何処かの成人式だの結婚式だので着物を着るための練習用として去年から出かけていたナナちゃんが帰ってきた。
練習の成果は出たらしくお土産のまんじゅう付きでのご帰宅だった。
早速、和室の一角に鎮座して着付けをしてもらっている。
素人ゆえに、着物も産地、材質、織り方、柄・染色など多様でしかも帯も同様な特性を持っていることを配偶者から聞いて驚いた。
先日はNHK教育テレビの「美の壺」で、大島紬のことが放送されていたが、紬だけでも30分の時間枠では放送しきれないようだった。
これが地域による材質別とか織り方別とか染め方別などと分類すれば相当な組み合わせになる。
着付けの帯の結び方もTPOに応じて多種あるようで、これら着物と帯とそして結び方によって、そのバリエーションはかなりなものになりそうだ。
デザイナーが好きにデザインしカットし縫製する洋服に対して、定まった様式に基づいて縫製され、たたんでしまえばほぼ同じ形でタンスに収まる単純な形はしているものの、上記のような理由により着用する人の着方によって無数のバリエーションを生むというのは、和服の特性であり日本文化の特徴だろう。
能にしてしかり、茶の湯にしてしかり、俳句などもそうだろう。
わざわざ制限を加え、その中で如何に変化を与え表現できるかを競う。
私の下手な川柳にして然りだ。
五・七・五という枠の中は、窮屈であるが故に言葉を選ばせる。
それじゃ取り敢えず一句。
「関白が失脚もせず留守もせず」
なんちゃって、濡れ落ち葉などと揶揄されながらも逞しく生きていくのだ。
頑張れナナちゃん。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます