INSIDE SORAMAME

私の頭の中のキオクを綴っていくつもりです・・

みなもとのよりみち(28)

2013年12月21日 |    ┣ みなもとのよりみち
(つづき)
福岡市早良区の「室住団地」バス停。

 
大きな住宅団地の一角に設けられた、「団地とセット」感が強い折り返しスペースである。
団地に住む人がみんな元気だった頃は、このような、団地内に一箇所あるバス停に歩いていくというパターンで何の問題もなかったのだろうが、それから何十年か経過した現在では、バス停まで歩くのも大変という人も多くなっていそうであり、住宅政策や都市計画の難しさも表している感じがする。

もともとここは「2番」「203番」の「狭義の終点」だったが、これらの路線が「野方」まで延長される際に、「寄り道ポイント」に位置付けが変化した(折り返し場で方向転換して、少しだけもと来た道を戻ったあと、右折して橋本、野方方面に向かう)。


なお、その後できた「503番」は、都心からやってくる便は北から室住団地に入ってくるため、既存路線のような“重複区間”がなく、「複乗」感は薄い(室住団地から野方までは「203番」などと同経路)。
また、かつては市内急行「103番」が、福岡都心部~福岡空港方面に運行されていたこともある。
「2番」はその後、郊外行きのみ「2-3番」に改番されている。

拾六町団地の末尾が5」であるように、「2-3番」「103番」「203番」「503番」と、末尾に「3」が付くことが、ここ「室住団地」の特徴。
ちなみに、姪浜駅東の「7番」と「507番」の末尾が「7」なのは単なる偶然


「2-3番」は、都心行きは「2番」として運行されるが、これは「203番」との誤認を防ぐ意味があるもよう
また、末尾が「3」の路線以外に、現在は「8番」(室住団地~西福岡中東口~室見団地~藤崎~西新)もやってくる。


室住団地から出る「203番」「503番」の博多駅行きも、途中で「8番」に変わるが、上記の「8番」(西新行き)とは全く別モノであり次元が異なる。

  
以前と比べると、本数もかなり減っている


でも、営業所「以外」に折り返しや待機ができるスペースというのは今や貴重となっており、「幹線バス」の進展や、都市計画道路長尾橋本線の整備なども考え合わせれば、今後「大化け」する可能性もあると思われる。
(つづく)
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みなもとのよりみち(27)

2013年08月06日 |    ┣ みなもとのよりみち
(つづき)
複乗シリーズの27回目は、福岡県那珂川町の「片縄緑」バス停。

「片縄」が姓で「緑」が名みたいだが、そういう意味ではない(かつて北九州の「70番」に「馬場山緑」というバス停もありましたが)。


那珂川町と、


福岡市の境界部に位置しており、

 
路線図からも町の“端っこ”に位置することがわかる。


町のコミュニティバス「かわせみ」北西部ルートが、丸の口~浦ノ原間で、ここ「片縄緑」に寄り道する。
古くはこんな「臨時」バスもバス停前の道路(県道後野福岡線)を走っていたが、現在、この付近から博多南駅まで直通で行けるのは「かわせみ」だけ。

  
いかにもバスが方向転換するためにつくられたようなスペースだが、「かわせみ」がここにやってくるようになる以前からこのスペースは存在している。
おそらく道路の拡幅などで生じたスペースだと思うのだが、ここで西鉄バスが折り返しを行っていた時代があったりするのでしょうか??

   
なお、ここから80歩ほど歩いたところには西鉄の「鶴田」のバス停
(つづく)
コメント (2)
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みなもとのよりみち(26)

2013年05月01日 |    ┣ みなもとのよりみち
(つづき)
複乗シリーズの26回目は、福岡県宗像市の「道の駅むなかた」バス停。

東郷駅神湊波止場方面を結ぶ「1番」「1-2番」の一部が、昨年12月から牟田尻~神湊入口間で本線を離れ、釣川に架かる皐月橋を渡って道の駅むなかた駐車場内のこのバス停に寄り道するようになっている。


なので、隣りのバス停もこんな表現。


「道の駅むなかたを経由する便としない便がございます」というのは、「道の駅むなかた」以外のバス停で待つ人に対する注意書きのような気も。


運行時間帯と本数はこんな感じで、

 
コミュニティバスの「補完」の色合いが強いのかも。
(つづく)
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みなもとのよりみち(25)

