蕎麦遺産

未来の世代に引き継ぐべき「蕎麦」に関するあらゆる情報を調査し、「蕎麦遺産」として登録しています。

酒蕎庵 まろうど(新宿区津久戸町)の「ざる蕎麦」「たぬき蕎麦」

2009年01月24日 | 蕎麦屋(都内)
【平成21年1月某日 調査・登録】
 こちらの店「まろうど」では、長野県飯山市の富倉地方に伝わる「幻の蕎麦」と呼ばれる「富倉そば」をいただけます。
 以前はランチタイムも営業していたように記憶していますが、現在はディナータイムだけの営業のようです。店内中央には「そば打ち処」があります。


 「富倉そば」は、つなぎに「オヤマボクチ」と呼ばれる山ごぼうの葉の繊維を使います。強いコシがあり、口の中で弾けるような独特の食感があります。
 「ざる蕎麦」は、薬味に「とろろ」が付いてきます。



 「たぬき蕎麦」はご覧のように揚げたての揚げ玉が別皿で大量に付いてきます。




 仕上げは勿論「そば湯」です。「ごちそうさま」で店をあとにしました。


★酒蕎庵 まろうど
  所在:東京都新宿区津久戸町3-20イサミビル2階
  電話:03(3269)1106
  品代:ざる蕎麦900円、たぬき蕎麦950円

カフェ クレープリー ル ブルターニュ(新宿区神楽坂)の「蕎麦粉のクレープ<ガレット>」

2009年01月12日 | その他
【平成21年1月某日 調査・登録】
 「蕎麦」は我が国固有の食物ではなく、実は世界中で食されているポピュラーな食物です。
 フランスのブルターニュ地方では、歴史上、市民を飢饉から何度も救ったという蕎麦粉のクレープ<ガレット>がとてもポピュラーに食されています。
 我が国ではクレープというと甘味のデザートを連想しますが、ブルターニュでは蕎麦粉を使った<ガレット>を指します。
 こちらの店「カフェ クレープリー ル ブルターニュ」は、こうしたブルターニュ地方が誇る料理の専門店として、平成8(1996)年9月に神楽坂にオープンしました。
 いつも行列が絶えない人気店であるため、これまで何度となく、入店を諦めていましたが、本日は気合を入れ、開店時間を狙って訪問し、見事に入店をゲットしました


 早速、蕎麦粉のクレープ<ガレット>をいただきます。
 「コンプレット エピナール」は、目玉焼風タマゴ・ハム・スイスのグリエールチーズ・ほうれん草が包まれています。こんがりと焦げた香ばしい蕎麦粉の皮に包まれたハムやチーズ、ほうれん草が蕩けるように美味です。



 こんなに美味しい<ガレット>にはお酒です
 フランスのお酒といえば、何と言っても「ワイン」を思い浮かべますが、ブルターニュ地方では最高品質のリンゴから作られている低発泡のお酒「シードル」が有名です。
 今日いただいたのは、「キールビグデン」で、「シードル」にストロベリーリキュールが入ったものです。仄かにイチゴの香りがします。


 そして、二つ目の<ガレット>は、「コンプレット オ ジャンボン クリュ」です。かきまぜタマゴ・パルマ産生ハム・スイスのグリエールチーズが包まれています。パルマ産生ハムは秀逸の出来で、蕎麦粉の皮との相性も抜群です。



 最後にデザートです。小麦粉を使ったいわゆる「クレープ」もありましたが、敢えて「蕎麦遺産」の取材ということで、蕎麦粉の<ガレット>である「リューバームジャムのガレット ヴァニラアイスクリーム添え」をチョイスしました。こちらのジャムとアイスクリームは口直しに最適です。



 コーヒーは「エスプレッソとフィーヌ ド ブルターニュ」です。リンゴのブランデーが付いてきますので、エスプレッソに入れていただくも良し、セパレートでいただくも良しです。昼から少しイイ気分で、「ごちそうさま」と店をあとにしましたが、案の定、店頭には行列ができていました。


★カフェ クレープリー ル ブルターニュ
  所在:東京都新宿区神楽坂4-2
  電話:03(3235)3001
  品代:コンプレット エピナール1,150円、コンプレット オ ジャンボン クリュ1,250円、キールビグデン650円、リューバーム
     ジャムのガレット ヴァニラアイスクリーム添え950円、エスプレッソとフィーヌ ド ブルターニュ750円

