1日の終わりに ~森真理マンドリン教室~

マンドリンと共に暮らす日常のあれこれを、ほぼ毎日綴っています。

ピアノ・マスタークラスを聴講

2016年08月02日 | Weblog
朝、ご近所の人と顔を合わせたら
「昨日は音がすごかったですよねー」
と言われ、本当に何のことかわからなかったので
「・・・?何の音ですか???」
と聞いたら、
「雷ですよー。気付かなかったんですか?(信じられない!、という表情)眠りが深いのねー」
と呆れられたような感心されたような反応でした。

後々子供たちに聞いたら、実際雷の音で目が覚めたらしい。雨の音も相当すごかったらしい。
・・・そうだったのか。
鈍感な人みたい(いや、そうなんだな)で恥ずかしい。
私は本当に何も知らずに熟睡していました。
昨日は「失眠」にお灸を据えていないんだけど、よく寝ていたんだなぁ。


さて、先月ピアノのマスタークラスを聴講しました。
夏休みは、各音楽大学で社会人向けの講習会や、受験生向けのマスタークラスが多いんです。
その中で日程が合った、上野学園大学の横山幸雄教授マスタークラスを申し込みました。
7月26日(火)と27日(水)の2日間、どちらも9時半~19時過ぎまで。
初日は講習が終わったあとに横山教授のミニコンサートも。
聴講料は2日通しで3千円です。安い!ですよね。

もともと火曜日は仕事で無理でしたが、水曜日1日だけでもいいと思って申し込みました。
HPで申し込んだら後日確認の電話があり、速達で受講曲一覧と会場案内図等が送られてきました。

上野学園大学は、改修工事をする前の石橋メモリアルホールで演奏した思い出のあるところです。
ひさしぶりに行ったらすっかりきれいな建物になっていました。ホールは見ていません。

親切な門番さんに案内してもらい、受付へ。
3千円用意していたら、1日だけなら1500円とのことでした。わーい。

不思議、と思ったのはスケジュール表に休憩時間がないこと。

先生はお一人で、受講生は13人。
朝から夕方までなのに、お昼も取らずに・・・?
入れ替えのタイミングで会場に入りたかったんですが、そのあたりがわからないのでとにかく行ってみたら、演奏中でも中に入れました。
私が聞いたのは木曜日の4番からです。

入ってみたら意外と空いていました。
グランドピアノが2台並んで、その前に椅子が40脚程度。
後々わかったことですが、受講生はほぼ高校生(お一人だけ大学生風)で、それぞれお母様付き。
お母様はビデオ撮影担当、というパターンです。
演奏する人以外の聴講生は、本当に数名でした。
そうなんだ。なんだかもったいないような。

受講生のレベルは私が聴いてもわかるくらい様々でした。
冒頭から止められて何度も直される人、弾き始めたら先生が客席に座って曲を通す人。

わぁ上手だな、と思って聴いていても、先生が「ここはこう」と弾いてみせると、確かにそちらのほうが断然いいんです。当たり前ですね・・・。
いろいろな曲を的確に問題点を浮き上がらせて手本を示す。
噺家さんのようにレパートリーがとてつもない量あって、それがすぐに素晴らしい状態で出せるんですね。

・強い意志を持って強弱をコントロールして音楽を推進していく
・リズムを引き締めるには、強さより歯切れを大事に
・シンコペーションは小さくしない
・変奏の場合、テーマのテンポから大きくはずれない。変奏ごとの「間」は一定でなくていい
・うまくいかない時はこまかく練習する
・どれも60点、ではなくしっかり曲を仕上げる。中途半端な取り組みにならないように
・曲の調性を整理する
・記譜の音符の長さと音楽の中の長さは違うことがある
・合理的な指使いにしないとクオリティが上がらない

など、メモを取りました。楽器は違っても共通ですね。

興味深かったのは、いかにも自分はうまいと言わんばかりの演奏をした受講生です。
派手で目立つことが好きなんだろうな。でも粗くていい演奏ではありませんでした。
先生がゆっくり弾かせると、音が抜けていることがたくさん。
速く、雰囲気重視で弾いているから、ゆっくりのテンポでは弾けないんです。

「君はピアノ好きなの?好きなんだろうけれど、好きに弾いていいわけではないよ」

と先生。
確かにその通りです。

先生はピアノ椅子ではなく、客席と同じ椅子に座って弾いていました。そして姿勢を正さずでも、あんなに弾けることにびっくりです。
途中、休憩が宣言されることなく、生徒と生徒の間に先生が席を立ちしばらく帰ってこないことがありました。
スケジュールには関係なく、先生のタイミングで休憩になるようです。しかも再開時間はわからない。
ちょうどお腹も空いたので、私は学食へ行きました。
戻ったら始まっていたので、インターバルがどのくらいあったのかはわかりません。

聴いていると、先生が「そうじゃなくて、こう」とお手本を弾いても、まったく変わらない人いるんだなー。
やろうとしてないようにも見える。
「ああ、もう、先生がそこは音を切らないように、と言ってたでしょうが!」と思ってしまいます。
でも言われてすぐに先生のように弾けたら、世の中トップレベルのピアニストばかりになりますね。

最後のほうで、先生がやたら親しげに椅子を生徒のピアノに並べて、レッスンをし始めました。
他の人とは違う対応でした。知り合いなんでしょうか。
そこから急激に「もういいか」という気持ちになってしまいました。
その前にもいつ始まるかわからない長い「先生不在」の時間がありましたし。そのぶん、スケジュールはずれこむんです。
それなら最初からきっちり休憩時間を組み込んだらいいのに。
前日もかなり押して、夜9時くらいになってしまったらしいです。
それを2日連続でやるんだから、先生は本当にタフですね。お疲れになることだろうな。


コメント
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