2013年01月19日 |    ┣ みなもとのよりみち
(つづき)
複乗シリーズの25回目は、福岡県新宮町の「沖田」バス停。

新宮急行」が「新宮中央駅東口・IKEA前」に寄り道する複乗区間の途中にあるバス停である。

以前の記事で、

“天神方面行きは、
「下深町(跨線橋横)→沖田→新宮中央駅東口・IKEA前→沖田→下深町(駐車場前)→新宮東小学校」
新宮緑ケ浜方面行きは、
「新宮東小学校→下深町(駐車場前)→沖田→新宮中央駅東口・IKEA前→沖田→下深町(跨線橋横)」
という停車順序であり、同じ複乗区間の途中のバス停でも、「下深町(駐車場前)」と「沖田」では扱いが異なり、複乗区間の特色のひとつである「実質的な運行本数の2倍のバスがやってくるバス停」は、後者のみとなっている”

と書いた通り、画像の停留所に停車するバスは、全て向かい側の「沖田」にも停車する(停車パターンについては、こちらの路線図も参照のこと)。
いずれは、「新宮緑ケ浜行き」が、駅北東側の踏切を渡って、直接「上の府」方面に抜けるルートに変更になるかも…と以前書いたのだが、現在のところそのような気配はない。


郊外行きと都心行きが2台続けてやってくることも多い。


郊外行きと都心行きを分けて並び変えたくなる衝動に駆られる時刻表。


書き直したくなる衝動に駆られる(笑)路線図。


マリンクス」のバス停も並んで立つ。
(つづく)
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みなもとのよりみち(24)

2012年12月21日 |    ┣ みなもとのよりみち
(つづき)
複乗シリーズの24回目は、北九州市小倉南区の「吉田団地第二」バス停。

ここに寄り道する路線については「恒見営業所」の記事で書いたので、まずはそれを再掲。

“小倉南区の寺迫口交差点から北東側の沼~吉田地区は、県道門司行橋線の背後に形成される複数の住宅団地(沼団地四季彩の丘、吉田団地、下吉田団地)にバスが乗り入れている。
仮に、小倉都心部から各住宅団地と恒見営業所への系統を単独で一時間1~2本程度走らせたとして(沼団地行き、四季彩の丘行き、吉田団地行き、下吉田団地行き、恒見営業所行き…のように)、各系統が全て単独で採算が取れれば問題ないのだろうが、実際はそういう訳にはいかず、また、それをやると、小倉~沼団地口あたりまでが供給過剰となってしまいそうである。
そういう訳で、少ない本数でいろんなところを結ぶことが試行錯誤された結果、現在は、(1)吉田団地を複乗して恒見、(2)沼団地を複乗して四季彩の丘、(3)沼団地を複乗して下吉田団地、という概ね3系統に落ち着いている。”

…という訳で、上記(1)~(3)のうちの(1)がここ「吉田団地第二」を複乗する。


転回場と、


路線図と、


並び替えたくなる衝動に駆られる時刻表(笑)。
(つづく)
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みなもとのよりみち(23)

2012年12月20日 |    ┣ みなもとのよりみち
(つづき)
複乗シリーズの23回目は、福岡県新宮町の「シーオーレ新宮」バス停。

新宮町コミュニティバス「マリンクス」の「相らんど線」が、西鉄バス「新宮急行」も通る道路(新宮東小学校~亥の坂間)から脇道に入り、住宅街の中を通ってここに寄り道をする


「シーオーレ新宮」は、図書館、保健所等の機能を備えた町の施設
(つづく)
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みなもとのよりみち(22)

2012年12月19日 |    ┣ みなもとのよりみち
(つづき)
複乗シリーズの22回目は、福岡県筑紫野市の「JR原田駅」バス停。


九州なので…というわけでもないが、「はらだ」ではなく「はるだ」


三国が丘駅」の文字も見えるが、三国が丘駅まで行くバス路線は現存しない。


筑紫駅西口と光が丘四丁目を結ぶ「17番」が、「本線」を離れて駅前のロータリーに寄り道することから、時刻表には双方向(筑紫駅西口と光が丘四丁目)の行先が。


「17番」も、一時期から比べたらずいぶんと簡素な路線になってしまったが、それでも光が丘四丁目行きには3系統あり、


「美しが丘」までの運賃も、「150円」「180円」「170円」の3パターンあり。
なお、「光が丘四丁目行き」というのはあくまで便宜上の呼称であり、実際は、最終便を除きループ運行をしており、光が丘四丁目の先まで行くことができる。
ちなみに、「筑紫駅」と「筑紫駅西口」が別のバス停であるという前提に立てば、「17番」は、西鉄の他のどの路線とも交わることがない“陸の孤島”状態の路線である。


