今日は微笑んではいけませんよー、と心の中で焦っておりました。
松本のドンキのヴァリアシオンではとても緊張して顔が引き攣っていましたが、
この日のドゥ・ウィリはとても美しくこなしていました。
ハンスVSウィリ、ミルタの場面、ここでもミルタ役のオーリャが大迫力で
「あなた、そこまで追い詰めなくとも、充分ですよ、もうハンス死んじゃうから」というくらい、
これでもかこれでもかというサディスティックな凄みを堪能いたしました。
東京と兵庫の彼女のミルタのせいで、既にクテポワのミルタの記憶がかき消されつつあります。

・2幕のコリパエフ
踊っているほうが、やはり彼はいいですね。
1幕より断然よかったですよ。
彼は新版のほうのアルベルトを何度か踊っているからでしょうか、
最後のジゼルとのお別れの場面での、肩にジゼルを横抱きにしているリフト、ってのはないバージョンでした。
ですので、夜明けのジゼルとのお別れの部分での二人の愛、、、ってのはやはり全然よくわかんないまま終わってしまいました。
最後のジゼルのお墓に駆け寄るのは、いったいどんな風にやるのかな?と観ていましたら、
お墓に頭からスライディング!のパターン。
で、お墓に頭激突で、鈍いゴツンという音が、、、痛そうでした。
でもお墓は倒れませんでした。ちょっとお墓動いちゃったけども。
倒れなくてほんとに良かったよ。。。。。

・2幕のペレン
東京では違和感を感じたジゼルの2幕の衣装(1幕の青いのはもう慣れた)でしたが、
兵庫ではそんなに気になりませんでした。
でも好みとしては、あの布よりも、みんなと一緒の質感のほうが好きかな。
踊りはとても美しくて素晴らしかったです。
もうちょっと儚げだったら、なお良いかなと思います。
そもそも、どうしてジゼルがアルベルトを愛したのかわからないというツッコミはさておき、
お墓まできてくれたアルベルトを、あのおっかないミルタから守るため慈愛で、、現れてくれたんだよね、、、、そう思いながら見ていました。


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お知らせ

携帯電話の迷惑メールがこのところ酷すぎるのでフィルターをさらに強化しました。

これまではアドレスをフォルダ分けをしているので、メインフォルダに来たものは一応メルアド変更などのお知らせなどがないかチェックしてからごそっと削除していました。
しかし、最近はその迷惑メールに添付されてくる画像データなどが半端ではない量ですので、
それを削除するのが面倒なんですよね。
なんでまた、いらないデータを勝手に送られてきて、それを消す作業に時間をとられなくちゃならんのだと、さすがに怒りたくなります。
(データフォルダには、来た順番で保存されているので、必要なデータと迷惑メールからの余分な画像などが混ざってしまっているので、それらを削除するのがほんとに大変。)

一応自分が必要だと思うものだけを受信できるように設定しましたが、それによって、もしわたしの携帯あてのメールがどうも届いていないみたいだー、とか、メルアドを変更しますよー、という方々は、お手数ですが、その旨をPCのアドレスに送ってくださいませ。

アドレスを変えてしまうのがいちばんいいのでしょうが、、、
こんどはそれにともなう諸作業がメンドクサイ。。。。

まあこれで様子見です。いよいよとなったら、アドレスを変えるしかありませんね。
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マールイ 1月16日(日) 「白鳥の湖」兵庫公演キャスト

取り急ぎ千秋楽のキャストです。感想は夜にアップします。

オデット/オディール:オクサナ・シェスタコワ
ジークフリート:ファルフ・ルジマトフ

ロットバルト:ミハイル・ヴェンシコフ
王妃:ズヴェズダナ・マルチナ
家庭教師:アレクセイ・マラーホフ
パ・ド・トロワ:
サビーナ・ヤパーロワ ユリア・ティッカ アンドレイ・ヤフニューク

小さい白鳥:
ユリア・ティッカ エカテリーナ・ホメンコ
ナタリア・クズメンコ マリーナ・二コラエワ
大きい白鳥:
ヴィクトリア・クテポワ ダリア・エリマコワ
マリア・グルホワ ユリア・カミロワ

スペイン:
アンナ・ノヴォショーロワ(黒) ニーナ・オスマノワ(白)
アレクサンドル・オマール(黒) デニス・モロゾフ(白)

イタリア(ナポリターナ):
ナタリア・クズメンコ ニキータ・クリギン
ハンガリー(チャルダッシュ):
マリア・リヒテル マクシム・ポドショーノフ
ポーランド(マズルカ):
ユリア・カミロワ オリガ・ラヴリネンコ
エレナ・フィルソワ エレナ・スヒーフ
パーヴェル・マスレンニコフ イリヤ・アルヒプツォフ
アルチョム・マルコフ ロマン・ペトゥホフ
2羽の白鳥:
タチアナ・ミリツェワ ヴィクトリア・クテポワ

