蕎麦遺産

未来の世代に引き継ぐべき「蕎麦」に関するあらゆる情報を調査し、「蕎麦遺産」として登録しています。

良いお年をお迎えください

2018年12月31日 | その他
 今年も一年間、つたないブログをご覧いただき誠に有り難うございました。
 皆さま、どうか健康にご留意され、良いお年をお迎えください。

     「蕎麦遺産」管理者

栃の木や(豊島区巣鴨)の「三点盛り」「玉子焼」「せいろう<粗挽>」「九条ねぎと鶏団子」等

2018年12月31日 | 蕎麦屋(都内)
【平成30年12月31日 調査・登録】
 今日は一年の締め括り大晦日です。大晦日といえば「年越しそば」です。「年越しそば」の由来は、「そばのように細く長く達者に暮らせることを願っていただく。」「そばは切れやすいため、一年間の苦労を切り捨てて翌年に持ち越さないように願っていただく。」「金銀細工師が散らかった金粉を集めるために蕎麦粉の団子を使うことから、金が集まるように願っていただく。」など諸説あるようです。
 さて、今年の「年越しそば」は、巣鴨の地蔵通り商店街にある「栃の木や」です。石臼挽きによる自家製粉の蕎麦粉が使用され、「粗挽き」「二八」「更科」「変わり」の4種のそばを楽しめます。


 まずは蕎麦前ということで、「鳳凰美田<純米吟醸>」をいただきましょう。栃木県小山市のお酒で、果実香と米のふくよかな甘みが感じられる美酒です


 こちらは「三点盛り」です。「板わさ」は食感が良く、「鴨ロース」はスパイシーに仕上がっており、「いぶりがっこクリームチーズ」はスモーキーで、いずれも絶品です


 お酒のお替りは「松の寿<純米吟醸>」です。「サライ」で「今飲むべき酒」に選ばれたそうです。


 こちらは「玉子焼」です。少し甘めに仕上がっています。


 美味しい肴でお酒も進みます。お替りは栃木県宇都宮市の「四季桜<特別純米生>」です。米の旨味と後口のキレが素晴らしいです。


 さて、そばをいただきましょう。こちらは「せいろう<粗挽>」です。北海道十勝産の蕎麦が使われ、蕎麦の香りと風味が強く表れています。出汁は、枕崎産3年本枯節がふんだんに使用されています。




 こちらは「九条ねぎと鶏団子」です。ねぎも鶏団子も実に美味です。とても美味しいそばに仕上がっています






 仕上げは勿論「そば湯」です。


 ごちそうさまでした。肴・酒・そば、いずれもとても美味でした。

★栃の木や
 所在:東京都豊島区巣鴨3-14-17
 電話:03-5972-1170
 品代(外税):鳳凰美田<純米吟醸>700円、三点盛り742円、松の寿700円、玉子焼630円、四季桜600円、せいろう<粗挽>835円、九条ねぎと鶏団子1,112円


これまで調査・登録してきた年越しそば
 《2017年の年越しそば:九頭龍蕎麦はなれのお昼のサービスセット・海老天蕎麦等
 《2016年の年越しそば:蕎介のだし巻き玉子・三色・穴子天ぷら蕎麦等
 《2015年の年越しそば:神田錦町更科の天せいろ・にしん蕎麦
 《2014年の年越しそば:中村屋の海老天ぷらそば・せいろ等
 《2013年の年越しそば:九頭龍蕎麦はなれの越前おろし蕎麦等
 《2012年の年越しそば:蕎楽亭もがみのだし巻き玉子・ざる・HOTおろし等
 《2011年の年越しそば:麺処NAKAJIMAのお正月セット
 《2010年の年越しそば:湧水の天ざる・きつね・そばようかん
 《2009年の年越しそば:神田錦町更科のせいろ・あさりかき揚げそば・冷やしミックス(きつね・たぬき)・鳥汁せいろそば
 《2008年の年越しそば:日本橋やぶ久のもり・玉子とじ


泰明庵(中央区銀座)の「カレーそば」「もりそば」

2018年12月29日 | 蕎麦屋(都内)
【平成30年12月某日 調査・登録】
 こちらの店「泰明庵」は、あのアルマーニの制服でも有名な名門・泰明小学校のすぐそばにある蕎麦屋です。「銀座」というと華やかな雰囲気が思い浮かびますが、こちらの「泰明庵」は、庶民的な雰囲気のある細路地に面しています。




 年末に伺ったせいか、店内は大混雑で相席、しかも時間もかかりそうでしたので、蕎麦前をいただくのは断念しました
 ということで、いきなり、こちらの店の名物「カレーそば」です。名物だけあって、カレーの風味・味わいはベリーグッドです。とろみ加減も絶妙です。ボリュームもたっぷりあって良心的です。この季節限定で「せりカレーそば」というのもあって、大人気だとか。次回はそれもいただいてみたいです。




 こちらは「もりそば」です。色白の上品なそばです。こちらも並盛りなのに結構なボリュームがあります。




 仕上げは勿論「そば湯」です。


 ごちそうさまでした。ぜひ次回は蕎麦前も楽しみたいと思います。

★泰明庵
 所在:東京都中央区銀座6-3-14
 電話:03-3571-0840
 品代:カレーそば800円、もりそば600円

蓮玉庵(台東区上野)の「天ぷら盛合せ」「たらこと昆布の佃煮」「せいろそば」「きのこそば」等

2018年12月23日 | 蕎麦屋(都内)
【平成30年12月某日 調査・登録】
 この店「蓮玉庵」の屋号は、初代の窪田八十八氏が近くにある不忍池の蓮を眺め、蓮の葉の上にある玉のような蕾にちなみ「蓮玉庵」と名づけたことが由来とのことです。創業は安政6(1860)年という老舗蕎麦店です。
 著名な歌人 斉藤茂吉の短歌に「池之端の蓮玉庵に吾も入りつ上野公園に行く道すがら」とあるだけでなく、森鴎外の「雁」や、樋口一葉・坪内逍遥など明治の文豪の文筆にもしばしば登場する有名店です。特に先代と大変親交の厚かった久保田万太郎氏による看板と石額は、そのユニークさから貴重とされています。
 《前回のこちらの店の調査・登録:古式せいろそば・かき揚げそば・やきのり等




 まずはお酒を熱燗でいただきましょう。


 こちらは「天ぷら盛合せ」です。新鮮な素材が美味です


 こちらは「たらこと昆布の佃煮」です。


 美味しい肴でお酒も進みます。お替りは「冷酒(菊水の辛口)」です。


 さて、「せいろそば」をいただきましょう。しっかりと打たれた正統派のそばです




 こちらは「きのこそば」です。ヌメっとしたきのこの食感が秀逸です




 仕上げは勿論「そば湯」です。


 ごちそうさまでした。美味しいそばをいただけました。

★蓮玉庵
 所在:東京都台東区上野2-8-7
 電話:03(3835)1594
 品代:御酒700円、天ぷら盛合せ1,750円、たらこと昆布の佃煮400円、菊水の辛口1,050円、せいろそば700円、きのこそば900円