ロータリーの風景。
先代の駅舎の頃とは比べ物にならないくらい近代的になった。


「本数」という現実に目をつぶれば、原田駅の拠点性は高い。


「本線」から駅方向を臨む。
「本線」に駅前ロータリーが面していれば「複乗」という感じはあまりしないが、ここは駅前ロータリーまで2ブロックほどあり。


「本線」とロータリーの間にはこんなバス停も。


そして「本線」上には「原田駅前」バス停。


JR原田駅方面と、


ニュータウン第一」方面。
駅前ロータリーへの寄り道を開始した時点、もしくは、その後のタイミングでも構わないので、本来なら「原田駅入口」などに改称するのがスマートなのだろうが、もはやそこまでのやる気はないというのが悲しい現実なのかも。
(つづく)
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みなもとのよりみち(21)

2012年08月17日 |    ┣ みなもとのよりみち
(つづき)
複乗シリーズの21回目は、北九州市小倉南区の「沼団地」バス停。

ここに寄り道する路線については「恒見営業所」の記事で書いたので、まずはそれを再掲。

“小倉南区の寺迫口交差点から北東側の沼~吉田地区は、県道門司行橋線の背後に形成される複数の住宅団地(沼団地、四季彩の丘、吉田団地、下吉田団地)にバスが乗り入れている。
仮に、小倉都心部から各住宅団地と恒見営業所への系統を単独で一時間1~2本程度走らせたとして(沼団地行き、四季彩の丘行き、吉田団地行き、下吉田団地行き、恒見営業所行き…のように)、各系統が全て単独で採算が取れれば問題ないのだろうが、実際はそういう訳にはいかず、また、それをやると、小倉~沼団地口あたりまでが供給過剰となってしまいそうである。
そういう訳で、少ない本数でいろんなところを結ぶことが試行錯誤された結果、現在は、(1)吉田団地を複乗して恒見、(2)沼団地を複乗して四季彩の丘、(3)沼団地を複乗して下吉田団地、という概ね3系統に落ち着いている。”

…という訳で、上記(1)~(3)のうちの(2)と(3)がここ「沼団地」を複乗する。


行先番号は、(2)が「15番」で、(3)が「10番」なのだが、「沼団地」にやってこない(1)も「10番」として運行されている(まあ、(1)が「10番」の「本線」なのでしょうけど)。

また、平日朝2本だけ、ここを始発とする「47番」もある。
門司ローカルのイメージが強い「47番」だが、小倉南区もその運行エリアとなっている(ただし逆方向の「沼団地行き」は現存せず)。


大きな木を擁する折り返し場で折り返し、バスは再び県道門司行橋線方面へ。
なお、ここから県道までの間、複乗区間の途中には、「沼緑町三丁目」「沼緑町一丁目」という2つの“実質的な運行本数の2倍のバスがやってくるバス停”があり。
(つづく)
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みなもとのよりみち(20)

2012年06月20日 |    ┣ みなもとのよりみち
(つづき)
複乗シリーズの20回目は、福岡県古賀市の「福岡東医療センター正門前」バス停。

もともとは「国立病院正門前」という名称だったが、施設の名称変更に伴いバス停名も変更となっている。

また、かつてここは「131番」などの「狭義の終点」だったのだが、「136番」(古賀駅古賀新町~古賀駅南口~国立病院~舞の里三丁目格納庫前~牟田。現在の終点は「牟田」ではなく「舞の里」)の運行開始に伴い、東浜山団地(現在は「北九州古賀病院前」に改称)方面に路線が延びている。
ちなみに、2005年春までは「1-3番」が福間駅、光陽台方面にも運行されていた。


病院の敷地内に乗り入れ、玄関前のロータリーに寄り道するという、このシリーズでも多く取り上げた形式。


行先番号別に経由地、行先をみると、

131番
 花見経由古賀駅行き
 千鳥駅入口経由舞の里行き
132番
 花見、古賀駅、筵内経由こもの行き
 千鳥駅入口経由舞の里行き
「136番」
 市役所北、古賀橋経由古賀駅行き
 千鳥駅入口経由舞の里行き