指揮:パーヴェル・ブベルニコフ
管弦楽:レニングラード国立歌劇場管弦楽団
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まだ浜松

やっと浜松です。いやーん、寝過ごすのが怖くてイマイチ寝るのが怖く、名古屋からうつらうつらしてましたが。
こんなんだったら、名古屋からガッツリ寝ておくべきだった。(←名古屋すぎたら雪はないとたかをくくってた人。実際は外はしっかり雪景色…)
浜松はうっすら、雪化粧程度みたいですが、静岡はどうなのかなあ。雨はやめてけろ。アタクシ静岡駅から自転車で帰るんだから!
わたしより先の新幹線に乗ったバレエ仲間さんたちは(関東の方々)無事に着いたのかなあ。まだまだ熱海くらいかなあ。
ワタクシはどうやらもうすぐ帰れそうですが(さすがに浜松までくればなんとかなりそう)。いざとなりゃ、また会社のロッカーで夜明かしかと覚悟(明日は早朝からの勤務)しかけましたが、なんとか新幹線動いています。
こういうときは、祈るしかないですね。
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終わりました

千秋楽のマールイの「白鳥の湖」終わりました。
終わっちゃったなあ…

予定通りスーシャ&ルジマトフが主演でした。(トロワのヤフニュークが2幕のヴァリアシオンを担当しました。)
もしも今日もペレンに変更だったら
「スーシャを出せ~!」
「ってか、プハチョフかグダーノフを呼べ~!」
と喚いていたかもですが、よくよく考えると、ルジマトフが降板するとヤフニュークのチャイパドが観られないじゃんね…

などと妄想しますが…
はい、無事にスーシャ&ルジマトフでした。

千秋楽らしく周りのダンサーやオケが弾けまくっていて、良い意味でノリノリでした。あんなにバラバラなナポリターナは初めてかも(笑・みんなてんでにスペシャルバージョンでした。はっきり言って、ナポリのバックはこのバレエ団でピカイチのテクニシャンがそろってますからね。)
真面目にというかオーソドックスにやっていたのは真ん中の二人くらいじゃないかと。

真ん中の二人も良かったです!
カーテンコールは感動しました。あれは、ほぼ全て、シェスタコワへの拍手だったようなものですが、ルジマトフも今できる精一杯のこと、そしてそれ以上のことをしようという姿勢は、舞台人として素晴らしいと思いました。
まあ…できれば、王子は1人でいいですが。

また詳しく書きます!
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マールイ 1月15日 「ジゼル」神戸公演 キャスト

マールイ(レニングラード国立バレエ)の「ジゼル」を観てきました。
予定通りペレンとコリパエフが主演でした。

<キャスト>
ジゼル:イリーナ・ペレン
アルベルト:ニコライ・コリパエフ

ミルタ:オリガ・ステパノワ
ハンス:ロマン・ペトゥホフ
ジゼルの母:アンナ・ノヴォショーロワ
ペザント・パ・ド・ドゥ:
タチアナ・ミリツェワ アントン・プローム
バチルド:オリガ・セミヨノワ
公爵:アレクセイ・マラーホフ
アルベルトの従者:アレクサンドル・オマール
ドゥ・ウィリ:
ダリア・エリマコワ エカテリーナ・クラシューク

指揮:パーヴェル・ブベルニコフ


配布されたキャスト表では指揮者はヴァレンティン・ボグダノフ氏となっていましたが、実際はブベルニコフさんでした。

えーと………その…
なかなか色々な意味で楽しめた舞台でしたが…ジゼルで楽しめたというのもなぁ。
また詳しく書きますね。
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マールイ「ドン・キホーテ」東京公演の感想一覧


マールイ レニングラード国立バレエ~ミハイロフスキー劇場~の「ドン・キホーテ」の東京公演分の感想をまとめてあります。
あいかわらずちらかったブログですみません。。。。


2011年1月6日キャスト
初日 感想①
初日 感想②
初日 感想③
2011年1月7日キャスト
2日目観てウハウハな管理人
・・・ようはヴェンシコフ祭り絶賛開催中
今季は前回までさんざん言われ続けていた「脚は綺麗だけど音にあってない」という声もわりかし少なくて、ほっとしております。
まあ、、、、スペインが入っていないからかもしれませんがー。。。
2日目 感想①
2日目といいながら、初日と2日目と混ざったような感想です。
2日目 感想②
2日目 感想③
2日目 感想④
2日目 感想⑤
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マールイ 「ドン・キホーテ」2日目 感想⑤(一応ラスト)