永坂更科 布屋太兵衛(千代田区丸の内)の「御前そば」「かしわ南ばん」

2009年01月11日 | 蕎麦屋(都内)
【平成21年1月某日 調査・登録】
 こちらの店「永坂更科 布屋太兵衛」の総本店は麻布にあり、寛政元(1789)年創業という我が国屈指の歴史を誇る老舗蕎麦屋です。「永坂更科」の名は、地名「麻布永坂」の「永坂」と、初代店主の故郷「更科郡」の「更」と、その領主であった「保科家」の「科」に由来しています。


 こちらの店の看板メニューは何と言っても、「御前そば」です。蕎麦の実の芯の部分のみを贅沢に使って打った色白のそばで上品且つ華麗です。江戸時代、大名に好まれ、大奥の御用にもなっていたことから、「御前そば」と呼ばれるようになったとのことです。
 汁は、じっくりと熟成された秘伝の返しと、厳選された厚削りの鰹節でとられた出汁を配合して作られています。「あま汁」と「から汁」の2種類が供され、お好みでいただくことができます。2種をブレンドしていただくことも可能です。「あま汁」は、かなり甘く感じました。
 なお、絞り器で絞り出され?美しく波打っている「山葵」はとても珍しいと思います。



 「かしわ南ばん」は鶏肉が絶品です。




 仕上げは勿論「そば湯」です。「ごちそうさま」で店をあとにしました。


★永坂更科 布屋太兵衛 東京大丸店
  所在:東京都千代田区丸の内1-9-1大丸東京店12階
  電話:03(6895)2881
  品代:御前そば861円、かしわ南ばん1,260円

志な乃(新宿区神楽坂)の「ざる合盛り」「五色そば」

2009年01月10日 | 蕎麦屋(都内)
【平成21年1月某日 調査・登録】
 こちらの店「志な乃」は、店内に井戸があり、民芸風のほのぼのとした雰囲気を持った店です。蕎麦粉は、店主ご夫妻の出身地である栃木県益子産が使われ、毎日手打ちされているそうです。


 「ざる合盛り」は、この店一番の人気メニューです。店自慢の「そば」と「うどん」の両方を楽しめます。「そば」も「うどん」も太くボリューム満点です。手打ちならではのコシやモチモチ感、豊かな風味があります。
 特筆すべきは「汁」で、ご覧のように透き通るほど薄い色をしていますが、出汁がよく効いていて旨味抜群です。




 「五色そば」は、天ぷら・かまぼこ・豆腐・ほうれん草・山菜等が入った温かいそばです。こちらも汁の色は淡いですが、出汁が実によく効き、味に奥行きがあります。




 仕上げは勿論「そば湯」です。「ごちそうさま」で店をあとにしました。


★志な乃
  所在:東京都新宿区神楽坂2-10
  電話:03(3269)1411
  品代:ざる合盛り1,150円、五色そば1,100円

上野藪蕎麦総本店(台東区上野)の「せいろ」「おかめそば」

2009年01月03日 | 蕎麦屋(都内)
【平成21年1月3日 調査・登録】
 本日は本年最初の「初そば」です。蕎麦屋の多くは「年越し蕎麦」を提供する関係で大晦日まで営業しているため、年始の営業開始はゆっくりしています。
 そんな中で、こちらの店「上野藪蕎麦総本店」は本日から早めの営業開始です。「上野藪蕎麦総本店」はかんだやぶそばの暖簾分け第1号店で、明治25(1892)年に創業した老舗です。



 こちらの店で打たれるそばには北海道の江丹別産の蕎麦が使われています。そばは打ちたてが一番との信条のもと、2階のガラス張りにされた蕎麦打ち処で1日に何度も打たれています。
 「せいろ」は少し固めに茹でられており、食感やノド越しが美味です。そば汁には天然醸造醤油が使われており、「藪」系ならではの辛口ですが、ほんのりと甘味や旨味も感じる仕上がりになっています。



 「おかめそば」は体が温まり、冬場には特に美味です。



 仕上げは勿論「そば湯」です。こちらの「そば湯」はトロッとしていて蕎麦の香りも豊かです。「ごちそうさま」で店をあとにしました。




★上野藪蕎麦総本店
  所在:東京都台東区上野6-9-16
  電話:03(3831)4728
  品代:せいろ750円、おかめそば1,280円

謹賀新年

2009年01月01日 | その他
【平成21年元旦】
あけましておめでとうございます。   

 昨年は当ブログ「蕎麦遺産」をご愛読いただき誠に有り難うございました。
 本年が皆々様にとって素晴らしい一年となりますよう心より祈念申し上げます。