となっていて、“いろんな方向からやってきたバスがロータリーに入ってきて、方面別に分かれていない一つの乗り場に停車して、そこからまたいろんな方向に向かうわけだから、このように同じ番号であっても行く場所が全く違うという状況が生じる”ことに、古賀市内線特有の行先番号の付け方の問題という要素が加わり、「行先番号」を“行先”を識別するための“番号”として用いることはもはや困難な状況となっている。


バス停の正式名称は「福岡東医療センター正門前」だが、現地の表記は「福岡東医療センター」。
「正門前」というと、敷地の外のようなイメージがあるため、現地の表記のほうが実態に即している気はする。

ただ、敷地の外には「福岡東医療センター南門」という名のバス停もあり(←敷地の北西側にあり、南にはないのですが)、「福岡東医療センター」と「福岡東医療センター南門」では、対比がはっきりしないため、“対外的”には「正門前」を付けているという解釈ができるのかも(「筑豊特急」の「篠栗駅経由」のようなイメージ?)。
(つづく)
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みなもとのよりみち(19)

2012年06月13日 |    ┣ みなもとのよりみち
(つづき)
複乗シリーズの19回目は、福岡県粕屋町の「イオンモール福岡」バス停。
以前取り上げたときは、まだ「ダイヤモンドシティ」という名のバス停だった。

「イオンモール福岡」の右の不自然な空白は「ルクル」を消した跡。


ただし、こちらにはまだ「ルクル」が。



イオンモール福岡の駐車場内にバス停があり、「36番」が本線(宮崎~酒殿間)を離れてここに寄り道をする。
朝の一部の便に寄り道をしないものもあることから、“複乗”感は強い(あくまで個人的な感想)。

なお、イオンモールの建物を挟んで反対側には別の乗り場(福岡空港、博多駅方面行き)があるが、そちらは「複乗」ポイントではない。

開業当初から、施設に乗り入れる路線に大きな変化はない。
粕屋町内を循環する路線とか、青洲会病院からの延長とか、外環状線を通って板付~大橋方面とか、これまでいろいろと考えてみたのだが、実現の気配はない。

ちなみに、「イオンモール福岡」は、昨日取り上げた「イオンモール福津」とはわずか一文字違いである。
大型ショッピングモールが増殖しすぎると、陳腐化というか、「どこもたいして変わらないから敢えて行かなくてもいいや」という状況も出てきそうである。
もちろん、そうならないようにテナントの入れ替えとかリニューアルを積極的に行っていく訳だが、時間消費型の施設であるだけに、「ショッピングモールで時間を過ごす」というライフスタイル自体が古臭いものに感じられるようになってしまったら、状況が一変する可能性も孕んでいる気がする。
「ルクル」などの名称を外して“画一化”の方向にあるイオンモールだが、将来的には、名称が再度“差別化”されることもあるかも。

将来を見据えて、バスなど、車以外での来場者を掘り起こすことにも目を向けてほしいものだ(やや結論に無理がありますが)。
(つづく)
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みなもとのよりみち(18)

2012年05月10日 |    ┣ みなもとのよりみち
(つづき)
複乗シリーズの18回目は、福岡県八女市(旧立花町)の「道の駅たちばな」バス停。


国道3号を走る堀川バス辺春線)が、国道3号に面する敷地内に乗り入れ寄り道をする(ここのコロッケ定食は美味いです)。

“「道の駅」は郊外に新たに設置されることが多い”
一方で、
“郊外には、廃止を危ぶまれてる路線が多い”
“廃止を危ぶまれている路線は、長年少ない本数のまま手を加えられることなく放置されていることが多い”
という構図があるので、
バス路線上に新たに「道の駅」が建設されてもバスはその前をただ通り過ぎていくだけで、バス停が新たに設置されることもない…というケースも少なくないのだが、ここはちゃんと施設内にバスが乗り入れ、利用者の利便が図られている。


ただ、この本数ではねぇ…というのが率直な感想。

例えば、福間からやってきて「神湊波止場」で終点となる便の一部を「道の駅むなかた」まで延ばしてみては?などと考えたりもするのだが、いかがでしょうか。
(つづく)
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みなもとのよりみち(17)

