スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

競輪祭&人間の本性と感情

2008-01-27 19:31:42 | 競輪
 新年最初のGⅠ,小倉競輪場の競輪祭は,今日が決勝でした。
 Sの取り合い。誘導の後ろには加倉選手が入りましたが,武井選手を入れて武井選手の前受け。井上選手が3番手で,香川選手は5番手に入り,6番手に小嶋選手,8番手に山崎選手という周回。
 上昇した山崎選手は残り2周のバックまでまずは小嶋選手を抑え,そこから外を上がって打鐘で先頭に。2車でしたが武井選手は引かずにイン粘り。ホームに入ってここをすかさず小嶋選手が一気に発進。山崎選手を叩いて先行。山崎選手が踏み遅れ,井上選手が単独の3番手を確保し,この後ろがもつれました。このまま直線に入りましたが,井上選手が外から捲り追い込むと一気に突き抜けて優勝。加倉選手が内へいったので,井上選手をマークするような形で香川選手も続きましたが,逃げた小嶋選手が2着に粘り,香川選手が3着でした。
 優勝した長崎の井上昌己選手は一昨年のオールスター以来となるGⅠ2勝目。グレードレースは昨年10月の千葉記念を勝って以来です。今開催は先行,捲り,イン粘りと,様ざまな戦法を用いての決勝進出。ここもうまく3番手を取りきり,直線の伸びも圧巻のものがありました。山崎選手と小嶋選手と同乗でのGⅠ勝利ですから,価値が高いのではないでしょうか。
 山崎選手も2車では先行しにくかったでしょうか。そういう意味では香川選手の位置取りが,少し結果に影響を及ぼしたかもしれません。小嶋選手は先行してのものですから,むしろ立派な2着であったと思います。

 明日は女流名人戦五番勝負の第一局です。矢内理絵子女流名人に挑戦するのは斎田晴子女流四段。対戦成績は矢内名人が11勝,斎田四段が15勝。ところでこの対決,なかなか画期的です。というのも,清水市代女流二冠と中井広恵女流六段がどちらも出ない女流のタイトル戦は,驚くなかれ1989年の女流王将戦以来。まだ矢内名人が女流育成会にも入っていない頃の話です。※これは間違い。1990年の女流王将戦以来でした。これは矢内名人が女流育成会に入会した年です。

 この第三部定理五七が明らかになったことにより,スピノザの哲学における人間の本性の考え方がはっきりしたといえると思います。
 まず,人間の本性というからには,それはすべての人間に共通しなければなりません。そこでもしも現実的に存在する人間が,この人間の本性によってある働きをなす限り,いい換えれば,現実的に存在する人間が能動的である限り,すべての人間の本性は完全に一致するでしょう。したがって,人間Aと人間Bが現実的に存在すると仮定した場合に,この両者が能動的である限りでは,この両者の本性が完全に一致するということになります。
 ところが第四部定理四により,人間が常に能動的であることは不可能であり,人間は受動的である場合があるのです。そして第三部定理五一により,その受動のあり方は,各々の人間によって異なる場合があります。よって,同様に人間Aと人間Bが現実的に存在すると仮定すれば,受動の様式は両者の間で相違があり得ますので,第四部定理三二により,この観点からはふたりの本性が一致するとはいえません。そしてその本性の相違こそ,第三部定理五七により,両者の受動感情の相違に合致するのです。
 つまりスピノザの哲学では,人間の本性は二通りの考え方をします。ひとつは人間が能動的である場合で,この場合はすべての人間の本性が一致します。これは理性の特徴により,人間が理性に導かれる場合です。もうひとつは人間が受動的である場合で,この場合にはすべての人間の本性は,部分的に一致することはあっても,完全に一致することはありません。これは人間が受動感情に導かれる場合であるといえるでしょう。
コメント
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