森の女王
初日はスーシャ(シェスタコワ)で2日目はターニャ(ミリツェワ)
ヴィカのドルシネアがわりかし強かったから、余計にスーシャのたおやかさというか、
優雅でした。これまた白いチュチュが似合うのさー。
うっとりだよ。
技術的には絶好調時の彼女ではないかもしれませんが、(シャドルーヒンが日本にいるのといないのとでは、やはり全然安定感が違うと思います。)それでも十分素敵だったし。
ターニャはキラキラでした。
御伽噺度でいうと、スーシャはドイツ語でいうところのメールヒェンっぽい、少し怖いところもある女王様で、ターニャは幼児から大人までオッケーなメルヘンな感じの明るさでした。
両日とも好きなダンサーで観られてウハウハでしたが、ステパノワとかコシェレワでも観てみたいなぁ。あとね、エリマコワなんかもいいんじゃないかなーと。
(ヴィジュアルだけならばクテポワもいいと思いますが。。。何しろ、、、技術的に無理だよね。。。。)

キューピット
2日ともナターシャ(クズメンコ)
シャキシャキでした。

ワタクシですね。高村順子さんのキューピットを観てしまってから、どうもほかのダンサーのキューピットでは満足できなくなってしまいました。ほんとに困ったぞー。
あれを上書きするには、そうとうの年数がかかりそうです。。。
あー、サビーナならいいかも。。。。

ガマーシュ
美しく踊って舞っていたマラーホフさんでした。
特に2日目はヒートアップしていたし、ワタクシも最前列だったので、彼から目を離すのが大変でした。
狂言自殺の場面での脚プルプルが可愛かったー。
ほんとにお金持ちでお育ちがよさそうです。
実は没落していて、財産あっても借金も膨大、みたいな家かもしれないけれども、
この若様だけは、好きにさせてもらっているような、それをみんなが許しちゃうような感じ?

サンチョ・パンサ
トルマチョフのブラボーさ全開でしたね~。
ドン・キホーテが大切にしているぼろぼろの本から出るほこりにむせたり、
2幕のカーテンコールで酔っ払ってサビーナ(キトリのお友達)やニキータに絡むとことか、
ほーんと、隅っこや後ろのほうでやりたい放題で。
何もしていないときがないので、目がいくつあっても足りなかったです、特に2日目は(笑)


狂言自殺
ルジのお茶目さが可愛かったです。
初日はマントを取るのがスムーズにいかなかったけども、2日目は綺麗に丁寧に広げて自分の倒れるところをちゃっかり確保してから倒れる演技も余裕たっぷり。
ヴィカが、バジルの狂言に気づいて、キスをねだるところも可愛かったー。
あれを見ちゃうと、「パパ、許してやんなよ」って思ってしまいますね。
それにしてもヴィカとルジって、どうしてこんなに相性いいんでしょうね。
もっとたくさん踊らせてあげたかったなあと思います。もうちょっと早くヴィカが生まれていたらなあ!

ファンダンゴ
初日はマトヴェーエワとリシャット(ユルバリソフ)
2日目はノヴォショーロワとミーシャ

ここだけはね。はい、もー、初日はちと弱かったですね(苦笑)
リシャットもいいダンサーだと思いますし、ネズミキングは去年よりさらに素敵になっていたから、
また踊りこんでいって、ファンダンゴをモノにしてほしいです。
マトヴェーエワはとにかく背が高い!よくマリインスキーにもっていかれなかったもんだー。
それを言うならリシャットもだけど。

2日目のアンナさんとミーシャは超かっこよかったです。
うーん、満足。
ほんとに盆と正月とクリスマスがいっぺんに、というくらいの満足度です。
(ロシアのクリスマスは1月7日ですからね!!!)

3幕のヴァリアシオン1、2
第一がオーリャで第二がクテポワ。

クテポワはねぇ。
クテポワ単体で観れば、いい日もあるにはあるんんだけどもねぇ。
跳躍系が弱いのと、オーリャの後で踊るってのも痛いといいますか。

だからね、ロマチェンコワやコシェレワがいないのは痛いでしょうが(まさかここにスーシャ投入はスーシャがおっかなくてできないだろうし・笑)なにも2日ともできないクテポワでなくても、ほかにたくさんいるでしょー。
なんだったらお友達は3幕出番がないんだから踊らせてあげようよ。それとかエリマコワとか!

って思った二日間でした。
オーリャはきっちり気合たっぷりで姐さんでした。あいかわらず舞台の端っこまで踊ってくれるのがうれしいよ。
ハラショー!

いやー、ほんとに楽しい「ドン・キホーテ」でした。
毎年観たいですよ、ほんと。
千秋楽はこれにしてほしいなと切に願うのでした。




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