2012年04月05日 |    ┣ みなもとのよりみち
(つづき)
福岡県久留米市の「大学医療センター」バス停。


西鉄バスと堀川バス共用


西鉄バスは、久留米市街地方面と青峰団地方面へ。
時刻表の「青峰団地行き」は、一番左か一番右の列に持ってくるべきでは?というようなことは「公園前」や「三代」の記事でも書いた。


堀川バスは、久留米市街地方面と八女方面へ。
ただし、八女(福島)まで行くものはごくわずかであり、ほとんどは、ここからひとつ先の「鑓水」までの運行。

県道藤山国分一丁田線を走る路線が、平日の病院が開いている時間に、病院前のロータリーに寄り道するカタチ。

朝倉医師会病院」「筑後市立病院」「新鳥栖駅」「星の原団地」などは、本線を離れて本線以外の一般道路を通って複乗ポイントまでやってくるのに対し、ここ「大学医療センター」の敷地自体は、県道藤山国分一丁田線に面していることから、「複乗」というイメージは相対的に薄い(「西鉄大橋駅」に、複乗のイメージがあまりないことにも共通する背景があり)。
まあ、「複乗」に関する明確な定義もなさそうなので、あくまで個人的な感覚の問題なのですが。
(つづく)
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みなもとのよりみち(16)

2012年02月28日 |    ┣ みなもとのよりみち
(つづき)
複乗(復乗?)シリーズの16回目は、佐賀県鳥栖市の「新鳥栖駅前」バス停。


  
鳥栖駅からJR麓駅を通って西部工業団地入口及び下野を結ぶ「3番」と「5番」が、本線を離れて駅前ロータリーに寄り道する。



鳥栖市の市街地と新幹線の「新鳥栖駅」の間を結ぶ交通機関が他に何もないのであれば、バスの出番というものもあるのだろうが、在来線の「鳥栖駅」との間には普通に(?)在来線(長崎本線)が走っていることから、バスの役割をなかなか見出だしにくいという感じである。
駅開業当初は、新鳥栖駅と鳥栖プレミアムアウトレットを結ぶ路線も開設されたが早々に退散し、現在は、元々近くを通っていた路線が駅に寄り道するというパターンだけが残っている状態である(ただ、現在、駅前には「九州国際重粒子線がん治療センター」なるものが建設中なので、これによってバス路線がまた変化する可能性はありそうですが)。



仮に、「新鳥栖駅」への(からの)バス需要が旺盛であれば、ここは一大ターミナルとなり、“駅から各地へ”というバス路線網が形成され、「複乗」という概念は登場してこないだろう。

以前、「金山団地」の記事で、
“バス路線を新たに展開していくという「攻め」の姿勢から、現存する路線だけはなんとかして維持するという「守り」の姿勢への転換傾向がより強くなれば、少ない本数でより多くの場所を結ぶ必要が出てくるため、このような「寄り道」路線はまた増えていくものと思われる”
と書いた。
「複乗が増える」ということは、大局的にみれば「バス路線の衰退」を表しているともいえるが、衰退する中でも、複数の需要に応えようとする姿勢は評価すべきだと思う。

ただ、A地点B地点を結ぶ路線があるとして、それまでは直線的に2点間を結んでいたものが、途中で本線を離れてCという地点複乗(寄り道)するようになると、従来AB間を利用していた人にとっては、余計なところを通るようになって時間のロスが発生することになる。
この時間の「ロス」発生による客離れが、「複乗」することによる乗客増を上回るようだと、「複乗」を選択した意味がなくなってしまうことになる。
今後、「複乗」というツールを用いるにあたっては、この「読み」がより重要になってくると思われ、ここを読み違うと、一気にバス離れが進んでしまうことにもなりかねない。

先日お伝えした「新宮急行」のルート変更も、実質的には新宮中央駅を「複乗」することと同じであるが、複乗区間が結構長いことから、複乗区間よりも郊外部(下深町~新宮緑ヶ浜間)については、都心方面へ行く手段としての「新宮急行」の競争力は大幅に低下すると考えられる(例えば、これまで「福祉センター前」や「下深町」から乗っていた人は、「新宮東小学校」などまで歩くか、「特別支援学校前」や「下の府」から26Aに乗るなどしたほうが時間のロスは少なくなるかも)。
まあ、「新宮急行」の全区間に占める「複乗区間よりも郊外部」の割合はごく小さいことから、複乗による乗客増のほうが乗客減を上回るという「読み」は間違いではないのでしょうけど。

近年はバス利用者の年齢層、志向や利用動機も大きく変化していると思われ、「少々時間はかかっても、目的地まで連れていってくれれば構わない」という、勤め人や学生などとは時間の感覚が違う層の割合がかなり高まっていると推定できる。
コミュニティバスの浸透もあり、“時間の「ロス」発生による客離れ”が、一昔前よりも起きにくくなっていることも、「複乗」という手段が選択され易くなっている背景にあるのかもしれない(他に代替の交通手段がなく、“本意ではないにしろ「複乗」を甘受せざるを得ない”という場面も少なくないとは思いますが)。
(つづく)
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みなもとのよりみち(15)

2012年01月28日 |    ┣ みなもとのよりみち
(つづき)
複乗(復乗?)シリーズの15回目は、福岡県筑後市の「筑後市立病院」バス停。



バス停の行先案内には数多くの行先が記載されていて、たくさんの路線が発着するような錯覚(?)にも陥るのだが、



実際には、大川市の「大野島農協」と筑後市の「羽犬塚駅」の間を結ぶ「無番」が、国道442号を一旦離れて、病院に寄り道するのみである(筑後市役所まで行っていた時期がある記憶があるのですが、いかがでしょう…)。



西鉄以外だと、こんな路線もあり。

本線を離れ、病院の玄関近くにまで乗り入れることができるのは、鉄道にはできないバスの優位性というか独自性といえるのではないだろうか。
事実、ここ以外にも、医療施設がバスの複乗区間になっている例は数多く、バス利用者の高齢化が進む中、今後その傾向はさらに強まるかもしれない…ということを以前に書いた

複数の医療施設の間を結ぶことを目的の一つとしている「700番」も二度目の試行運行中だが、一定の利用はあるものの「盛況」とまでは言えない感じである。
この先、「存続」を前提に考えるのであれば、例えば、バスのサイズを一回り二回り(か三回り)小さくして、時刻も一時間に一本に減らす(その代わり、60分間隔に完全にパターン化して、平日も土日祝日も同じダイヤ…みたいに覚え易くする必要はあり)などして、「目標」自体を低く設定し直すことも考える必要があると思う。

26日付の西日本新聞に、廃止を一時的に免れた「賀茂線」が、再び「目標」ラインを下回るようになり廃止の危機にあると出ていた(“車を使えない沿線のお年寄りにとって買い物や医療機関へ行くための「生活の足」だが、地元では低迷が続けば3月廃止もあり得ると、チラシを配り利用を呼び掛けている”とのこと)。
ただ、先日「賀茂四角」の記事で書いたように、この問題についての一連の報道は、いまいち本質を捉えきれていないと感じるのは私だけだろうか。


(つづく)
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みなもとのよりみち(14)

2011年11月08日 |    ┣ みなもとのよりみち
(つづき)
複乗(復乗?)シリーズの14回目は、福岡市南区の「九州ガンセンター」バス停。

バス停の表記や西鉄のサイトでは「九州ガンセンター」、バスの行先表示のLEDでは「がんセンター」もしくは「九州がんセンター」だが、方向幕の時代はカタカナで「九州ガンセンター」だったと思う。

61番」にとっては「狭義の終点」、「48番」と先月末に復活した「700番」にとっては「寄り道」ポイントである(「48番」については、「駅南三丁目経由」の便が「48-2番」に改番されているが、下りについてはこの付近では枝番が取れて「48番」に番号が変わっているなど、注釈を付け出すといろいろと面倒なので、まとめて「48番」と表現する)。

この付近の路線の変遷については「福翔高校前」の記事を参照のこと。
バス停名の変更があったり、「700番」が加わったりしたので、この付近の路線図を作りなおしてみた。



「野多目小学校前」や「屋形原二丁目」は外環状道路上にあるが、「野多目二丁目」と「野多目」は外環状道路ではなく旧道上にあるため、実際にこの付近をバスで通ると、路線図以上の“もどかしさ”を感じる。

もし「700番」が本格運行に移行することになれば、「700番」とともにヨコの軸を形成している既存の路線たち(ここに出てくる「61番」のガンセンター系統だけでなく、大橋ローカル「6番」の屋形原~福大病院間、「12-1番」の桧原営業所~福大正門前・福大病院間、「64番」の片江営業所~福大病院間…)にも影響が及びそうな感じである。
(つづく)
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